シカゴはアーキテクチャーの街とご紹介した。
しかし、アートの街でもあるのだ。
連邦政府センター前にある、カルダー作の「フラミンゴ」。
重さ50t、高さ16mもある大作である。
そして、至る所でストリート・アーティストの演奏を聴くことができるのだ。
メトロポリタン美術館、ボストン美術館と並ぶ、アメリカ三大美術館のひとつである。
メトロポリタンには何度も行ったことがあり、ボストンにも一度行った。
ところが、シカゴには数多く来ているのに、そして科学産業博物館にもフィールド博物館にもシェッド水族館にも行っているのに、シカゴ美術館に来るのは初めてなのだ。
正面入り口の左右には、この有名なライオン像がある。
ここは、印象派と20世紀アメリカ美術のコレクションで有名。
収蔵品は30万点を越え、展示品は2千点ほど。
それでも1日では見切れないので、今日は印象派中心に回ることにする。
奥に見える大きな絵は、ルノアールの「フェルナンド・サーカスの曲芸師たち」。
どれも教科書で学んだ名作だ。
カイユボット、ルノワール、モネ、スーラ、ドガと、次から次へと、溜息の出るような名画が続く。
八重洲のブリヂストン美術館のモネの「睡蓮」を、離れた椅子に座って眺めたことを思い出す。
でも、睡蓮ほど遠くから見ると、乳白色にぼやけてしまう。
今にも動き出しそうな、秘めた力を感じる。
エデンの園を追われ、自分が裸であることを認識したイヴの困惑を表しているのだが、それにしてはひたと見据えた眼差しに、冷静な判断の存在を感じる。
ゴッホ、ゴーギャン、ロートレックが並ぶ。
実物には、教科書では感じることのできない迫力がある。
この猥雑感がたまらなく良い。
この雰囲気、遠くからでもゴーギャンだと感じることが出来る。
もうだいぶ時間を使ってしまったが、もう少し探訪することにしよう。
続きは、また明日。