今夜は久し振りに、汐留シティセンターの最上階、42階にある『ジ・オレゴン・バー&グリル』で彼女と待ち合わせ。
彼女が到着する前に、今夜のワインを選んでおいた。
外はまだ明るい。
眼下に見える東京タワーを眺めていると、支配人が彼女の到着を告げてくれた。
急いで席を立ち、彼女を迎える。
彼女が席に着くと、すぐに選んでおいたスパークリング・ワインが出される。
アメリカを代表するスパークリング・ワインで、ホワイト・ハウスの晩餐会でも使われている。
シュラムスバーグはシャンパン方式で造られ、長い熟成を経てリリースされている。
このブラン・ド・ノワールは素晴らしい果実香と熟成感を持ち、二人が大好きなカリフォルニアのスパークリングである。
目を彼女から窓の外に移すと、ようやく陽が陰り、東京タワーの照明が明るく輝き始めた。
前菜は、マグロの半生グリル、ホワイト・アスパラガスとアボカド添え、ケッパー・セサミ・ヴィネグレット。
彼女のお気に入りである。
赤ワインは、カリフォルニア、メンドシーノのジラソーレ・ヴィンヤーズが造る、ピノ・ノワール、2008年。
向日葵のエチケットで有名なワインである。
窓の外は夜の帳に覆われ、赤ワインの時間を演出してくれる。
ふくよかな香り。
ブルゴーニュとは異なるが、もうひとつのピノ・ノワールの美しさを持つ。
ジラソーレのぶどうはオーガニック栽培されており、樹齢はカリフォルニアのピノ・ノワールとしては非常に古く、40~50年に達する。
今夜も彼女と共に、素敵なワインに出会えて幸せを感じる。
前菜の二皿目は、ソフトシェルクラブのフリット、レッドオニオン・カリー・ヴィネグレット。
添えられたサツマイモのチップも美味い。
香ばしく焼かれた丸々一尾のオマール海老は、とても大きい。
私のメインは、オーストラリア産骨付き仔羊ロース肉のスモークと芯ロースの炭火焼、デュクセルフォンドヴォーソース。
仔羊は、私の大好物なのだ。
カモミールで食事を締めくくる。
今夜も、彼女と共に過ごす夜に感謝する。
天空の楽園で愛を育む、汐留での楽しい夜でした。