ランチを、『ブラッスリー・ポール・ボキューズ・ミュゼ』で食べる約束なのだ。
レストランは、3階にある。
3階といっても、天空に浮いた感じ。
外側の席は、高所恐怖症の方には不向きかも知れない。
エレベーターで登っても良いが、エスカレーターで店にだんだん近づいていく方が好きだ。
彼女が、「お昼から飲むの」、と首を傾げる。
でも、昼に飲むスパークリングは美味いのだ。
選んだワインは、ヴーヴ・アンバルの、クレマン・ド・ブルゴーニュ、ブラン・ブリュット、ミレジム、2008年。
1868年にマリー・アンバル未亡人(ヴーヴ)がリュリーに設立した、クレマン・ド・ブルゴーニュの代表的生産者。
アンバルは何本も飲んでいるが、ミュズレを収集するのは初めて。
「昼から・・・」と言っていた彼女も、「美味しい」と言ってグラスを傾ける。
クレマンは、瓶内二次発酵で造られた、高品質のスパークリング・ワインなのだ。
特にこのヴーヴ・アンバルは、ブリュットで泡立ちも良く、とても美味い。
私のメニューは、鶏胸肉のボッシェ、ほうれん草のフランと季節野菜と共に、爽やかなオレンジ風味のソースシュブレーム。
彼女の料理は、白身魚のクネルとガンバス海老のポワレ、にんにくの香りのタリアッテレ添え、アメリケーヌソース。
私のデザートは、”ムッシュ・ポール・ボキューズ”のクレーム・ブリュレ。
彼女のデザートは、バナナのクルスティヤン、キャラメルのアイスクリーム添え。
たまにはこんなランチも良いものだ。
店を後にしながら見上げると、私達が居たテーブルが見えている。
文化の香り高い『ブラッセリー・ポール・ボキューズ・ミュゼ』で彼女と楽しんだ、素敵なランチでした。