また友人と秋葉原の『葡萄屋』を訪れた。
場所が便利なので、友人とも集まりやすいのだ。
最初のワインは、店長でシニアソムリエの福永さんに、シャルドネで選択をお願いした。
福永さんが選んでくれた三本のうち、一押しの小布施ワインを選んだ。
日本のワインは滅多に飲まない。
でも、信頼する福永さんの選択なので、飲んでみることにしたのだ。
シャルドネ・オーディネール、ソガ・ペール・エ・フィス、2010年。
ふくよかな果実香を持ち、樽も感じる。
熟成感もあり、複雑なニュアンスを持つ良質のシャルドネである。
ソガ・ペール・エ・フィスは、小布施ワイナリーが協力ぶどう農家のぶどうを用いて作るワイン・シリーズ。
手頃なシリーズだが、新樽発酵させ、樽で8~10ヶ月熟成させるという、丁寧な造り。
これは良いワインを選んでいただいた。
蛸のつくね揚げ、白身魚のフライ、出汁巻き玉子。
キンメダイ、キングサーモン、黄金鯖のシメと炙り、関あじ、中トロ、等々。
色彩豊かな野菜が美しい。
ソースと熱々のオリーブオイルが別々に出され、好きな食べ方で楽しむことができるのだ。
ここで赤ワインを抜栓。
ドメーヌ・フランソワ・ゲルベの、ブルゴーニュ、ピノ・ノワール、2009年。
ボーヌ・ロマネに本拠地を置くドメーヌで、二人の姉妹が運営している。
女性が造るワインのせいか、酸とミネラルのバランスが素晴らしい、とても綺麗なピノ・ノワールに仕上がっている。
2009年と若いが、ブルゴーニュの当たり年であり、もう充分に楽しむことができる。
これが美味いのだ。
ピノに良く合う。
ディジェスティフにするかデザートにするか悩んだ結果、デザートを選んだのだ。
ドメーヌ・デュジャックのマール・ド・ブルゴーニュ、オール・ダージュ。
1985年を最後に生産を止めてしまった、幻のマール。
『葡萄屋』を訪れる度に一杯ずつ大事に飲んでいる。
素晴らしい芳香。
樽熟成させた、琥珀色のマール。
至福の時間。
秋葉原の大好きな店で友人と過ごす、楽しい夜でした。