彼女に、「シャブリ近郊にも良いソーヴィニヨン・ブランを造っている地区があるよ」、と言うと、「是非飲んでみたい」と言う。
そこで、渋谷『ディヴェルタ』の支配人にお願いし、ちょっと素敵なワインを用意してもらった。
お店に着くと、二階にある隠れ個室に案内される。
ここなら、他のお客さんに邪魔されること無く、二人だけの時間とワインを楽しむことができる。
席に着く間もなく、歓迎のスプマンテがさっと部屋に届く。
グラスの名前はローラン・ペリエだが、中はキレの良いプロセッコ。
ル・デュモンのレア・セレクション、ソーヴィニヨン・ド・サンブリ、1998年。
サン・ブリは、2001年にAOCに認定され、栽培面積はわずか100ha。
ル・デュモンは、ジュヴレ・シャンベルタンに本拠地を置く、仲田晃司さんのワイナリー。
レア・セレクションは、仲田さんが発掘したヴィンテージ・ブルゴーニュのシリーズ。
これがソーヴィニヨン・ブランなの、と思ってしまう、まるで良いムルソーのような素晴らしいワインである。
彼女もこれには驚くと共に、とても喜んでくれた。
料理を待つ間に、オリーブをつまむ。
添えられた、大きなドライトマトが美味い。
店に入った時に、彼女がイベリコ・ハモンセラーノを目ざとく見つけていた。
そこで、いくらか切り取ってもらう。
蒸し器で蒸して出されている。
野菜や魚も、宮崎産のものが多く使われている。
そして支配人が、試してみませんか、と言って出してくれたのが、この宮崎のワイン。
都農ワインの、シャルドネ・アンフィルタード、2010年。
自社農園のシャルドネのみを用い、オーク樽で発酵、熟成させ、マロラティック発酵を行い、シュールリー製法を用いている。
リッチで熟成感に富み、酸のバランスも良い。
次回はこのワインを一本飲んでみようと思う。
ずらりと候補を並べ、彼女に選んでもらう。
彼女が好きなサンジョヴェーゼもネビオッロもあったが、今夜選んだワインは、ピノ・ノワール。
ドメーヌ・フェヴレの、ニュイ・サン・ジョルジュ、クロ・デ・ラ・マレシャル、モノポール、2003年。
フェヴレは、ネゴシアンと言われることが多いが、実はその7割は自社畑のぶどうを用いたワイン。
ブルゴーニュに120haもの畑を所有する、大ドメーヌなのだ。
2003年なので、もうかなりこなれているが、強い熟成感を持つ男性的なボディ。
クロ・デ・ラ・マレシャルの畑のモノポール物は、さすがに素晴らしい。
締まったぷりぷりの白身が美味い。
ニュイ・サン・ジョルジュに良く合う。
パスタはメニューからではなく、彼女の希望を伝えて作ってもらう。
海老のスパゲッティ、フレッシュ・ポモドールソース。
それにしても、今夜の彼女はちょっと我儘。
安全な短角牛の在庫は、残り僅かとのこと。
どちらの肉も、最高の焼き加減。
彼女が満足すると、私も嬉しくなる。
彼女と過ごす、楽しい渋谷の夜でした。











