今夜は仲の良い友人達と銀座の『シルベラード』に繰り出す。
『シルベラード』は、ロイヤル・クリスタル銀座の8階に入っている。
ビルのエントランスは、こんなに素敵。
これもこのお店が好きな理由の一つ。
まだ時間が早く、店は嵐の前の静けさ。
ワインを選び終わったと同時に、友人達が到着。
さっそく一本目のワインを抜栓し、乾杯。
イタリア、アブルッツォ州のマラミエーロが造る、アニマ、トレッビアーノ・ダブルッツォ、2010年。
イタリア最大の見本市、ヴィーニイタリーで金賞を受賞したワインである。
色合いは薄いが、豊潤なぶどうの果実味を持つ、素晴らしいワインである。
樽は使わずステンレスタンクで発酵後、合わせて6ヶ月の瓶熟を経てリリースされている。
この選択に、友人達も大満足。
フエフキダイのカルパッチョ、サーモン、豚の耳とアキレスと頬肉のコッパ、鶏のレバーのペースト、そしてエスプーマ・アプレーゼスタイル、モッツァレラのムース、トマトのピューレ。
ジョセフ・ドルーアンのコート・ド・ボーヌ・ルージュ、2007年。
ジョセフ・ドルーアンは、1880年ボーヌに設立され、今も伝統を家族で守る優良メゾン。
複雑なニュアンスと円やかなタンニンを持つ、洗練されたピノ・ノワール。
これは素晴らしく、もっと上級のワインではないかと思うほどだ。
ぶどうは全て手摘み。
天然酵母を用い、オーク樽で10~12ヶ月熟成させている。
友人達のパスタは、渡り蟹のキタッラ、パプリカとトマトのクリームソース。
渡り蟹が一匹丸々入っている。
私のパスタは、牛ギアラのラグー、パッパルデッレ、カーチョ・エ・ペペ。
ギアラは牛の四番目の胃のこと。
ベッサ・ヴァレー・ワイナリーが造る、エニーラ・リゼルヴァ、2006年。
ブルガリアのワイナリーではあるが、オーナーはステファン・フォン・ナイペルグ伯爵。
ナイペルグ伯爵と言えば、フランス・サンテミリオンのラ・モンドットとシャトー・カノン・ラ・ガブリエールのオーナーとして有名な人物である。
素晴らしい醸造感を持つ、ボルドー・タイプのフルボディ。
セパージュもサンテミリオンと同じく、メルローが75%と高い比率。
カベルネ・ソーヴィニヨンも15%入っているが、三番目のぶどうはカベルネ・フランではなくシラーが10%。
そのためか、サンテミリオンよりも少し後味が重い気がする。
私のメインは、鴨胸肉のアッフミカート、グリーンペッパーソース。
強い赤ワインにも良く合う。
ハーブティーと共に味わう。
ここで終わっておけば良かったのだが、あまりに楽しいので、ベルタのグラッパを頼んでしまう。
やはりお腹がいっぱいの時は、グラッパに限る。
これは、樽で熟成させたもの。
お腹がいっぱいなので消化促進のためにグラッパを頼んだのだが、グラッパを飲むとフォルマッジオを食べたくなった。
今度はポリのグラッパ。
樽を使っていないので透明だが、素晴らしい香りの広がりを持っている。
まさに至福のスピリッツである。
ちょっと飲み過ぎたけれど、友人達と過ごす楽しい銀座の夜でした。