列車を降りたあとは、車で街に向かう。
道路には、車や三輪車やオートバイや人や牛がぐちゃぐちゃに混ざって動いている。
この三輪車やオートバイが、交通ルール無視で走り回り、何度も思わず脚を踏ん張ってしまうが、運転手は全く意に介すること無く雑踏を掻き分けて疾走する。
牛は、車が脇を走り抜けても全く動じることが無い。
絶対に傷つけられることはないと、安心しきった様子。
綺麗な女性が、優雅な生活の品々を宣伝しているが、その横を歩いている人たちは、汚れた服を着て裸足で歩いている。
優秀な人材とリッチな人達と、裸足で襤褸を纏った人たちが共存する世界。
看板から見下ろす美人たちは、誰に何を語りかけているのだろうか。
日本の牛に較べると小振りだが、それでも近付いてくるとちょっと怖い。
プライヴェートな敷地に一歩入ると、とても良く整備され、花々が咲き乱れている。
花の季節は終盤を迎え、既に木々の落葉の季節が始まっている。
限りなく暑い夏を迎える前に、葉を落とし、水分の蒸発を抑えて自らを守るのだ。
ちょっと危険ではらはらする、車での旅でした。