愛媛県の川之江(四国中央市)に、梅錦という素晴らしい酒蔵がある。
その梅錦が造るビールを、友人が送ってくれた。
今夜は、その内の二本を試してみることに。
ウメニシキ・ビールは、酒蔵のある川之江ではなく、西隣の新居浜市のさらに西、西条市で造られている。
西条は、1670年に家康の孫、松平頼純が藩主となって以来、三万石の城下町として栄えた街。
石鎚山系の豊かな伏流水で知られ、市内には「うちぬき」と呼ばれる自噴井が2,000本以上あると言われている。
「うちぬき」とは、鉄棒を人力で地面に打ち込み、その穴に中をくり抜いた竹を差し込むと、地下水が自噴する井戸のことである。
そのくらい西条は水が豊かで、この「うちぬき」の水は、名水百選に選定されている。
この石鎚山系の伏流水を用いて醸造されているのが、このウメニシキ・ビールである。
エチケットに描かれたロゴ・マークは、コマドリをモチーフにしたもの。
ホップの苦みが効いた、香り豊かで濃厚なビールである。
これは美味い。
エールやビターが好きな私にとって、毎日でも飲みたくなる味である。
原料は、麦芽とホップのみ。
受賞歴は以下のとおり。
2008年 インターナショナル・ビア・コンペティション
ヨーロピアン・ピルスナー部門 金賞受賞
2009年 ジャパン・アジア・ビアカップ
ピルスナー部門 銅賞受賞
麦芽をローストして造る、黒ビールである。
ボックも輝かしい受賞歴を持つ。
2008年 インターナショナル・ビア・コンペティション
トラディッショナル・ボック部門 銀賞受賞
2009年 インターナショナル・ビア・コンペティション
トラディッショナル・ボック部門 金賞受賞
ボックも、原料は麦芽とホップのみ。
下面発酵酵母を用い、アルコール度数は7%。
ローストした麦芽の香りが香ばしく、とても強い。
日曜日の午後に、好きな本を読みながらゆっくり飲みたいビールである。
吟醸酒で有名な日本酒の蔵が生みだした、素晴らしいビール。
残りの三種類を飲むことが、楽しみになった。