今夜は、韓国からの客さんを招待してお寿司屋さんで会食。
場所は、日本橋で100年以上の歴史を持つ老舗、『蛇の市本店』。
創業者の市さんが何時も蛇の目傘をさしていたため、常連客の志賀直哉が『蛇の目の市さん』と読んだことから付けられた、由緒正しき店名である。
お客さんは、日本酒が大好き。
その酒は、獺祭、純米大吟醸、磨き二割三分。
山口県岩国市にある旭酒造が造る、日本で最も精米歩合が高いと言われる銘酒である。
甘い吟醸香と酵母のかすかな香り。
口に含むと、辛口の中にふくよかさと豊かな深みが広がる。
一口目より二口目、二口目より三口目がより美味くなる不思議な酒である。
獺祭には、二割九分の他に、三割九分、そして45%、48%、50%の精米歩合の酒がある。
獺とは、かわうそ。
蔵の所在地の地名、獺越から獺の名前をもらった。
獺祭は、かわうそが捕えた魚を岸に並べ、それがまるで祭りをしているように見えることを指す。
そしてその意が転じて、詩や文章を創るときに、多くの参考文献を広げ散らす様を表現するようになったとのこと。
何時もはワインばかり飲んでいるが、こんな酒に出会うと、日本酒の素晴らしさを実感することができる。
お客さんもこの酒には驚くとともに、その美味しさを絶賛。
大成功の接待となりました。