池袋線の黄色い電車、最終章
練馬の町を走る2075F。同形式の引退が進み、2月13日からは池袋線で唯一の「黄色一色」となったが、あまり注目されない。
それはなぜか。同編成は3月7日まで、テレビ埼玉の放送開始45周年を記念した「テレ玉くんラッピング電車 おかげたまで45周年号」として車外広告が掲出されているからだ。
一方で、ラッピングは車体色を活かした黄色ベースとなっており、末期のラッピングとしては後々の良い記録となることが予想される。残る他の2000系車両が茶色一色であったり、前面だけ中途半端に他の色にラッピングされていることに鑑みれば、充分な被写体になり得るはずであろう。
今大きな混乱もなく撮影できるのはある意味でチャンスかもしれないし、撮影者が少ない被写体ほど後々貴重さを増すはずだ。
ただ、多くの鉄道ファンが期待をしているのは、ラッピングをはがしたスッピンでの走行だ。注目すべきは今年度最後の新車として投入を予定されている、8両編成の新車48153Fの動向。これが到着すれば、2075Fが池袋線から退くのは確定だ。直近に新車投入がされた際には、その試運転を待たずに2000系が新宿線へ転属している。
48153Fの到着時期がまだ明らかになっていないことから、3月7日までに甲種輸送が実施されなければ2075Fはラッピングを剥離した状態で池袋線を走る可能性がある。黄色い電車が池袋線に復活するわけだ。
果たして、黄色一色の電車を再び池袋線で見ることができるのか。残り2週間ほど車両動向に注目しながらも、今しかない「テレ玉くん」ラッピングを追いかけていきたい。