
西武20000系20108F 急行西武新宿行き
「現状に満足していない」というと、この社会では往々にして「常に向上心のあるやつだ」と肯定的にとらえられるだろう。
しかし、この「満足しいてない」状態にはレンジがある。本当に向上心が有り、挑戦を続ける者を中央値とするとその下に「満足していないけど、惰性で現状に身を置いている」者がいると思う。
この「満足していないけど、惰性で現状に身を置いている」者は向上心などなく、挑戦を面倒くさいと感じ、居心地が悪いほどの不満がなければその位置にとどまり続けるだろう。
行動によって現状を変えようとはせず、ラッキーな外部要因で何かが変われば万々歳という程度だ。
もう一つ、現状に満足していない者に「満足な状態になれば構わない」者がいる。
彼らは常に向上心を持っているわけではなく、現状を変えようと努力はするが、その結果が出た後は更なる高みを目指そうとは思わない。
インターハイを目指してやってきたけれど、出場が決まったら全国優勝することに執着はない。
というような燃えつき症候群的な状態だ。
ある種目標の達成という大きな実績を築いたのだから、それで充分であるとも言えるだろう。
さて、今の例えは高校スポーツだったが、大学を出て数年経つ第二新卒~20代後半の社会人はどうであろうか。
ジョブ型採用の話も聞こえる中、JTCで汎用性の低い業務知識と経験しか与えられずに飼い殺されることを懸念する若手世代が、自身の市場価値について考える機械が増加しているように思う。
向上心を持たなければ生き残れない、といった強迫的な風潮が彼らの不安を一層煽る。
近代以前の、職人の時代に戻ったような、手に職をつける時代がきてしまったのだ。
一方で数年前にはワークライフバランスという言葉がはやり、今でも企業採用においてはアピールポイントとしている会社があるし、それを重視する就活生もいる。
市場価値向上とこのワークライフバランスは、相反するように思える。
プライベートの時間を削って資格や個人としての成果物を求める向上心と、余暇こそ人生の本質であるとし、仕事に支配されない人生を目指すワークライフバランスは、性質が真逆であることがより一層彼らを悩ますだろう。
私自身は「現状に満足していない」が、「満足できる状態」になればJTCでのんびりしていたい派である。
現状を脱しようともがいている今、何ができるのだろうか。
まずは、転職サイトを眺めるところからだな。
眺めるだけで済ませてしまうあたり、やはり「惰性で現状に身を置いてしまう」性格のかもしれない。
30歳になるころには、答えが出ていると嬉しい。