否!
というのが、私の見解です。
その理由を憲法の条文を引用しながら、説明しましょう。
まず、衆議院の解散について明確に書いている条文です。
第69条
内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、
十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。
衆議院で『内閣不信任の決議案が可決した場合』に、十日以内に衆議院を解散することができるのです。
衆議院で『内閣信任の決議案が否決された場合』も同様です。
そして今、首相の専権事項と言われている根拠の7条を見てみましょう。
第7条
天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
(中略)
三 衆議院を解散すること
(後略)
天皇が内閣の助言と承認により行う国事行為は、全部で十項目あり、その三番目に衆議院の解散があるのです。
しかし、よく読んでみて下さい。
「内閣の助言と承認により」と書いてありますが、「『内閣総理大臣』の助言と承認により」とは書いていません。
つまり、閣議決定すれば衆議院の解散もあり得るのですが、首相の専権事項では全くないのです。
確かに内閣をまとめるのは内閣総理大臣の重要な仕事です。
第68条にもこうあります。
第68条
内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。但し、その過半数は、国会議員の中から選ばなければならない。
② 内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。
国務大臣を罷免することは任意でも、衆議院解散まで任意とは書いていません。
要するに、今まで安倍晋三首相は、2回も勝手に衆議院を解散しました(2014年11月、2017年9月)が、それは憲法を逸脱した越権行為であったと言わざるを得ません。
今回の参議院の通常選挙に合わせて、衆議院の解散を実行し、衆参同一選挙を行おうとしているという話がありますが、明らかな越権行為です。
菅義偉官房長官は、内閣不信任案が提出されれば、衆議院解散の大義になると発言しましたが、これも明白な誤りです。
内閣不信任案が可決されれば、衆議院の解散となりますが、
内閣不信任案の提出だけでは、衆議院の解散の大義には全くなり得ません。
もしこの頃の時点で衆議院の解散が行われるとすれば、もはや安倍晋三内閣は、立憲主義、民主主義ともに破壊する独裁内閣であると言っても過言ではないでしょう。
森友学園問題で、首相自身や昭恵夫人が関わっていたなら、首相自身が、首相はおろか、国会議員も辞めると発言しました。
この時、議員辞職していれば、まだ復活の道もあったでしょうに。
もはやこれは日本国の存亡をかけた時です。
絶対に衆議院の解散をさせてはなりません。
もし、与党からも内閣不信任案に賛成する議員が出て、内閣不信任案が可決されれば、衆議院の解散の大義にもなるでしょう。
しかし、内閣不信任案の提出だけでは、全く衆議院解散の理由にはなり得ません。
与野党各議員は、もっと憲法を勉強してほしいものです。