ブロンプトンTラインが発表されたのは数日前ですが、すでに実機をレビューした記事が出始めていますね。

 

 

FIRST RIDE IMPRESSIONS

 

Tライン Urban で12キロほどロンドン市内を走ってみた。折り畳みで走るにはちょっと長い距離だ。だが、長期にわたって使えるようなライドクオリティーなのかどうかテストしてみたかったのだ。ちなみに、ブロンプトンでの最長走行距離は以前にブロンプトン・エクスプロア・エディションで走った35キロだ。

 

走り出してみて直ぐわかったのは、その軽さ、加速、そしてチタンらしい乗り心地の良さである。

2キログラムの減量というのは自転車としては相当なものである。

また、フルサイズのバイクと比較するとTラインはとてもキビキビとした加速を示す。小径車が示す「ハイパーアクセレレーション」的な挙動に、シュワルベワンタイヤ、スポーク本数の少ない軽量ホイールがさらに加速を容易にしている。

そして、太めのトップチューブで剛性は大したことないのかと思ったら、結構カッチリしている。接地面からのフィードバックは伝えつつも道路面のデコボコの衝撃を拾いにくいチタンらしい乗り心地はTラインならではのものであろう。

 

一言でいえば、スムーズなライドであった。

 

Tラインを特に折り畳みが必要でない日常の街乗りに使いたくなっている自分を発見した。確かにスペシャライズドのS-Works Tarmacじゃない。でも折り畳みのことはちょっと忘れて、チタン製の通勤自転車として習慣的に乗ってもよさそうだ。

確かにジオメトリーやハンドル剛性を犠牲にしてまで、田舎のロード走行や野山の週末なんかにTラインを選ばないだろう。しかし、街乗りとなれば話は別だ。

 

値段についても、中国とかインドネシアのように熱狂的なブロンプトン信者がいるところでは、えらく高価なブロンプトンを作ったり改造したりしている。その意味で、Tラインは十分に控えめに見えることにとても満足である。Tラインのチタン仕上げはぱっと見、クロモリかアルミと思われてしまうだろう。但し、手作業の溶接を近くで見さえすれば、ブロンプトンのシェフィールド作業所(Brompton Fletcher)でハンドビルド製造された国産品というストーリーが判る。慎ましいけどかつてない最高の成果を、それも私の好きなバイク素材のチタンを使って成し遂げているところに痺れるのである。

 

ちなみに、ほかのハイエンド折り畳み自転車にも乗ったことはあるが、ブロントンが人の心を動かすのは折り畳み性能だ。これほど小さくなるのは他に殆どない。また、何十年分もの改良を非常な細部まで行き届かせることで ~ホイール形状に合わせてカーブしたチタンダウンチューブ、スチール被覆によりキズを防ぐカーボンシートポスト、サドルのラバーグリップ、よりエルゴノミックなハンドルなど~ 見事な仕上がりを達成した。

 

但し、TラインはV1(version 1)だ。はじめてチタンで作られ、いくつかの重要パーツはカーボンであり、ブロンプトンにとっては冒険である。ブロンプトンは製造プロセスをとてもうまく変更したと思われるが、それにしても最初の製造バッチには初期不良(teething problems)がいろいろ出てくるのではないかと関心をもって見ている。私はあまり気にとめていないが。


一旦、話を戻すと、ブロンプトンは、欧州域内で生産されるハンドクラフト・バイクの珍しい成功例として、大きな功績がある。Tラインは、ブロンプトンのイノベーションに対する驚くべき貪欲さであると同時に、ワールドツアーブランドでさえ成しえていない「ハンズオンの実践的な自転車生産のノウハウ」があるのだという証拠を示した。まさに、ブロンプトンのチタン製造への号砲であり、ブロンプトンが今後、チタン自転車のラインアップにどのように取り組んでいくのかが楽しみになってきた。

 

私も早く実機を見てみたいです。

 

 

 

関連記事:

 

 

 

 

 

あなたの清き1クリックをお願いします!

 

にほんブログ村 自転車ブログ ミニベロ・折りたたみ自転車へ  にほんブログ村 旅行ブログ 源泉掛け流し温泉へ  ブログランキング・にほんブログ村へ