ブロンプトンで松代 の続き)

 

松代に行く機会があったら必ず訪れたいと思っていた場所がある。

 

松代象山地下壕だ。

 

太平洋戦争末期、本土決戦の最後の拠点として、軍部が極秘裏に大規模な地下壕を建設した。敗戦の直前に急ピッチで建設された地下壕は、松代の北に位置する象山、舞鶴山(のろし山)、皆神山の三箇所に碁盤の目に掘り抜かれ、坑道の総延長は10キロに達する。

 

これら施設はポツダム宣言受諾による戦争終結で実際に利用されることはなかったが、舞鶴山地下壕には天皇御座所と参謀本部、象山地下壕には政府省庁・NHK、そして皆神山地下壕には軍部及び弾薬庫が置かれる計画であったという。

 

三箇所のうち、象山地下壕が一般公開されている。

 

象山下の施設だけでも、マジか・・・と絶句する規模である。とはいえ、全省庁・NHK等の数千人の職員を収容するには手狭であったかも知れない。

 

地下にはこのような素掘りの坑道空間が広がっている。

 

戦後70年を経て、坑内は相当くずれてきている。


 

暗い坑内を歩きながら、いろいろと考えさせられた戦争遺構であった。

 

 

秘湯編 へ続く)



 

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