毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で
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一言で言えば、いつか誰かがやらねばならなかった事を身を削ってやってくれた。
発達障害者にとっては、特に。私はそう思って、勝手に感謝しています。
沖田さんは以前、これを描く前に「自分のためだけに生きよう、と決めたら楽になった」という転機があった事を話していました。
しかし、その後の行動が多くの発達障害者を救う事に繋がったのだから不思議なものです。
この作品は、発達障害である自身を飾らず、ありのままに曝け出しており、故に発達障害の社会にとって都合の悪い部分が丸見えになっています。
詳しく調べてないから何とも言えないけど、これほど飾らずに発達障害の社会に適合しない部分を描いたものって初めてじゃないかと。
しかも漫画という手軽さなので、より多くの人に知ってもらえる。
それ故に、Amazonのレビューは賛否両論飛び交っています。でもそれで良いんです。
私は前に進む際、議論が不可欠だと思っています。議論がある方が、確実に良い方へ進む事ができる。
確かに、「発達障害は天才が多いんです!ちょっと変わり者なだけで、工夫すればすごい才能を発揮して社会の役に立つんです!」等と、聞こえの良い部分のみにスポットライトを当てた方が、社会に受け入れられ易いでしょう。
でもそれ、本当に理解を得られたと言えるでしょうか?
「ゾッとした。発達障害者は社会に出るな!」
こういう意見が飛び交うような、闇に埋もれた真実を広める事が、本当の理解を得るためには必要だと思います。
あと、批判の中には「発達障害が誤解される」という内容があったけど、誤解もなにも作者は発達障害で、それを描いてるわけですし・・・
それに「発達障害者は皆自分の様なのか?答えはNOです!十人十色です」と作中でも断言しています。
発達障害者の友人の事を悪く描いている、という意見もあったけど、私は別にそう感じなかったなあ・・・(・_・;)?
多分沖田さんも悪気無く描いてたのでは?そのあたりも周囲との感覚のズレを表わしていて、良いと思います。
私自身も発達障害で、しかし沖田さんと全く同じというわけではありませんが、それでも読んでいて「え?これ沖田さんが正しくね?」「あ~分かる、分かる!」「あるある!」って思う事が多かった。
「透明なゆりかご」がCMで推されていたので、その繋がりでもっとこの作品が広がると良いな、と思います。