明海大学歯周病 | 千原の勉強記録  湘南鎌倉歯科・矯正歯科

千原の勉強記録  湘南鎌倉歯科・矯正歯科

このブログはチハラの独断と偏見を元に勉強した事を記録したものです。
自分が振り返った時に思い出せるように「ノート」として綴っております。
ですので、意味不明な内容が多々あると思いますが、チハラの「ノートしたこと」だと思ってみてください。

2010.6.20 申先生 明海大学
歯周病/歯周疾患 Periodontal Disease

まず、正常歯周組織を知る。
 患者教育の一環として。ほとんどが羅患していることを認識していない。なので自分が正常像とどの位かけはなれているか理解させなきゃいけない。患者の意識改革。
ほとんどがなっているので。正常な歯周組織を見る機会がない。
 なので、たまたまそういう人がいたら資料を取らせてもらう。


慢性歯周炎の臨床的兆候 アタッチメントロス、骨吸収
■ 細菌性プラークによって発症する組織は会を特徴とする炎症性疾患
■ 特定の歯に影響をおよぼす
■ 急性症状の再発と緩解を繰り返しながら持続的に進行
■ 羅患者数や羅患部位、進行程度は年齢とともに増加するが、宿主要因がその発症と進行に影響する
以上の事は我々にとって当たり前、このことを患者に理解させることが大事。どう分かり易く説明するか。

歯周病の進行に伴う口腔内環境の変化
 炎症 → 支持組織量の低下→歯の移動・喪失 →咬合バランスの変調 →機能・審美障害⇒QOLの低下
・ 痛みを伴わないで何年、何十年もかけてじわじわと進行する病気。ほうっておくと外も歩けませんよ。
・ 毎日嫌な思いをしなければならない。根本的に治していかないといけない。
・ 痛くないから病気じゃないわけではない。糖尿病だってそう。目が見えなくなる可能性だってある。
・ 「糖尿病や、、れっきとした病気ですよ」「朝顔を洗ったら血だらけになるようなもんですよ」
・ この膿が血流に乗って一瞬で心臓まで届きますよ。
・ 我々にはわかりやすく説明する義務がある

老年人口の増加に伴う、欠損を有する歯周病患者の増加
 ・超高齢化社会、成人病の増加、ストレスの増大、

歯周治療の目的
・ 炎症の除去
・ 歯周ポケットや骨欠損の除去
・ プラークコントロールの容易な口腔環境の整備 ← 矯正
・ 歯周疾患再発予防のための患者教育(一生かけて行うこと)。歯周治療は一方通行ではない。

歯周治療の原則
・ 感染源除去が原則、そしてプラークの形成抑制(研磨の必要性、患者教育)。これにはOral Hygine、縁上SC、縁下SC、RPが大事。しかし感染源を除去するだけで良いのか? 歯周組織破壊の進行したケースでは感染源除去のみでは対応しきれない。Temporaryでも入れてあげる。信頼を得る。
・ どのような場合においてもプラークコントロールによる炎症除去が大事

歯周病の為害作用
・ 心理面:審美性の低下、口臭
・ 機能面:咀嚼障害、発音障害  ⇒QOL↓
我々が骨欠損から以上の事につながる説明をしないといけない。一番初めに言うのは審美。
 
歯肉の役割
・ 異物や細菌の歯周組織内への進入防止
・ 歯の支持
・ 審美性の維持
歯周病になると以上の事をすべて壊してしまう。

歯周病の特徴は?
・ 死守病原細菌による歯周組織の慢性感染症
・ 発症や進行程度に生活習慣や宿主要因(遺伝、全身疾患)
・ 無痛性に進行(silent disease)
・ 付着の喪失と骨破壊
・ 組織破壊の進行に咬合が関与

咬合崩壊のメカニズム
歯の動揺、欠損の放置が起こると、
1. 臼歯部 ⇒ 臼歯部の咬頭干渉 → 臼歯の喪失 → Vertical stopの喪失 →前歯部の早期接触
2. 前歯部 ⇒ フレアーアウト → 前歯の喪失 → Anterior guidanceの崩壊→臼歯の咬頭干渉

歯周病患者の特徴
・ 歯周病に対するリスク因子を持つ
・ 全身疾患に慣例する場合あり
・ 高齢者に多い
・ プラークコントロールが不良
・ 特殊な歯周ポケット内最近叢
・ 骨レベルの低下と骨量の喪失
・ 角化組織の減少、喪失
・ 歯の無秩序な移動

欠損を有する歯周病患者に対する主な機能回復法
・ 固定性ブリッジ、可撤製ブリッジ、可撤性有床義歯、骨結合型インプラント
以上のものがあるが、歯周治療、補綴計画、メインテナンスに不備があるとF.Dへ一直線。
弱った組織を保護するような設計が大事


咬合崩壊を有する歯周炎患者に対して
1. どうやってそれを診査するのか?
2. どうやってそれに対処するのか?
3. そのほかに考慮すべき点はあるか?(機能、審美、患者の要望や条件)

矯正治療
・咬合機能、審美、清掃性

コーヌステレスコープ
・咬合機能、審美、清掃性、残存歯の保護

インプラント
・咬合機能、審美

Periodontal Disease
 A treatrable and preventable disease
 最も一般的な口腔領域の疾患。高い羅患率、慢性疾患だが時に進行性、全身疾患と生活習慣とリンク
 高い直接・間接的医療費 (AAP調査は60臆ドル/年)

歯周疾患の検査の意義
・ より正確な診断を下す(特殊な疾患との鑑別)
・ 歯周組織破壊の程度を知る(進行状態)
・ 治療計画の立案
・ 治療効果の評価(改善程度):単にポケットの深さだけではなく、そこから何が分かるか
・ 治療効果の永続性判定

歯周病の病態把握
・ どんなタイプの歯周病か:宿主・環境因子の寛恕した歯周病をスクリーニング→全体の治療方針決定
・ どの程度まで組織破壊が進行しているか:Attachment level(再生療法を行う場合のみの測定で問題ない)、歯槽骨の吸収量、付着歯肉の状態
・ 歯周組織はどんな状態か:プロービング(大事なのは付着の喪失量と歯肉退縮の有無を考慮)、、、、
・ 治療効果は上がっているか
・ 治療後の状態が維持できているか

歯周病の発症は宿主寄生体相互作用により起こる。環境因子と遺伝性素因。慢性歯周炎はほとんどが環境因子。侵襲性歯周炎は遺伝性素因がほとんど。

患者のFamily treeをつくる。P患者の家族歴を問診し、ファミリーをこさせる。

初診時の診査で一番大事なのは、口の中をよ~く診ること。そして歯周疾患のリスクは個々の患者ごとに評価する

歯肉の形態や色調の検査
・ 浮腫性か、繊維性か
・ 歯肉退縮か歯肉腫脹(増殖)か
・ 発赤が著明か
・ 色素沈着はあるか

口腔内での診査
1) 歯の動揺が軽度:一次性咬合性外傷の場合が適応、咬合面を乾燥、偏心運動の後、中心咬合位を見る
2) 歯の動揺が著明:二次性咬合性外傷の場合が多い、フレミタス、暫間固定後に咬合診査。

デンタルで頬舌側を見分けるときは先生は線の濃いほうがフィルムに近接している方(舌側)が多いといっていた。

明海大学歯学部口腔生物再生医工学講座 歯周病学分野
辰巳順一

日本の歯科医療の現状を認識しよう
・ 日本国内のGDP(実質国内総生産)に対する医療費の割合。日本は約10%程度。
・ 日本は主に公共事業費にかかっている。アメリカの約3倍。
・ 日本の総医療費の内訳:医療費31兆円の2.5兆円が歯科医療費(一軒あたり5~6千万)。
31兆円は国内のパチンコ産業の年間売り上げとほぼ一致

新規開業3年目の歯科医院の30%は経営危機もしくは医院閉鎖に至っている。

患者にとって理想の歯科医院とは
1. 長くまたされない
2. 痛みのない治療
3. 自分の抱えている痛みについて詳しく聞いてもらいたい
4. わかりやすく親切に説明してもらいたい
5. 暖かい微笑みで対応してもらいた
6. ドクターやスタッフに清潔な身なりをしてもらいたい
7. 診療室の雰囲気は快適で、心地よいものであってほしい

マーケティング
1. 外部:宣伝、広告、HomePage
2. 内部:わかりやすい説明、多様な健康情報の提供、親切な態度、便利な診療システム
      便利な診療システム、迅速な会計処理、予約管理、多様な健康情報の提供

北欧諸国ではすでに8020は達成している。アメリカは8016は達成できそう。日本はまだ8010もつらい。

自分の口の中の健康を意識する。そこから他につながる。

日本国内の歯学部学生20代の平均50%が喫煙者

日本人(25歳以上)の8割が歯周病。他の国と比較してもかなり高い。

歯周疾患の条件?
・ プロービング後の出血
・ 歯石の沈着
・ 歯周ポケットが4mm以上
・ 対象となる歯がすでに喪失

医療者側の認識、患者の認識がまだ甘い。
色々と説明するが、原因が良く分からないと治療効果が上がらない。

Dr.Takei2002
歯科医学は急速に変化してきている。特にここ10年は基礎・臨床科学に基づいた科学的な情報量の増加によって、治療技術に顕著な変化が起こってきている。
1. 口腔衛生・予防
2. 審美:歯周組織、補綴物(患者の興味を持たせる)
3. 再生療法:骨組織、歯周組織
4. 咬合:天然歯、補綴物
5. インプラント:咬合、審美の改善
6. 病因:リスク因子

Natural history of periodontal desease in man
Rapid, moderate and no loss of attachment in SriLankan laborers 14 to 46 years of age
H.Loe,A Anerud,H.Boysen and E.Morrison
ヒトにおける歯周病の自然史
 14~46歳のスリランカ労働者における急性、中等度、そして非進行性のアタッチメントロスについて

1960年代前半:
1.歯周疾患とは歯周組織における病理学的家庭を全て含むものと定義し、WHOの専門委員会は病理過程を炎症性過程、新生物過程にわけ、


分類の定義
1. 急速進行性  :8%
2. 非進行性   :11%
3. 中等度進行性 :81%

限局型若年性、急速進行性に関してはいつもと同じ慢性疾患と同じようにしては駄目。急速な処置が必要。

リスク因子と歯周医学
生活習慣病:Multiple risk factor syndorome:様々なリスク因子がある

見るところ
プラークコントロール、歯列、歯肉の状態、歯石、歯冠修復、補綴処置、動揺、咬耗、咬合性外傷、カリエスアクティビティー、口腔前庭の距離、オープンコンタクト、職業(ストレス)。取り上げず色々挙げる、そして局所と全身に分類する。

局所を治す前になにをするか?局所をどうやって治すか?治した後どうするか?
患者個々のリスク因子を抽出し診断に役立てる。
患者個々の治療プランニングが可能となる。

歯周病のリスク因子
 細菌性因子、全身因子、その他の因子、局所因子

Red complex:P.gingivalis T.Forsythensis T.dentifopa;プロービング
全細菌中、Red complexが0.5%以上になると歯周組織破壊が進行している可能性が高い。

歯周ポケット内最近の同定法
・ 患者来たら来院後、治療前に測定部位を簡易防湿
・ ポケット内に滅菌ペーパーポイントで出血させないように挿入
・ 20秒後、送付用ケースに入れる
・ 患者情報を用紙に記入のうえ送付

病的セメント質は約10~20μmしか歯根に進入していない。

プラークリテンションファクター
・ 深い歯周ポケット
・ 歯列不正
・ 不良補綴物
・ 歯根近接

下顎大臼歯の近心根と遠心根が開いている分には問題ないが、癒合に近い場合だと結構やばい。
上顎側切歯の口蓋など。

歯周組織の形態異常。

角化歯肉の幅と歯肉の健康の相関関係について
→2mm以上の角化歯肉が歯肉の健康を維持するのに必要

歯軋り・くいしばりの頻度および咬合力
・ 一晩のブラキシズムの回数は90分(睡眠の1サイクル)ごとに5回、各8~20秒と報告されている
・ 睡眠中は大脳皮質が抑制されるために筋の過緊張が起き、コントロールがされずに異常な咬合力が発揮される
・ 睡眠時のくいしばりは最大咬合力の6倍以上の力がかかる。通常1本あたり12kg/cm2、睡眠時は74kg/cm2
「プレートが削れた分だけ歯が削れなくて良かったですね」

糖尿病
 糖尿病予備群を含めると成人の6.3人の1人は糖尿病(H14)
1. 1型糖尿病:位置方糖尿病患者は非糖尿病患者と比較すると歯周病がより重度
2. 2型糖尿病:糖尿病を有するヒトは破壊的な歯周病を有する可能性が非糖尿病患者より約3倍高い
         2型糖尿病群では非糖尿病群に比べ、
(合併症
1) 糖尿病性網膜症
2) 糖尿病性腎症
3) 糖尿病性神経障害:末梢神経障害
4) 高脂血症
5) 動脈硬化:インスリン抵抗性が強くなると血中のインスリン濃度が高まり、血管の平滑筋増殖して血管が狭窄する

心臓病
 歯周病に羅患している人は羅患していない人と比較して2.8倍心臓病に罹りやすい
 1)細菌性心内膜炎:細菌感染が起こる誘因としては抜歯が約半分を占める。

低体重時出産
 中等度から重度歯周炎に羅患している母親は、低体重時の出産・死産する危険性が健康な母親よりも高い

早産・未熟児に影響を与えるメカニズム
 正常な分泌時においては生体内でPGが分泌され、子宮筋を収縮させる。
 歯周病の原因菌のグラム陰性菌が賛成する内毒素→PGの産生

未治療の歯周病は、早産と低体重時出産の独立したリスク因子である
歯周病の治療は、早産と低体重時出産の確率を有意に下げる(5倍程度)

Floss or Die

治療計画の立案
 いつ、誰が、どのように、何を、行っていくか? しかもevidenceに基づいて。


質疑応答
■ 地道に話をする。当院で細菌検査をしているということを説明する。特にインプラント治療をする患者様は年に一回位はマスト。
■ スリランカ→食生活 特に間食か?
■ SRPの6ブロックで分ける。保険治療では6回に分ける。しょうがない。一度に行うと侵襲(翌日にダメージがくる)もある。
■ 侵襲性歯周炎の治療コンセプトは治療間隔を短期間で行う。徹底した治療を行う。例えば骨欠損に対して歯周外科処置、再生療法を含むものも。若いので再生療法のレスポンスも良い。 まず指標が必要。特に歯周病源菌。進行している場合が多いので特に咬合関係、なので、MTMや暫間固定、その後に基本治療を行うことが多い。ほとんどの場合が歯肉がないので、口腔前庭を拡張する。
■ 歯周内科:抗生物質+ジスロマックは? 第一選択にはならない。「指に汚い棘が入った場合、まず棘を抜く、その後に洗浄する」必ず原因除去というのを行うという上でなら使用してもしょうがない場合がある。(心疾患、重度な 全身疾患など)
■ 歯周治療におけるレーザーの効果? 明海大学では使用していない。Er-YAGは最近注目されている。
■ 喫煙に関して。自分自身の意思決定が大事。タバコを吸っていき起こること、止めて起こることを説明
■ 再生療法は足場、増殖因子、細胞の3つの要素からなっている。
■ A-splintはMODを形成するかのごとく行う。連結インレーは適合がかなり悪いので×。FCKの場合はプロビで固定してしまえばいい。なるべく咬合面はフラットにして接触は点にする。
■ メインテナンス:大体苦労した人ほど良く来てくれる。