私は他者とコミュニケーションを取ることがあまり好きではありません。しかし、得意ではありますし上手でもあると思います。

『好きこそものの上手なれ』という諺がありますが、私の経験からみると、コミュニケーションにおいてはこの諺は当てはまりません。むしろ『下手の横好き』の方がしっくりきます。私のように嫌いでも上手くできる人もいますが、自分では好きで得意だと思っていても下手な人は多いからです。

 

 

 

電話はコミュニケーションスキルを測るにはわかりやすいツールです。

時折、電話で話していてコミュニケーション下手な方に遭遇することがあります。多くの場合、会話が噛み合わないのですが、それは話の内容ではありません。

「どうぞ」のタイミングです。英語で言うと「over」。

無線やトランシーバーなどで、自分の言うことが終わった時に言う言葉。つまり「私の話はここまでです、どうぞ話してください」ということですね。

普段の電話での会話では、わざわざ「どうぞ」も「over」も言いませんが、お互いにそのタイミングを感じながら会話が進みます。

しかし、会話をしていて『ああ相手の話が区切られたな』と思って私が話し始めると、お相手の方はまだ話し続けるのです。『あれ、まだ話終わっていなかったんだ』と思って私は黙ります。また『あ、終わったかな』というタイミングで話し始めると、まだ終わっていなくて話し出す・・・。

 

相手がわかるように明確に「どうぞ」「over」の出し方ができないのも事実なのですが・・・それだけではありません。人の話が聞けない。つまり『話上手は聞き上手』の反対のタイプなのです。

キャッチボールで言えば、ボールを投げるような素振りを見せたかと思うと・・・投げずにいつまでも自分だけでボールを弄んでいたり、相手が受け取れないような暴投をしてくる。

 

相手に会話の順番を渡す、この『間』というタイミングは、相手を見ていればわかりやすい。だから、目の前に人がいるリアルの方が会話しやすいのです。

同様の理由で、クラブハウスもコミュニケーションスキルが問われるツールだと感じています。上手な司会者やファシリテーターがいない、素人が集まった時のあの間の悪さとリズム音痴な会話に酔ってしまいそうなので、私はほぼ聴きません。

 

コミュニケーションの基本は「きく」ことから始まります。そして、コミュニケーションは双方向です。相手の話を聴いて自分が話す、この繰り返し。電話という、相手の顔が見えない手段だからこそ、自分に矢印を向けるのではなく相手目線のコミュニケーションを心がけたいものです。

 

 

 

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