職業柄、人の話し方が気になります。
もちろん口に出して指摘したり評価したりなんて無粋なことはしませんが、気になります。
せっかくいい話をしているのにもったいない、耳障り、わかりやすい、よく伝わってくる、など様々です。
※写真は本文とは関係ありません
以前から「この人の話は聞きやすい、わかりやすい」と感じていた方がいらっしゃいます。
そうなると俄然気になってしまい、どんな話し方をしているのかを観察してまうのが、性であります。
その方の話し方は具体的に、
ゆっくり話す
一音一音明確に発音する
大切な単語はさらにゆっくりハッキリ話す
・・・・・と、ここまではよくあります。
が、決定的に違うことが2つありました。
1つ目は、句読点「、」と「。」の使い方にありました。
一文節が短く、簡潔に話すのです。
つまり、長々とダラダラ話さない。
聞き手を道に迷わせないのです。
「話すときは『 、 、 。 』(てんてんまる)がわかりやすいです」とその方はおっしゃっていました。
一文節に「、」は2個までで「。」で切る、の繰り返し。
なるほど・・・これを基本に話せば、長文でダラダラせず簡潔に話せそうです。
そして2つ目は、人が話しているとき、絶対に被せて話さないのです。
誰かが話しているときは、その人が話し終わってから自分が話す。
人の話を遮ったり、被せて話したりしない。
『話し上手は聞き上手』のコンプリートモデル(?)として教科書に載るレベルです。
理由は、その方が手話通訳をなさっていることにあります。
人が声に出して話していることを手話に変換して伝えるのが、手話通訳。
話し手がやたら早口で、カミカミで、しかもダラダラと話す。また、複数の人が被せて話せば、
通訳しづらいであろうことは私にも想像できます。
手話通訳という目線で、通訳するという前提に基づいて話すからこそ、
簡潔に聞き取りやすい話し方が身についたのでしょう。
それが、手話に限らず、わかりやすくて聞き取りやすい話し方になっていたのだとわかりました。
私が日頃から常に思い伝えている「相手目線を想像する」ことの一つがこういうことなのだと、あらためて学びました。
ダラダラと話し、自分でも何を言おうとしていたのかわからなくなってしまう。
または、人から「んで、何が言いたいの?」と言われてしまう。
そんな方はぜひ『てんてんまる』の実践をどうぞ。
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