正対する気持ち

ビジネスマナー研修のご依頼をいただくことがあります。

名刺の渡し方、電話のかけ方、上座の位置、敬語・・・等々、

新社会人の皆さんには覚えることがたくさんあります。

 

私が研修の中でお伝えすることのひとつが、

心の在り方を指す「姿勢」と、体の動作を指す「姿勢」は同じだということ。

 

 

先日、とあるきっかけで、とても感じの良い方に出会いました。

何が感じが良いのかな、と観察してみましたところ・・・

その方の姿勢でした。

 

その方は、人と話す時、人に話かけられた時、

相手に正対して接していたのです。

 

「正対」とは、正面から相対すること、面と向かうこと。

何か聞かれて答える時などにちゃんと相手に自分の正面を見せる、

つまり「おへそ」を相手に向ける、ってことです。

この動作は、ひと手間かかります。だから丁寧な印象を与えます。

 

以前、挨拶をする時に必ず一旦立ち止まる部下がいました。

歩きながらとか動きながらとかではなく、相手に正対するのです。

このような動作は、丁寧な印象を与えます。

 

丁寧な印象のその先には

「この人は自分のことを大切に思ってくれているんだ」という

解釈があります。

そんな人に対して、悪い印象を持つはずがないですね。

 

 

一方、先日食事をしに行ったレストランでは正反対の店員さんに出会いました。

店に入ってすぐに対応してくださったその店員さんは

「何名様ですか?」「全席禁煙ですがよろしいですか?」と

聞いてこられましたが、全くこちらを見ません。

 

何かをしながら、何かを手に取りながら、常に動きながら、

こちらの顔を見ることもなく、ただ喋っていました。

そう、一人で勝手に喋っていました。

そこにはコミュニケーションは全く存在せず、独り言でした。

 

このような対応から、相手にどんな印象を持たれるかは言うまでもありません。

 

よくよく見てみたら、背も高くてスマートでイケメン。

あ〜あ、もったいない。

 

残念さに拍車がかかったのは、

私が知っている方が、そのレストランの経営者だからです。

経営については大きなことを言うけれど、現場はこんなものか・・・

というように、たった一人のたった一度の対応で

勝手にあまり良くない印象を持たれてしまう。

あ〜あ〜あ、もったいない。

 

心の持ち様を表す「姿勢」は体の形を作る「姿勢」に表れます。

目の前のお客様を大切だと思えば大切に接する行動になる。

つまり、正対する姿勢は「あなたと正面から向き合います」という

気持ちの姿勢の表れなのです。

これがマナーだと、私は思います。

 

スーパーマーケットやドラッグストアのレジで見かける

ヘンテコなお辞儀の仕方を誰が教えたのか知りませんが、

あんな形骸化したものが接客マナーだと思われないよう切に願います。

 

 

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