海事代理士(口述)試験を終えて | 合格への道のり("3つの道"編)

合格への道のり("3つの道"編)

これまで宅地建物取引士試験、行政書士試験、司法書士試験、海事代理士試験及びマンション管理士試験に一発合格しました。2022年からは受験生、実務家(士業)及び講師の3つの道を歩みますので、どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m。

皆さん、こんにちは。

リーダーズ総合研究所・講師の板野です。

 

4日(月)は国土交通省において「海事代理士(口述)試験」を受験しました。

試験会場は前職の国家公務員時代に仕事の関係で何度も入館したことのある建物(合同庁舎2号館)なので、今回は下見をしておりません。また、建物内での写真撮影は控えた方が良いと思ったので、建物の外観(画像)のみ撮影しました。

(試験会場となった国土交通省【外務省側から撮影】)

 

なお、今回は試験日の2日ほど前から体調を崩していまい、試験日の前日・前々日とも寝込んでいて全く勉強できていなかったので、大変不本意な受験となりました。

 

思えば、試験直前期は発熱(いわゆる知恵熱)することが度々あって、これまでも大学入試(当時は大学入試センター試験)や司法書士試験などの大事な試験の時にも発熱しました。

 

大学入試センター試験の時は第1志望校に合格するには750点以上が至上命題とされる中、不運にも試験日の3日前に発熱してしまいました。試験日当日も熱は下がらず解熱剤を飲んで受験したこともあって意識が朦朧とする中での受験となったのを今でも鮮明に覚えています。この時は(記憶では国語と地理を失点し、)789点(/800点満点)採れたので事なきを得ましたが・・・。また、司法書士試験の時も発熱して約1週間寝込みましたが、幸いにも試験日の約1ヶ月前だったので体調が回復してからの一気の巻き返しで1発合格することができました。

 

記憶の限りでは三度目の発熱となりますが、今回は11月26日のマンション管理士試験に続いての受験となったことに加え、プライベートで伯母の事業支援や家族の介護などもあって少しオーバーワークとなっていたのかもしれません。

 

いずれにしても今回の受験では大きな課題を残す結果となりましたので、

今後の受験に向けてしっかり検証して軌道修正していきたいと思います!

 

  実況中継

今回も貴重な受験体験をすることができたので、記憶が鮮明な内に実況中継として、当日の動き(前日までの動きを含む)を時系列でまとめておきます。

 

(試験前日まで)

・12月1日(金)

母と伯母の養子(私が未成年後見人)に新型コロナウイルス感染かインフルエンザ感染の疑いがあったので病院で検査を受けさせたところ、2人とも軽度の新型コロナウイルス感染症と判明。母や伯母の養子とは別居しており、私と妻には物理的な接触はなかったがドクターのアドバイスで念のため検査したところ、2人とも陰性(異常なし)。なお、母は今年5月に体調を崩して病気療養中だったので大事をとって数日間入院することになった(検査に加えて入院手続等もあってこの日の勉強は夜のみ)。

 

※4日午後、母は予定通り退院

 

・12月2日(土)

今度は私が朝から発熱し咳き込むようになったので、再び通院することにした。

再検査の結果、やはり新型コロナウイルスやインフルエンザ感染ではなく、単なる風邪と診断。ドクターのアドバイスもあって、この日は体調の回復を最優先し、勉強せずに自宅で寝ていることとした。

 

・12月3日(日)

体調は回復せず(熱は下がらず)、終日自宅で寝ていることにした。

夜になって熱は下がったものの依然として身体の怠さが残るなど体調は万全ではなかったので、その日の勉強は避けて翌朝勉強しようと思い、夜10時過ぎに就寝した。

 

※なお、試験当日の午後、母の退院のために病院を訪れたのでついでに診察してもらったが、咳は風邪の初期症状、熱はこれまでと同様、知恵熱ではないかとの診察結果だった。

 

(試験当日)

 7:30頃      :起床、準備

 ※前夜は1~2時間おきに目が覚めてしまい熟睡できなかった

  (6時前に目が覚めたが、すぐに起きれなかった)

 8:30過ぎ     :自宅を出発

 

(試験当日の数時間における葛藤)

・朝6時の段階で少し熱があって身体が怠かったので敗戦ムードが濃厚となる中、今年の口述試験を受験するのを諦めようか、一度目覚めてからベッドの中でずっと考えていた。

・ただ、微熱だし、試験時間も僅か15分。せっかく昨年度からの逃げ癖を払しょくできる絶好の機会に体調不良という自己管理のミスで受験を回避していては何の意味もないと考え、翻意して受験する決意

・妻にも結果は兎も角、とりあえず受験してくると告げて自宅を出発

 

 9:00~10:30 :電車内で勉強

(勉強内容)

・電車に乗車すると勉強モード全開!

・伊藤塾「口述試験対策演習講義」レジュメ(「船員法」「船舶職員及び小型船舶操縦者法」の2科目)を電車内で速読※。

※勉強できていない期間が3日ほどあったが、基本的な知識は抜けずに鮮明な記憶として残っていたのは好材料(この時、「今日の口述試験はイケる!」と少し思えるようになった)。

 

10:30頃      :国土交通省到着、入館手続、受付

※受付の際に係官から配布された資料(画像)や壁に貼ってある注意事項を試験開始までに読んでおくよう指示があった

 

(注意事項を読んで即時に立てた受験戦略)

・私はAグループ(4人1組)として、B(船舶法)が最初の受験科目。以下C(船舶職員及び小型船舶操縦者法)、D(船舶安全法)、A(船員法)の順で受験することを確認

・そのため、最初の2科目に勝負をかけようと思って、残りの時間はB(船舶法)とC(船舶職員及び小型船舶操縦者法)の勉強に充てることに決めた

・正直なところ、苦手な船員法が最後の科目なのは助かった感じ・・・

(当日配布された資料)

 

10:30~11:15 :控室(国土交通省共用会議室5)で勉強

(控室の風景)

・席は自由席で先に受付を済ませた受験生が参考書を片手に着席して黙々と勉強していた

・服装は男女ともスーツ(ネクタイまで着用)が約7割、普段着(私のようなノーネクタイを含む)約3割といった感じ

・筆記試験と同様、女性受験生の割合は非常に少ない

(勉強内容)

・上記「注意事項を読んで立てた戦略」に従って、1番目の「船舶法」レジュメを隅から隅まで入念にチェック

・続いて、2番目の「船舶職員及び小型船舶操縦者法」レジュメを一通りチェックし、少し時間が余っていたので3番目の「船舶安全法」レジュメにもザっと目を通した(残念ながら「船員法」のレジュメを確認する時間はなかった)。

 

11:15~11:30 :試験会場前の椅子に座って待機

 ※試験開始の約15分前になると試験会場前で待機するよう係官から指示を受ける

(勉強内容)

・着席後、係官から受験上の注意事項が読み上げられた

・この時間も椅子に座って勉強することは可能であったが、隣の受験生に話しかけて少し雑談

・当該受験生も筆記試験の結果は185点(自己採点)とのことで、筆記試験を受験した段階では同レベル(同順位)と判明。なお、試験終了後、帰りの廊下で少し立ち話をしたところ、当該受験生の最初の受験科目である「船員法」が2問しか解答できず難しいと感じたとのことだった

 

11:30~11:45 :口述試験

             (Aグループは国土交通省共用会議室2A・2B)

(受験雑感)

・係官から試験会場の扉が開いて入場するよう指示があった。入口付近の荷物置場に各自の荷物を置いて、1番目の試験科目のテーブルに着席

・4科目とも3分で5問口頭で解答(3分過ぎたら試験監督官がベルを鳴らすので、次のテーブルへ移動)

・「船舶法」「船舶職員及び小型船舶操縦者法」は直前にレジュメを入念にチェックしていたので、試験官の質問に対して即答でき、1分程度(/全3分)時間が余った

・「船舶安全法」は定期検査に関する問題を具体例ではなく法令用語を用いて解答するよう指示があり、少し考えたがタイムアップ

・最後の船員法は集中力が完全に切れてしまい、5問中2問わからず、少し考えてみたがタイムアップ(内1問は、後から考えると社会保険労務士試験の受験で学習した「労働基準法」の知識で簡単に解答できる問題だった)

・合格最低点(口述試験4科目の総得点40点の60パーセント以上の得点)は確保できたのではないかと思われるが、上述の通り自己の解答を検証できない状況にあり、結果は不明

・司法書士(口述)試験と異なって合格基準は明確なので、海事代理士(口述)試験の方が遥かに準備が大変な印象

 

(参考)

<海事代理士試験の合格基準について(国土交通省HPより)>

①筆記試験(略)

②口述試験

・合否の判定は、対象となる全科目を受験した者について行うものとする。

・口述試験4科目の総得点40点の60パーセント以上の得点をあげた者。

 

  勉強内容

学習計画

 

(学習期間)

11月26日(日)にマンション管理士試験を受験したので、海事代理士(口述)試験対策に充てることができる時間は11月27日(月)以降、実質的に約1週間しか残されていませんでした。試験科目の内、「船員法」だけは事前に2回ほど伊藤塾の「口述試験対策演習講義」を受講しましたが、その後、約1ヶ月放置しており、前述の通り試験日の数日前からの体調不良と重なって準備不足は否めません。

 

なお、12月2日に予定していた「海事代理士口述試験対策セミナー(一般社団法人日本記事代理士会主催)」は体調不良により受講を見合わせました。

 

(総括)

①最後まで諦めない精神

体調を崩してから試験当日の朝まで何度も今回の受験を諦めようかと考えましたが、最後は翻意して受験できたことが大きな成果です。一度付いた「逃げ癖」は簡単に払しょくできるわけないし、そこからは何も生み出されない(非生産的な)ことは過去の経験から良く理解しているつもりですから・・・

 

昨年11月のマンション管理士試験や今年8月の社会保険労務士試験でもやむを得ない事情とは言え、受験を回避していたので、どこかで流れを断ち切るべく、マンション管理士試験に続き僅か1ヶ月弱の準備期間で海事代理士試験も強行突破しました。

 

現時点ではまだ合否の結果はわかりませんが、とりあえず合格の可能性を残すことができて良かったですね。

 

②自己の立ち位置を知ることの重要性

今回の海事代理士試験を受験して最も苦戦したのは、最後まで受験生の中での自己の立ち位置(順位)を知る術がなかったことです(伊藤塾だけが唯一、模擬試験を実施していますが、自己採点方式なので結局自己の立ち位置はわかりません)。他の資格試験では受験指導校の模擬試験や答練を受験すると成績表として自己の立ち位置を知ることができますので、初めての貴重な経験となりました。

 

そのため、20法令ある試験科目について、まず伊藤塾のレジュメで出題範囲を絞り込んだ後、各法令の条文を読んで基本書で周辺知識も含めて理解し、条文の文言を繰り返し記憶する作戦を採りました。

 

もし合格できていれば、「この作戦」が功を奏したことになりますが、さて結果はどうでしょうか??