皆さん、こんにちは。
リーダーズ総合研究所・講師の板野です。
先日UPした記事「自己の付加価値を高める①」において今後の受験生としての道をどうしていくのかを決めましたが、その後、受験生の道を着実に進んでいくための「学習計画」を作成しましたので、今回はその内容を記事にしました。
学習計画を作成するにあたって留意したことが2点あります。
1点目は、昨年12月から約半年間、司法書士事務所で勤務し、多少の実務経験を積んだわけですが、その時に痛感したのは資格試験の勉強で得た(受験にとって必要十分の)知識だけでは到底実務は熟せないということです。こうした実務的知識は法律実務に就いてから覚えれば良いという考えもありますが、既に人生の後半を迎えた私にはそのような余分な時間はありません。
しかも、私の場合、近い将来、独立開業すると決めているわけですから、最早修行できる場はないし、即戦力的に業務を熟していくためには資格試験を受験する段階から実務を意識しておいた方が良いとの結論に至りました。
そこで、これからの受験勉強では、単に資格試験に合格するための(実務としては薄っぺらい)勉強はしません。受験指導校の対策講座をベースに基本書や実務書などで法律実務を常に意識した勉強を行います(=実務を意識した学習)。
ちなみに、この学習法は司法書士試験(不動産登記法、商業登記法)を受験した際にも取り入れたので私にとっては馴染みがあるし、受験対策の観点からはベストな方法とは言えないかもしれませんが、司法書士試験に一発合格し、法律実務にも即順応できたことは大きな成果だと考えています(画像は受験勉強で使用した実務書の一部)。
もう1点は、来秋までの受験計画がびっしり詰まっているので、効率的、効果的に勉強する観点から、メイン学習に加えて関連する範囲の学習(=関連学習)を行うことにします。
今回はこれらの2点をも加味した学習計画を立てていますが、まずはマクロ的な視点としての全体学習計画を立てました。
全体学習計画
講師及び伯母の事業支援などの傍ら、受験生として資格試験の取得に向けた勉強を進めていくわけですが、既に来秋まで資格試験の受験予定を決めたところ、冒頭でも述べた通り、それらを関連させながら無駄が生じないように効率的、効果的に行っていく必要があります。
そこで、まずは来秋までの大まかな受験スケジュールを俯瞰しながら「全体学習計画」を立てました。
以下では、各資格試験の個別学習計画を立てています。
メイン学習として受験指導校の対策講座を軸とした学習方針を立てた後、実務を意識した学習としてメイン学習に併せて読み込むための基本書・実務書を整理しました。また、各資格試験の試験科目の中で重複するものや関連するものを抽出し、関連知識としてまとめました。
各資格試験の個別学習計画
(1)海事代理士試験【筆記試験済】
メイン学習
受験指導校の対策講座が皆無の状況(伊藤塾の対策講座くらい)なので、「海事六法2023年版(海文堂)」を購入し、法律条文の読み込みを中心とした学習を行います。試験範囲である20法令を目的に応じて4グループに分類し、4日で1周(1日5法令を学習)する計画としました。
また、国土交通省HPから平成28年度以降の過去問を入手できるので、それらをプリントアウトして活用します。過去問は2日で1周(1日10法令を学習)する計画とし、1週間の内、6日をインプット4日・アウトプット2日、残り1日を予備日として学習の遅れなどに対応します。
なお、メイン教材は上記2点(海事六法・平成28年度以降の過去問)ですが、海事代理士試験では数少ない試験対策用参考書として「海事代理士合格マニュアル(7訂版、日本海事代理士会編)」を購入し、出題傾向(20法令における頻出条文や一度も出題されていない条文など)を把握しています。
本試験まで残り30日もありませんので、上記により20法令を最低3周した上で、最後の1週間で20法令中の記憶が不十分なところを中心として底上げ学習をする予定です。
(学習の状況)
8月27日より勉強に取り組んでいますが、海事法規を学習して最初の関門
・・・それは"法律用語" です。日常生活で使用しない専門用語の連続で、船舶についての基礎知識がない(私のような)受験生には高いハードルだと思いました。
そこで、これら専門用語の理解の助けとするため、以下の4冊を購入。メイン学習と併せて少しずつ読み込んだのが奏功し、各法令の専門用語アレルギーは払拭できつつあります。
(2023.9.18追記)
①船舶知識のABC(11訂版、池田宗雄・高嶋恭子共著)
②ダイナミック図解船のしくみパーフェクト事典(池田良穂著)
③図解入門よくわかる最新船舶の基本と仕組み(第4版、川崎豊彦著)
④船体解剖図(ブニッククルーズ/中村辰美著)
⑤海運と港湾―基礎から学ぶ(池田良穂著)
⑥造船の技術どうやって巨大な船体を組み立てる?大きなエンジンは船にどう載せるの?(池田良穂著)
また、在宅勤務を利用して通勤時間を自宅勉に充てたり、昼休憩時間は快活CLUBで勉強するなどの工夫を重ねた結果、海事代理士試験の試験範囲(20法令)を1周できました。専門用語にも少しずつ慣れてきたので、2周目の条文素読はもっとスピードUPできそうです。
実務を意識した学習
(2023.9.4追記)
実務書として以下の8冊を購入。私は船舶関係の法令はこれまで全く勉強したことがない初学者ですが、伯母の事業にも少し関連しているので、以下の基本書・実務書を購入。実務的な視点も踏まえて勉強を進めています。
①新版商行為法・保険法・海商法(法律学講座双書、鈴木竹雄著)
②新しい商法がわかる本・全条文付(加藤晋介監修・コンデックス情報研究所編著)
③一問一答平成30年商法改正(一問一答シリーズ、商事法務)
④法律学の森新海商法(増補版、小林登著)
⑤海商法第2版(中村眞澄・箱井崇史著)
⑥基本講義現代海商法第4版(箱井崇史著)
⑦海事法規の解説(神戸大学海事科学研究科海事法規研究会編著)
⑧海事法(海事法研究会編)
⑨図解港則法(3訂版、國枝佳明・竹本義弘共著)
⑩図説海上交通安全法(新訂17版、福井淡原著、淺木健司改訂)
⑪船舶安全法の解説-法と船舶検査の制度-(有馬光孝編著)
(2023.9.18追記)
⑫内航海運概論(畑本郁彦・古莊雅生著)
⑬新訂港運がわかる本(天田乙丙・恩田登志夫著)
関連学習
(2023.9.4追加)
(1)海事代理士試験の試験科目の内、船員法及び船員職業安定法との関連で、(5)社会保険労務士試験の試験科目である以下の3科目(法令)を学習します。
①労働基準法
②職業安定法(労働に関する一般常識)
③船員保険法(社会保険に関する一般常識)
学習方法としては、この時点で(5)社会保険労務士試験対策として受講する辰巳法律研究所「【佐藤塾】2024年向け社労士講座フルパック☆プラス」の教材が届いていないので、これまで学習した教材を利用します。
(2)AFP認定研修(提案書の作成)
メイン学習
TAC「3・2級本科生(日本FP協会AFP認定研修対象コース)」(全1回)を受講し、提案書を作成の上、提出期限までに提出します。
実務を意識した学習
提案書の作成に当たっては、以下の2冊を通読し、実務的な視点も取り入れた勉強を行います。
①ファイナンシャル・プランニング提案書の作り方(第3版、日本FP協会)
②2023年度版FP提案力の強化書(金融財政事情研究会)
関連学習
提案書の作成に当たっての基礎知識となる(4)2級FP技能検定の試験科目の内、「ライフプランニングと資金計画」について、TAC「3・2級本科生(日本FP協会AFP認定研修対象コース)」(全3回)を受講します。
(3)マンション管理士試験
メイン学習
LEC「2023年合格目標マンション管理士合格コース」を受講します。
実務を意識した学習
昨年に少し勉強した資格なので多少の予備知識はありますが、伯母の事業にも少し関連しているので、実務書として、以下の7冊を購入。これまで以上に実務的な視点を意識して学習を進めます。
①コンメンタールマンション区分所有法第3版(稻本洋之助・鎌野邦樹著)
②実務に活かすマンション標準管理規約(単棟型)逐条解説(マンション実務法学会編)
③区分所有法の解説7訂版(最新不動産の法律シリーズ)
④コンメンタールマンション標準管理規約(稻本洋之助・鎌野邦樹著)
⑤マンション標準管理規約の解説4訂版(最新不動産の法律シリーズ)
⑥借地借家法の解説4訂版(最新不動産の法律シリーズ)
⑦新選マンション管理基本六法(住宅新報出版)
関連学習
(3)マンション管理士試験の学習に当たって関連知識となる(4)2級FP技能検定の試験科目の内、「不動産」について、TAC「3・2級本科生(日本FP協会AFP認定研修対象コース)」(全3回)を受講します。
(4)2級FP技能検定
TAC「3・2級本科生(日本FP協会AFP認定研修対象コース)」を受講します。なお、3級FP技能検定については過去に受検し合格していますが、合格後相当時間を経過しており、基礎知識を掘り起こす意味でも、(3級とセットとなった)本講座を受講することにしました。
実務を意識した学習
現時点では基本書や実務書の購入を考えていませんが、講義の内容によって適宜購入する予定です。
関連学習
(4)2級FP技能検定の学習に当たって関連知識(より深い知識)となる(5)社会保険労務士試験の試験科目の内、以下について学習します。
①労働者災害補償保険法
②雇用保険法
③国民年金法
④健康保険法
⑤国民健康保険(社会保険に関する一般常識)
⑥高齢者の医療の確保に関する法律(同上)
⑦介護保険法(同上)
⑧確定給付企業年金法(同上)
⑨確定拠出年金法(同上)
⑩国民年金法
⑪厚生年金法
なお、関連学習の範囲は多岐にわたるので、この段階での学習方法としては基礎知識の学習にとどめておき、本学的な学習は(5)社会保険労務士試験において行います。
(5)社会保険労務士試験
メイン学習
辰巳法律研究所「【佐藤塾】2024年向け社労士講座フルパック☆プラス」をカリキュラムに併せて受講します。佐藤としみ先生の理解を重視した非常に丁寧な講義は私の学習目的にも非常に合致していると感じました。
なお、昨年度は司法書士事務所での勤務が始まって勉強時間の確保に苦戦し、本格的な勉強の着手が2月となって相当出遅れたので、今回は講座カリキュラムから絶対に遅れないことを最大の目標として勉強に取り組みます。
実務を意識した学習
実務書として以下の12冊を購入。途中までとは言え、これまでに試験科目の法令を一通り勉強しているので、今回は更に実務的な視点を加味して勉強します。
①令和3年版労働基準法上巻(労働法コンメンタールNo.3、労務行政)
②令和3年版労働基準法下巻(労働法コンメンタールNo.3、労務行政)
③改訂2版労働安全衛生法(労働法コンメンタールNo.10、労務行政)
④8訂新版労働者災害補償保険法(労働法コンメンタールNo.5、労務行政)
⑤雇用保険法解釈総覧(労務行政)
⑥雇用保険制度の実務解説改訂第12版(労働新聞社)
⑦改訂14版労働保険徴収法(労働法コンメンタールNo.11、労務行政)
⑧改訂2版労働者派遣法(労働法コンメンタールNo.9、労務行政)
⑨6訂新版労働組合法労働関係調整法(労働法コンメンタールNo.1、労務行政)
⑩健康保険法総覧(平成29年8月版、社会保険研究所)
⑪国民年金法総覧(令和2年10月版、社会保険研究所)
⑫厚生年金保険法総覧(令和2年10月版、社会保険研究所)
⑬労働六法(旬報社)
関連学習
将来の司法試験受験を見据えて、以下を学習していきます。
①司法試験論文対策1冊だけで労働法(第3版、辰已法律研究所)
②司法試験論文選択科目えんしゅう本<1>労働法(辰巳法律研究所)
③法律学講座双書労働法(第12版、菅野和夫著)
④労働法(第9版、水町勇一郎著)
⑤詳解労働法(第2版、水町勇一郎著)
⑥水町詳解労働法公式読本-理論と実務でひも解く労働法Q&A300(第2版、水町勇一郎著)
特に、(5)社会保険労務士試験では、労働基準法などの個別的労働関係法をメインで学習するため、労働組合法などの集団的労働関係法は手薄となるため、後者を重点的に勉強していく予定です。
(6)貸金業務取扱主任者試験
メイン学習
TAC「総合本科生」を受講する予定です(現時点での予定であり、今後変更するかもしれません)。
実務を意識した学習
伯母の事業にも少し関連しているので、実務書として以下の1冊を購入。必要に応じて、適宜実務書を追加購入する予定です。
①逐条解説貸金業法(商事法務)
関連学習
司法書士事務所での実務として債務整理を経験した際、貸金業法や出資法などの理解が必須と感じました。その時に以下の実務書等を読んで少し勉強しましたが、将来、簡裁訴訟代理等能力認定考査をパスした場合には、業務の1つとなり得るので、この試験と併せて、司法書士実務としての債務整理を勉強します。
①債務整理事件処理の手引-生活再建支援に向けて(日本司法書士会連合会編)
②クレサラ・ヤミ金事件処理の手引(日本司法書士会連合会編)
③サラ金の歴史-消費者金融と日本社会(中公新書)
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8月末日。
一時的に停滞せざるを得なかった"受験生としての道"を再開させるための学習スケジュールを立てました。あとは、当該スケジュールに従って実行あるのみです!