【UPDATE版】直前期の受験戦略(総括編+下見所見) | 合格への道のり("3つの道"編)

合格への道のり("3つの道"編)

これまで宅地建物取引士試験、行政書士試験、司法書士試験、海事代理士試験及びマンション管理士試験に一発合格しました。2022年からは受験生、実務家(士業)及び講師の3つの道を歩みますので、どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m。

2024.5.21:UPDATE

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皆さん、こんにちは。

リーダーズ総合研究所・講師の板野です。

 

「直前期の受験戦略」も最終回となりました。

令和6年度行政書士試験まで180日を切ると、本試験までのカウントダウンが始まって刻々と時間だけは過ぎていきます。

 

この時期の講座受講生はインプット講座を受講中でありまだまだ直前期を意識した学習に移行していないと思いますが、他の受験生約45000人に遅れをとらないためには受験は先手必勝が重要!

 

近い将来訪れるであろう直前期に向けて、今回UPDATEした「直前期の学習戦略(戦略編・実践編・総括編)」をヒントとして、各自で学習戦略及び学習計画を作成していただけますと幸いです。

 

各受験指導校も直前期には多くの受験相談を受け付けているのが実情だろうと思います。

その場で各自の不安や悩みが解消できるのであれば格別、受講相談には時間制限があるし、相談したくても事前予約がいっぱいで相談できないケースや、独学受験生はそもそも相談できる相手がいないなどの事態が想定されるので、そのような受験生の声に応えるために急遽UPDATEしたのが「直前期の学習戦略」です。

 

直前期の学習戦略は、これまで受験相談を受けた内容や私自身の受験経験を踏まえて作成したものです。当然のことながら全ての内容を取り入れる必要はありませんので、自己の学習環境や学習進捗、可処分時間、受験回数などに応じ、適宜取り入れていただけますと幸いです。

 

なお、今回の総括編は、全2回(戦略編・実践編)の内容をまとめたもので新しい情報は含めておりません。試験当日(試験開始)まで特に肝に銘じておいて欲しいものを抽出しておりますので、受験勉強で苦しくなったり不安な時は本記事を読み返して下さい。

 

本記事が受験生にとって合格のお守りとならんことを!

 

 

  直前期の受験戦略(戦略編)

資格試験の受験には「事務処理能力」が必要です。

決して満点を狙う必要はなく、制限時間内(180分)に合格ラインである180点を突破できる能力を求められています。

 

折角知識をインプットしても本試験の現場で使いこなせなければ何の意味もありません。また、受験生からは、択一式問題の各肢は全て検討する必要があると勘違いしていたとの御感想を受けることが多いです。

 

こうした状況では制限時間内に全ての問題を検討し、解答を導くことは困難となりますので、資格試験の攻略には受験戦略とその戦略に基づく計画、及び解答プロセスが重要となります。

 

後者の解答プロセスについては、現在新企画を配信中なので、そちらを御覧いただくとして、本記事では前者、すなわち受験戦略とその戦略に基づく計画の立て方をお示しすることにしました。

 

受験指導校の基幹講座を受講していれば、受講生は「(予習)⇒講義を受講⇒復習」の学習ライクルが構築され、インプット講座が終わるまでは受験指導校(あるいは講師)が先導してくれますが、インプット講座が終わると、そこから先は自走する必要があります。

 

静(=講義主導)から動(=自己主導)に転じた時、

・受験生はどのように勉強を進める?

・他の受験生はどのような勉強をしているか?

・答練や模擬試験をどう活用しようか?

・模擬試験の成績が悪かったらどうしよう?

などの不安や焦りが生じ、それらを解消できないままに学習を進めているのが実情だろうと思っています(実際、受験生時代の私もそうでした)。

 

そこで、直前期学習の道しるべとしてまとめたものが「直前期の受験戦略(戦略編)」です。

 

これまでに受けた受験相談や私の受験経験を踏まえ、心技体の順に体系的にまとめておりますので、他資格受験生も含めて活用していただけますと幸いです。

 

 

  直前期の受験戦略(実践編)

戦略を立てても実行できなければ意味がありません。

直前期は模擬試験の成績や他の受験生の学習進捗などが気になって勉強が手に付かないことが増えてきます。このような不安や焦りは誰しも起こりえます。

 

こうした不安を解消するには、自己の作成した学習計画に従って、着々と進めることが重要!

直前期にはやるべきこと(積み残し)が山積しており、その全てを消化することは到底不可能なので優先順位を付けた上で1つずつ解決することによって自信に代えていきましょう。

 

ところで、直前期と言えば、記憶

受験生のタイプを分類すると、知識不十分型か実践不十分型に大別できると思いますが、初学者の多くは1-①知識不完全型に該当するケースが多く、そもそもインプット講義を最後まで受講することができない受験生が多いのが実情です。まずはインプット講座を最優先に受講することを心がけて下さい。その後、記憶学習に移行しましょう!

 

また、リベンジ組は1-②記憶不完全型が多いです。インプット講義を受講しても記憶の精度が低いと2択症候群に陥る危険性が高くなるので、直前期は記憶学習を最優先すべきです。

 

なお、時々、2.実践不十分型の受験生から相談を受けることがあります。せっかく合格に必要な知識を持ち合わせているのに、本試験中に気が散って本来の力を発揮できないとか、ケアレスミスにより失点するなどの場合には、その対策を心がけましょう!

 

 

試験会場に教材を持ち込めるのであれば格別、一般的には受験生の記憶の量及び精度が合否を分けると言っても過言ではありません。繰り返しになりますが、自己診断の結果、1-②知識不完全型に該当するのであれば、記憶の時間が圧倒的に不足している可能性が高いので、学習法の見直した上で、直前期は記憶学習にウェートを置いた勉強を心がけて下さい。

 

なお、実践編では。記憶学習を意識した直前期の学習計画を御提案することにしました。

 

なお、直前期の学習期間はX上で実施したアンケート結果を踏まえて3ヶ月としておりますが、3ヶ月を確保することが困難な場合には、記憶学習を最優先として適宜カスタマイズしていただけますと幸いです。

 

 

  直前期の受験戦略(総括編)

戦略編・実践編の中で特に留意すべきものを総括編でまとめました。

これまで講師や合格者から同じようなことを聞いた、あるいは今後聞くことがあろうかと思いますが、私を含めいずれの情報発信者も「受験生の皆さんに合格して欲しい」との一心から情報発信しておりますので、そのことを肝に銘じておいていただけますと幸いです。

 

また、受験勉強を進める上で不安や悩みなどあれば、本記事かX(旧Twitter)の方にその内容をコメントしていただけますと幸いです(可能な限りお応えしたいと思います)。

 

試験中、講師やテキスト等は助けてくれない。

⇒最も頼りになるのは、1,000の曖昧な知識よりも100の確実な知識(そのためにも、教材を1つに絞って情報を集中させて、知識の絞込みと繰り返し

 

○直前期に心がけたい3つの“あ”の内、焦らない・慌てないを実践するのは非常に困難ですが、諦めないだけは受験生自身の自覚次第なので最後まで絶対に諦めないこと

 

○直前期は1分1秒を惜しむ気持ちを忘れず、隙間時間ができたら何を勉強しようか考えるのではなく、何を勉強するか事前に決めて実践すること

 

○人は人、自分は自分。最後まで自己肯定感を忘れず、他の受験生のペースに巻き込まれないこと

Q1 自己肯定感って何?

A1 自己肯定感とは、その言葉の通り「ありのままの自分を肯定する感覚」のこと

直前期は模擬試験の結果ばかり気になりますが、冒頭でも述べた通り、試験結果を追求するよりも勉強成果(達成感)に軸足を置いて、1日1日の達成感(○○が理解できたや○○の問題が解けるようになったなど)を享受した方が良い

 

○直前期は様々な誘惑やトラブルが受験生を揺さぶるが、それらを跳ねのけたり克服するだけの覚悟と決意をもって勉強に取り組む

⇒ 直前期は受験勉強の苦しさから逃げ出したくなって、他のことが気になるもの。私も様々な誘惑に負けそうになりましたが、1年だけと覚悟を決めて勉強に取り組みました。

 

○直前期は体調を崩して1日勉強できないと、その遅れを取り戻すのに3日以上かかることを肝に銘じ、これまで以上の体調管理に努めること

⇒ 直前期は詰め込み学習によって脳が疲労しやすくなりますので、ポモドーロテクニックを活用するなどして適宜リフレッシュして下さい。

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試験会場の下見を忘れずに!

(下見の際に確認すべきことリスト)

・当日の交通手段や経路、事故等で不通となった場合の代替手段を確認しておく

・試験会場までの経路内に(昼食を兼ねて)勉強できるファミリーレストランやカフェなどを確認しておく。試験会場に早く着いても教室内に入れないことが多い。試験会場の屋外で待機する必要があるが、雨天の場合や受験生で溢れてベンチなどに座れない場合も想定し、上記の通り待機できる場所(ファミリーレストラン・カフェなど)を確認しておく

・可能であれば試験会場(教室)を下見して、当日の受験状況をイメージトレーニングしておく

・持ち物チェックし、不足があれば試験会場を下見した際に購入する

 

 下見所見

以下は、行政書士試験、司法書士試験を受験した際に試験会場を下見した時の雑感をまとめたものです。下見される受験生は参考にしていただけますと幸いです。

 

司法書士試験編

2022年7月、司法書士試験の受験は早稲田大学早稲田キャンパス(東京都新宿区市に早稲田)でした。

 

5月25日、試験会場の早稲田キャンパスを下見し、自宅最寄駅から当該キャンパスの最寄駅までのルートを確認。そのルートに従って、下見しました。

⇒ 早稲田医学早稲田キャンパスの最寄駅は地下鉄メトロ東西線「早稲田駅」(徒歩5分)ですが、私は早稲田駅を利用せず、自宅最寄駅から乗り換えが不要な地下鉄メトロ副都心線「西早稲田駅」(徒歩20分)から歩くことに決めていました。試験日(7月3日)は初夏の暑い日が予想されましたが、乗り換え不要の方が電車内でずっと座って勉強できると考えたからです。

 

なお、私が当日利用する路線は関東近郊でも事故等で遅延することが多いので、代替手段(迂回ルート)も確認しました。早稲田大学近くのホテルに前泊しようかとも考えましたが、環境が変わると勉強や睡眠に悪影響があるだろうと考えてやめました。

⇒ 実際、試験日の前日、及び試験日当日の夜(試験終了後)に事故等で電車が遅延していましたが、受験自体には影響がなく事なきを得ました。

 

また、試験会場に少し早く到着することを想定し、大学周辺のカフェやコンビニエンスストアの位置だけ確認しました。

 

私の失敗談

これらの営業時間まで確認していませんでした。近所のカフェやコンビニエンスストアの感覚でカフェは7時開店、コンビニエンスストアはイートインコーナーがあるだろうと思っていましたが、実際、カフェは8時開店、コンビニエンスストアはイートインコーナーなしだったので、この時は確認不足を痛感しました。

 

仕方ないので、大隈記念講堂の前の石段に腰かけて入場可能時間まで勉強していましたが、外は暑くてあまり勉強に集中できませんでした。

(早稲田大学早稲田キャンパス内)

※キャンパス内から正門方向を撮影、正面は大隈記念講堂

 

(早稲田大学創設者・大隈重信の銅像)

 

(大隈記念講堂)

 

 

下見でキャンパス内へ入場する際、正門付近の警備員に声をかけて入場の許可をいただきましたが、教室内への入場は不可でした。また、この時はまだ試験会場(校舎)の候補しかわからなかったので、候補となっている4校舎全てを下見しました。

 

実際、私が受験した校舎(試験会場)は最後に下見した15号館です。

(8号館)

 

(10号館)

 

(14号館)

 

(試験会場となった15号館)

 

試験当日は、15号館301号教室(232名収容)でした。

5人掛けの机に3人が座るという悪コンディション。試験中に気分転換しようにも、どちらかの席の受験生に声をかえて一時除けていただく必要があるので、真ん中の席は嫌だなと思いましたが、悪い予感は的中、真ん中の席でした。

⇒ 301教室の最終合格者は8名ですが、内真ん中の席は3名(37.5%)。1教室での実績ですので一概に言えませんが、やはり真ん中の席は不利な条件かもしれません。

 

こうした状況から、東京会場は受験生数が多いので、受験会場を選択する際は都内近郊(埼玉県、神奈川県、千葉県等)の受験会場を選択した方が良いのかもしれません)

(試験会場となった15号館301教室)

 

 

行政書士試験編

2019年11月、行政書士試験の受験は関西大学千里山キャンパス(大阪府吹田市山手町)でした。

 

当時、仕事の関係で国立大学法人大阪大学へ出向しておりましたが、試験会場近辺は土地勘もなく同じように下見しました。

 

試験当日は朝6時に起床して自宅で全科目のコア知識を総復習。その後、少し遅めに朝食を済ませて(昼食は抜き)、11時頃に自宅を出発。

⇒ 行政書士試験の場合、試験開始は午後1時なので、食事(朝食・昼食)をどうするか事前に決めておいた方が良いと思います。私は試験直前は食事がのどを通らないだろうし、試験開始直前に食事を摂ると試験中眠くなると思って、朝食を少し遅めにとって昼食は抜きました。

 

関西大学には12時過ぎに到着しましたが、多くの受験生がキャンパス内のベンチなどに座って勉強したり談笑したり・・・。既に教室への入場が可能でしたので、私は第1学舎5号館5階E502教室向かって教室内で勉強しました。

 

なお、行政書士試験の受験時は勉強開始が遅く、試験直前まで焦って勉強していたので写真を撮る余裕はなく、唯一、試験終了後に撮影したのが私の受験した試験会場です。

(関西大学第1学舎5号館5階E502教室)

 

下見所見

下見をするか否かは受験生の判断によりますが、試験日当日も(もっと言えば、試験開始の合図があるまで)成績を伸ばすことができるので、ギリギリまで勉強に集中するためにも不安材料を1つでも摘み取っておきたいと考えて、私は事前に下見をした方が良いと考えています。