今回は、少しお金の事を書きます。
ただ、私は「どんぶり経営」を超越した、「穴あきドラム缶経営」ですからあまり細かい事は解りません。
細かい事は、事務長さんや会計事務所の方にやってもらっています。
私がやっているのは、もっとマクロな部分で、いかに従業員満足度を上げるか!ということを考えています。
なぜなら、従業員満足度が高くなければ、顧客(患者)満足度は高くなり得ないからなのです。
そこで、当院のスタッフには通常の給与の他に、「達成手当 」なるものをつけています。
通常、多くの医院で見られるのはスタッフ個人の売上に対して、目標値をクリアしたら○万円支給とか、20%分配という様な、個人の成績で手当を支給するケースが普通です。しかし、当院では医院全体で○○万点/月をクリアしたら、スタッフ全員に手当を支給するという方式でやっています。
もちろん、個人ごとの成果主義で競争させるのも良いのですが、実は医院組織全体で頑張ればギリギリ達成出来る位の目標値を設定して、スタッフと歯科医がチーム一丸となって目標に向かって行く方が、うまくいく様なのです。
まず、個人成果主義は足の引っ張り合いが起きやすくなります。また、個人的な損得勘定が働きますから、目標に到底到達しない月は力をセーブしたり、患者さんの予約を翌月に回したりといった医院にとって好ましくない事態が起きやすくなります。おまけに、人間関係がギスギスして余計な力を使う事も多い様に見受けます。
一方、「みんなで成果主義」のやり方だと、如何にして品質を落とさずに効率良く診療を行うかを、全員が一生懸命に考える事になります。よって、様々なアイデアや工夫が生まれる訳です。それで、スタッフがくれたアイデアは、出来るだけ採用してやってみる事です。(よっぽど、ひどいのはペケですよ。)
具体的なやり方は、医院の通路の一番奥等の医院関係者のみが見れる場所に、過去3~4年分のデータを元に折れ線グラフで、患者さんの人数と売り上げ点数を貼り出します。これが無いと、目標の設定自体が出来ません。
それで、月ごとの目標値を超えたら○万円とか、年間3分の2以上の月で前年同月を超えたら○万円支給。あるいは、全ての月で前年同月比プラスであれば「スペシャルボーナス支給!」とやる訳です。すると、時給を上げるよりももっと分かりやすく「お得感・満足感・達成感」をスタッフは感じる事が出来るのです。
このお金は、与えられたお金(給与)では無く、頑張ったご褒美(達成手当)ですから、モチベーションの維持にもなります。前向きなお金なのです。
従業員満足度を上げるには、仕事の内容・給与・勤務時間・勤務日数(有給が取りやすいかも含む)が鍵だと言います。その中でも、給与は大人の通信簿だと言えますので、特に気をつけなければいけない項目だと考えています。
そこで私は、毎月の給与袋に毎回短い手紙を書いて入れています。この事はスタッフに対して、「あなたの活躍・頑張りを、私はちゃんと見ていますよ。」というメッセージを送り続ける為でもあり、昇給した際にはその事実を解りやすく明示する為でも有ります。もちろん、「いつも頑張ってくれてありがとう」という純粋な感謝の気持ちは常に添えているつもりです。
お陰さまで、開院以来ずっとグラフは右肩上がりで推移しています。 感謝 o( _ _ )o
以上、「みんなで成果主義!」の話でした。 m(_ _ )m