そうして、相手によっても一人ひとり違う対応をとるようになります。誰が相手かによってTPOをふまえて対応を変えるようになります。そのように演じ分けることに、心身がスムーズに対応できてこそ大人として認められるのです。
しかし、ことばで言っていることだけが変わり、表情やしぐさ、声も変わらないとしたらどうでしょう。無表情に棒読みのことばが出てくるとしたら、それは成長しないどころか退行です。
どうしようもない違和感からの心身と結びついたことばや声を見つけ出す努力を経ないのなら、成人儀礼を忘れたのに等しいことかもしれません。