発声・せりふ・歌唱のためのヴォイストレーニングの知恵[NEW]

発声・せりふ・歌唱のためのヴォイストレーニングの知恵[NEW]

声、発声、セリフ、ことば、歌唱、表現、舞台、身体、聞くこと、芸能、日本文化、伝統、発音、業界、ヴォイトレに関心のある人に

私は小さい頃に絶体音感がついてしまっているので、ドの音を出そうとしてドの音が出なかった経験がないのです。そこまで、さかのぼるなら音大で子供にリトミックを教えている人の方が対応能力は高いです。実演能力に優れた人が、必ずしもよい先生とはならないのです。

一つの音を弾いてみて、その音が出せない人の指導は、声楽家には、難しいでしょう。

音痴といわれる人は、それを自分で克服してきた人が教えた方が適任で、わかりやすいです。

ポップスの歌手の第一人者が、他人の歌を教えることは、あまりないでしょう。

彼らは、ステージングやプロデュース的なアドバイスは、できるでしょう。

ただ、声に関しては、一部の人に的確な指導ができるかもしれませんが、ほとんどの人には難しいでしょう。彼の個性は、ほかの人がまねたら間違いになるほど、秀でているからです。カラオケのうまい人とは、次元が違うのです。

楽器としての声の違いは、指導しているトレーナーには、わかってきます。

ミュージカル出身者やオペラ出身者がよいのは、同じ曲を歌うので、他の人と常に比較にさらされていることです。他の人の成長も見ています。コンクールもあります。

そういう人は指導するときに客観的にみることができるのです。

ただ声楽家なら、音大に選ばれた人の20代でのキャリアづくりに限定されるでしょう。

今までのなかで、このタイプの人に、このやり方をとったら効果が上がったとか、上がらなかったなど、知識は蓄積していきます。ただ、それは、技術面だけです。

毎日の努力やフィジカルの変化、メンタル的なことは、それぞれに全然違います。

ここは、複数トレーナーでの担当なので、組み合わせには、いつも迷ってきました。

試行錯誤しながら10年、20年と経ってきたら、さすがに、ほぼ適任者や方針がわかるようになってきました。

これも、一人でレッスンをせず、トレーナーの体制を第三者としてみてきた実証なのです。

20代は身体が変わっていくので、トレーニングの効果は個別にかなり違ってきます。10代では、もっと違ってきます。

その年代では、ベースの部分で積んでいくことを優先させるべきです。

あるいは、応用しまくって、よいものをたくさん聞き、歌い、本格的な基礎トレーニングを待つというのでもよいでしょう。

レッスンの効果が上がっても、他の人だったらもっと上がったかもしれないし、それが逆効果になっている人もいるかもしれないのです。

歌の場合はこういった検証がなかなかできません。総合的に問われるからです。

そこで要素ごとにきちんと分けて、考えていく必要があります。

ヨーガでも瞑想でも、なんでも学んでいくことは、よい勉強になるでしょう。

それを参考に、レッスンの中で学んでいくと、理解しやすくなることも多いでしょう。

体験をプランに結びつけることが、大切です。