残念ながら日本の人材は国際的ランキングで
評価が低いと言う結果が出ています。
その理由は、日本人は大学入試までは必死に
勉強しますが、それ以降は勉強しないからだそう。
それは日本企業が専門能力を評価しない
からだそうです。アメリカでは、大学や大学院での
成績で所得が決まるため学生は必死で勉強するのです。
このランキングで注目されるべきは、日本の評点は、
高校までの教育成果を表す「PISA評点※」では
世界第5位と非常に高い評価であるにもかかわらず、
「大学教育」では54位と低い評価になってしまいます。
つまり、日本人は高校生までは真面目に勉強するので
世界トップクラスの評価になるが、大学に入学してからは
勉強しないので世界最低位に近い評価になってしまいます。
では、なぜ日本人は大学で勉強しないのでしょうか?
それは、日本の企業が大学や大学院での教育成果を
賃金面で正当に評価しないからなのです。
日本の企業は採用にあたって大学卒という枠を設けています。
ただそれは「大学卒の枠で採用した人員は将来幹部に
昇進しうる」という意味であって、大学で学んだ専門知識を
評価しているのではありません。
その証拠に大学卒新入社員の初任給は
一律同額であるのが普通です。金融機関では、
企業間でも1円の違いもないほど一律です。
大学卒といっても能力は個人によって大きな違いが
あるはずなのですが、そうしたことは一切評価されません。
一方大学は、入学した学生はよほどのことがない限り
卒業させます。だから学生は勉強しない。そしてアルバイトと
サークル活動に精をだす。
結局、日本人が勉強するのは大学受験までの
期間だというのは、日本の賃金制度の下では
合理的な行動なのです。
これは、アメリカの場合との大きな違いになっています。
アメリカの学生は大学に入学してから、あるいは大学院に
入学してから「死に物狂いで」勉強をします。なぜなら、
そこでの成績で初任給が大きく違うからです。
特に、ロースクールやビジネススクールなど
「プロフェッショナルスクール」と呼ばれる修士課程相当の
大学院では、それは顕著です。MBAなどの学位をとれば、
著しく高額の初任給を期待できます。しかも、
どのビジネススクールの、どの専門で、どれだけの
成績だったかによって、初任給が大きく違います。
また、アメリカの大学は入学できても自動的に学位が取れる
わけではありません。成績が悪ければ途中で
容赦なく落とされます。そして、就職先の分野によって
年収がかなり違います。どの分野の企業に入れるかは、
成績によって大きく影響される。
だから、大学生は死に物狂いで勉強するのです。
では、日本の大学生が勉強しないのはすべて彼らの
せいでしょうか?そうではないと思います。
日本の教育体制と日本企業の賃金構造を
根本から変えない限り、凋落日本の根本的な状況が
変わることは期待できません。政府がそこに気付いて
今すぐにでも手を打って欲しいところです。
※PISA調査とは、OECD(経済協力開発機構)が、
義務教育修了段階の15歳児を対象行なっている
学習到達度調査。読解力、数学的リテラシー、
科学的リテラシーの3分野で実施している。
