ふつう人はみな天国に行きたいと思いますよね。しかし、そもそも天国ってどんなところなのでしょうか?
以前お寺で和尚様の講和で聞いた話ですが、天国は何も心配することが無く、まったく不安もないところなのだそうです。そんな世界はいいなぁ、心配事がないなんてうらやましいなぁ、やっぱり天国はいいなぁ、なんて思いましたが、実は何も心配しないですむ世界は、ものすごく退屈で退屈で仕方がないのだそうです。実はこの退屈で仕方のない状態が人にとってものすごい苦痛なのだそうです。それこそ地獄の様に苦しい状態になるのだそうです。
あれ?天国って何?天国って地獄なの?
和尚様のお話しでは、人は何のために生まれてくるのか、それは困難を乗り越えることで得られる達成感や幸福感を味わうためだと言っていました。そうなのです、実は普段の生活でいろいろやってくる心配事や困難は、乗り越えることで幸福を感じるために与えられているのです。そんな考え方をしたことはありませんでした。
またある話では、天国と地獄はずいぶん違った世界のように考えられているが、実はそうでもないと言います。
どちらもスープを、両手に広げたぐらい長い柄のスプーンで飲みながら暮らしている。ところが不思議なことに同じ柄の長さのスプーンを使っているのに、天国ではみんなが満足し、おなかいっぱいで幸せそうに暮らしているのに、地獄では同じ長さの柄のスプーンを上手く使えずにみんながおなかをすかせている。なぜでしょう。
それは、天国ではおたがいにスープを食べさせてあげているのですが、地獄では自分一人で食べようとしているために上手く食べれないからなのです。
実は、天国と地獄ってそんなには違わないところなのではないでしょうか。そもそも天国と地獄はひとがつくり出した架空の世界。要は自分がどう考えるか、どうするかで天国にでも地獄にでもなると言うことなのです。