青山学院大学陸上部の強さ | 東京ブレイズ二代目社長のつぶやきブログ

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世間ではあまり知られていない「ろう付」を生業に、日本の科学技術の下支えに本気で取り組んでいる、中小企業の2代目社長が日頃思った中小企業経営やろう付技術と業界、その他さまざまなことについてつぶやきます。

正月の楽しみの一つとして箱根駅伝があります。今年は青山学院大学が駒澤大学の連覇を阻止して優勝しました。終わってみれば完全な横綱相撲、本当に強かったですね。

 

それにしても原監督の人材育成はすごいですね。もちろん、それなりの学生が入部してきているのでしょうが、どうやったらあんな人材育成ができるのでしょう。

 

原監督は就任後、人を育てるためにまず組織を作り上げることから始めたそうです。「より良い組織が、より良い人材を育てる」というのが原監督の考えです。もし一人のカリスマに頼るんだったら組織はいりません。とてつもない才能を持ったランナーが圧倒的な大差をつけてくれるのであれば、それで勝てるでしょう。でも、就任当時の青学にはそんな優秀な人材はいませんし、そんなスーパースターがいたとしても、活躍できるような状況ではなかったそうです。人を育てるためには良い組織を作る必要があったのです。

 

次に行ったのは、組織に関わる人全員に理念を周知することでした。全員が同じ方向を向いていなければ、チームはバラバラになってしまいます。そこで大切なのがチームの理念です。原監督が部を任されたときに決めた理念は「箱根駅伝を通じて社会に有益な人間を作る」でした。人として成長させてあげられるかどうか。駅伝に勝った負けたということではなく、箱根駅伝というステージを利用しながら、部の取り組みを通じて様々なことを学ばせ、社会に役立つ立派な人間に育てるというものです。

 

では、その理念を実現させるためにどうやってきたのか。原監督は組織の成熟を4つのステージで考えているそうです。ステージ1は、命令型。監督の命令で全員が動きます。その次のステージ2は、指示型。監督が代表者に指示を出し、代表者が部員に伝えて動きます。ここまでが一般的な運動部の組織だと思います。しかし、原監督の考える組織はここからさらに成熟を促します。ステージ3は、投げかけ型。監督が代表者に方向性を伝え、代表者と部員が自主的に考え動きます。そして、ステージ4は、サポート型。外部指導者も巻き込み、部員が考えて動き、監督は部員のサポート役に徹します。

 

現在の青山学院大学陸上競技部はステージ4にいるそうです。すごいですね。しかしここまでの道のりはとても長かったそうです。何年もかけて作り上げました。しかし、根気よく信念をもって作り上げたからこそ、現在の強い部が継続しているのでしょう。

 

この考え方は中小企業の経営(人を生かす経営)と全く同じです。ところが中小企業はこの組織経営がなかなかできていない。自分の会社を振り返って、今はどのステージにいるのだろう?やっとステージ3になってきた感じがします。

 

自分の会社も早くステージ4になれる様、青山学院大学陸上部に負けないよう頑張ろうと思います。