香りの記憶19☆櫻葉さんのお話 | step and go☆嵐が大好き✩.*˚羽生結弦くん応援!

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現在は主に、羽生くんの事、嵐さんの空想のお話を掲載しております。
(過去の嵐さんの空想のお話は、『Angelique』を再掲中です。他のお話については検討中です。申し訳ありませんが、ご容赦くださいませ)


「…随分大人になったのに、雅紀といると、戻っちゃうね」


「ン?」


「少なくとも俺は、他人と対峙する時にはそれ相応の準備をして挑むようになった。それは人を敬うということでもあるけど、同時に自分を守るためでもあるんだよ。
なのに、、雅紀の事となるとついつい丸腰で挑んじゃうんだよなぁ。
気持ちの針がね、勝手に揺れるの。天国に登ったり地獄に落ちたり、そりゃあもう忙しなくね。

雅紀が元気がないなんて聞いた日なんて、もう大変よ?
飯食えてんのかな、ちゃんと寝れてんのかな、でもきっと変わらず笑顔で周りに気を遣ってんだろうな、連絡してもいいかな、いやかえって迷惑かな、声が聞きたいってのは俺のエゴなのかな、雅紀のマネージャーさんと中々会う機会も無くなってスケジュールが把握出来なくなっちゃったし偶然会えないかな、そうだテレビ局で張ってようかな、いや出番の無いタレントがテレビ局でウロウロしてたら怪しまれるだけだよな、偶然会えたとしてもきっとゆっくり話せる時間もないな、どうしたら雅紀が俺ともっと話したいって思ってくれるかな、短い間に効果的に印象付けれることって何かな、ってさ。
とりあえずの答えが出るまで、頭の中でトライ&エラーが延々と続いてくの。

そうしてないと心配で心配で。俺自身が理性的でいられなくなっちゃうのよ。
なんでこうなっちゃうのかな?
俺自身にも分からない。
答えを持ってる人がいたら、教えて欲しいわぁ…」


しょーちゃんは天井をぼんやり見上げながら、ため息と共に呟いた。


「答え…。オレを好きだからだよ?
しょーちゃんはぁ、オレが好きで好きで大好きでしょーがないんだよぉ?だってオレがそうだもん!しょーちゃんが元気なかったら、オレも心配。だってしょーちゃんが好きで好きで大好きでしょーがないから!
ただ、しょーちゃんほど悩まずに、とりあえずすぐに会いに行っちゃいそうだけどねっ。しょーちゃんの好きな、美味しい物でも持ってね。くふふふっ」


そうであって欲しい。
きっとそうだよって、やや大袈裟に自信たっぷりに笑って見せた。


「雅紀はさ…、そーゆとこが眩しいよ。ホントに。
うん。好き。大好きだ」


迷いのない声でハッキリ即答されてしまうと、かえって照れて頬がカーッて熱くなってくる。


「えっと…しよしよ、早くしよ?
あの時にした振りだから、、入るかな」



せっかちに自分のバンツを下ろそうと手をかけたオレに、


「俺が下ろす!それで俺がしっかり解すから!」


ガバッと起き上がったしょーちゃん。


「しょーちゃんは鼻血出てるでしょ?」


「もう止まったし!」


鼻に詰めてたティッシュを引き抜いて、ゴミ箱に投げた。


「ほんとに止まった?」


「うん。ほんとに止まってた。ご心配おかけしました。
それにさ勢いじゃなくて、もっと大切にしたいよ。ずっと思ってた時間の分、ね…」



流れるような動きで、オレの身体に触れるしょーちゃんの手。正面から誠実に、オレの心の声を聞こうと耳を傾けてくれるように。

ちょっとこれ、ドキドキが絶対伝わってる、、
上目遣いで見上げると、
オレの大好きな優しい目。そしてフッと口角を上げた唇。


「すき。だいすき」


腕を伸ばし引き寄せると、抱き締めてくれる。
のしかかってくるしょーちゃんの重み。
あぁ。胸が震えるほど嬉しい。
ひんやりとしたシーツに背中を押し付けられ、身を委ねた。

優しくて甘いキス。次第に熱を帯び深くなってゆく。


「ん、ふ……んんっ」


ちゅっちゅって、しょーちゃんのキレイなリップ音が響く。絡まる熱さも受け止めながら、オレから首に手を回す。上になって下になって、抱き締められたり抱き締めたり。互いにリードし合うオレたちの動きは、クルクル目まぐるしいダンスのよう。

オレたちの呼吸とリズムがピッタリなのは、やっぱり長年一緒にやってきたからだと思う。
ずっと長い間、お互いの人生を共鳴させて来たんだもん。

ただの仕事仲間でもなく、家族でもなく、友人でもなく。
オレたちの関係を未だ正しく言い表す言葉が無いのだから、この関係は全く新しいカテゴリーなんだって思う。
だから、既存の価値観や倫理観でオレたちを縛ったり区分するのはムリだ。ムリなんだよ。


帰るとこなんてない。
行くあてなんかないよ。
深くて暗~い海の底に、ふたりで手を繋いで沈んでいくんだよ。
しょーちゃんがいない世界なんか、生きるのに値しないから、オレは殊更[正しさ]を口にする。
やっちゃいけない事なんてしないんだよって。
だからどうかオレたちを裂かないでって震えながらね。


「まさき」


「ン…」



しょーちゃんの手によって、布から引き出されたオレのソレ。

口に含まれてすぼめられて、



「んんッ」



押し返すようにムクムクと硬さを帯びてゆく。

先端の柔い表面を尖らせたそれが何度も刺激して、生じた摩擦が背中を何度も仰け反らせる。



「はぁっ……はぁ、しょー、ちゃ、もう」



「ここ、好きだよね。もっと可愛がってあげる」



「や、まって、」



続く刺激に、パクパクと金魚みたいに空気を求めた。

このあとどうなるのか、オレの身体は憶えている。
最後の一線を踏み越えぬよう何とか抵抗してるのは、恥ずかしさなのか男のちっぽけなプライドなのか。


「雅紀、大好きだよ」


満足に言葉を発せなくなったオレの口に、しょーちゃんの唇が被さった。
いき、できないよぉ。
くるしい、
くるしいよぉ、しょーちゃん、、

ぽろぽろ涙が零れて、なのにオレの舌がしょーちゃんを離さない。

しょーちゃんの腕がオレの頭をガッチリ抱え込んで、口のなかのオレとしょーちゃんの境界線が分からなくなる。


「はぁ、もう食べちゃいたい」


汗で濡れた前髪の奥に、熱に浮かされたように潤んだ大きな瞳が揺れる。
しょーちゃんの気持ちがダイレクトに伝わる。
心から身体へすんなり受け入れられ、
抗っていた一線と折り合いをつけていく。


「しょーちゃん、だいすき。
もっとして。もっと、してほしい」


心は異なる次元に導かれ、旅していく
ふたりでならどこまでも行きたいと。
言葉では言い表せない物事の寛容性をよしとするように。


「きもちいい、、あぁ…きもちいいよぉ、しょぉちゃん」


膝の上でゆらゆらと揺らされ上を向いたままの喉に、しょーちゃんの唇がキツく すい付いている。
きっと跡になっちゃうのに、痛みも気持ちいいなんておかしいのに
強く香り立つしょーちゃんの匂いに包まれて、息が上がってクラクラする。
また忘れられなくなっちゃうじゃんって涙を一筋だけ零しながら
自分でも初めて聞く嬌声を上げていた




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