- Roadmaster/Gene Clark
- ¥1,639
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1973年作品。
レコーディング自体は1970~1972年に行われたもので、諸々の事情があってリリースに至らなかった楽曲を集めたアルバムらしい。
経緯はどうあれ、完成度が高く成熟したジーン・クラークの楽曲を聴くことができる。
Gene Clark(White Light)から続けて聴くと、こっちは派手な感じがするけどそうでもない。
フィドルやキーボードが前に出すぎず、曲に深みを与えていて良いなぁと思った。
初期バーズやブリトウズ、そしてお馴染みのスタジオミュージシャンたちのバックアップ!クレジット見ただけでも楽しくなれる。
ちなみに↑でリンクを貼っている、1992年にEDSELから出ているCDのライナー。裏の曲名・クレジットの字が、読ませる気ないだろうってくらい滲んでいる。何なんですか…何なんですかねこれ…。レコードとはジャケットが違うので、大きいものをCDサイズに縮小したから、ってことでもないと思うんだけど…。自分が持っているやつだけなのかなぁ。
2011年にsundazedから出たリマスタは、音の違いは残念ながら分からなかったけれど、ジャケ写真が違うので買ってよかったです。三つ折ジャケットの内側にも、眠そうな(多分眩しい)顔したジーン・クラークなどの写真もあり。
Gene Clark: acoustic guitar, vocals
Clarence White: electric guitar (04-11)
Chris Ethridge: bass guitar (04-11)
Pete Kleinow: pedal steel guitar (03-11)
Michael Clarke: drums
Spooner Oldham: keyboards (04-11)
Byron Berline: fiddle (04-11)
Herb Pederson: acoustic guitar, harmony vocals
Chris Hillman: bass guitar, harmony vocals (01-03)
Roger McGuinn: electric guitar (01,02)
David Crosby: electric guitar, harmony vocals (01,02)
Bernie Leadon: electric guitar, harmony vocals (3)
Rick Roberts: acoustic guitar, harmony vocals (3)
Bud Shank: flute (1)
Produced by Jim Dickson and Chris Hinshaw
01. She's The Kind Of Girl - Gene Cark
02. One In A Hundred - Gene Cark
03. Here Tonight - Gene Cark
04. Full Circle Song - Gene Cark
05. In A Misty Morning - Gene Cark
06. Rough And Rocky - Earl Scruggs / Lester Flatt
07. Roadmaster - Gene Cark
08. I Really Don't Want To Know - Don Robertson / Howard Barnes
09. I Remember The Railroad - Gene Cark
10. She Don't Care About Time - Gene Cark
11. Shooting Star - Gene Cark
初期バーズ勢が参加しておる01、02はジーン・クラークらしさの中にバーズらしさが内包されているような、穏やかな曲。
02はホワイトライトの再演。ジーン・クラークのボーカルと12弦ギターの音色が染みる。
今の今まで勘違いしていたけれど、1973年のバーズ再結成に先駆けて作られたものだったんだね。同時期なのかと思った。
優しく甘美な03は、ジーン・クラーク&ブリトウズによるもの。ちょっと照れちゃうくらい軟派な曲(だと勝手に認定)だけど、好き。
04は再結成バーズでもやる曲だけれど、こちらのほうがジーンらしいね。
フラット&スラッグスのカヴァーである06は、本家よりも湿り気のあるアレンジ。ここでのフィドルや05での演奏が好きだなぁ。曲に少し色を添えるくらいの、品と表現力に脱帽。
表題作の07は、けだるくルーズに歌う珍しいジーン・クラークが味わえます。
曲調も歌い方も、意識的に変えてるんだなぁ。
09はため息のような曲。(絶望しきったため息ではなく)
バーズ時代に作った10は、オリジナルよりもテンポを落とした大人っぽい雰囲気に仕上がっている。
(自分は、バーズ版のほうが瑞々しくて好きかな。間奏のギターも良いし)
そして一押しは、なんといっても11。まさに必殺ナンバー。自分の中では「Roadmasterと言ったらShooting star」と言うくらいだいすき。
ピアノによる静かな幕開け~情緒豊かなジーン・クラークのボーカル~余韻を残しつつ盛り上がり、綺麗に消えていくエンディング という流れも素晴らしく感動的な曲。
星降るようなクラレンス・ホワイトのギターもたまらない。
歌詞はちょっと難しい。