小林弘幸(アイデア売上UPコンサル・税理士) -8ページ目
前回は、よりよい思考をするには、
目標の設定が大事ですとお伝えしました。

目標が設定されると、
脳は次にどうするかといいますと、
目標を達成するための情報を
自動的に集めるようになります。
脳が「自動的」に情報を集めるって
いうと何だか信じられないと
おもわれると思いますが、
そこで今回は、
目標を設定すると具体的に
脳がどのように自動的に
動きだすのかについて、
そのメカニズムをお伝え
したいと思います。
そしてこの素晴らしい
脳の能力を活用して、
目標の達成におおいに
役立てていただければと
思います。
脳に大量の情報が
なだれこんできたら、
その一つ一つに注意を
向けて判断を下すことなど
できるわけがありません。
そんなことをしたら脳は
対応しきれずに立ち往生
してしまいます。
ですから、
人間は進化の過程で、
全ての情報をふるい分けて、
自分にとって大事なものだけ
を拾い上げる仕組みを獲得
しました。
これを
RAS(ラス)
といいます。
最初の発見者は、
ジュゼッペ・モルッチと
H・W・マグンという
科学者です。
このRASは脳が受け取った
情報を選りわけて、
注意を引くべき順に
優先順位をつけます。
そして
RASは重要な情報だけを
潜在意識に伝えます。
これが繰り返される
ことによって、
脳の意識が受け取ったものが
潜在意識に染みこんでいきます。
つまり、
RASは外部からの情報を
仕分けして、
目標を達成するために
必要と思われる情報を
ピックアップしてくれます。
内面の思考や感情に
合わせて外部からの
情報を選別します。
このようにして、
目標さえ決まれば、
RASはそこへたどりつく
ための情報を片っぱしから
集めはじめます。
まわりにどれほど無用な
情報があふれていようと、
RASはそれらを全部ふるい
おとして、
目標を達成するために
大切な情報だけを拾い
つづけます。

たとえば、
夜中であっても母親は
赤ちゃんのかすかな
鳴き声でも目を覚まします。
情報の価値が高いからです。
しかし私たちは脳がこのように
活動していることは
気付いていません。
なぜなら
無意識のうちに行っている
からです。
念のためここで注意点も
書いておきます。
ネガティブなことばかり
考えていると、
そのネガティブな意識が
向くようにRASがプログラミング
されてしまうのでご注意ください。
逆に考えますと、
これがポジティブ思考が
重要であることの
科学的根拠になります。
ポジティブ思考でRASが
稼働すると、
「いい情報」ばかりが
入ってきます。
このように、
RASという脳のフィルターは、
考えていることや関心を
向けていることをだんだんと
潜在意識に染みこませて
いきます。
ときには
本を読んでも頭に入らない
ことがあります。
これは本を読む目的が
あいまいだからです。
目的を定めましょう。
目標のイメージが明確
であればあるほど
RASはより効果的に
活動します。
こうやってたえず集めて
蓄積された情報が
記憶されていき、
必要なときに脳の前頭葉に
引っ張り出されて、
より良い思考ができる
ようになって、
あるとき突然目標を達成
するための方法が
目の前に現れるのです。
自分にとって何が重要なのか
を明確にする、
すなわち目標を設定すると、
RASが活性化し目標を達成
しようと自動的に動きだします。
これは無意識に行われますので、
目標さえ決まれば、
脳が勝手に叶えてくれる
ように思われるのです。
いかがでしょうか!!
このような素晴らしい
脳の特性を活用しない手は
ないと思いませんか。

前回は、より素晴らしい考え方を
するためには、
脳の中に蓄積された「記憶」が
重要で、
よりよい「記憶」が脳の中に
蓄積されるためには、
自分の経験以外にも
人の話しを聞いたり、
本を読んだり
するといったように
いろんな情報収集をすること
によって、
よい記憶がつくられることを
お伝えしました。
脳の中に蓄積されている
「記憶」は、
よりよい思考をするために存在するわけです。

でも残念ながら、
脳は何でも記憶するということは
できません。
それはそもそも脳は
自分の身の回りで起こっていることを
すべて認識することはできないからです。
なぜならば、
脳が全てを認識すると
膨大なエネルギーを消耗して
しまうからです。
なので、
脳は効率的にエネルギーを使うために、
自分の目的や目標に合った情報しか
認識しないようにできています。
99%の情報は脳の中で消去されて
しまうのです。
逆にいいますと、
目的や目標をもっていないと、
脳はなにも認識しないし、
認識しなければ、
頭の中に記憶されることはありません。
ですから、
よい記憶を蓄積するために、
自分はどんな「目的や目標」を
もっているのか
意識的に脳にしっかりと伝える
必要があるのです。
脳に一回だけ自分の「目的や目標」を
伝えればおぼえてもらえるかというと、
そうではありません。
自分の「目的や目標」について
意識して考えると、
それを脳の中のRASという部分が、
潜在意識に伝えてくれます。
こうやって繰り返し意識して伝えた
自分の「目的や目標」が
潜在意識にしみこんでいって、
自分が何を重視してるのかを
脳が理解してくれるように
なります。
そして、
毎日の思考の繰り返しは、
潜在意識にインプットされた、
自分がなにを重視しているのか
という基準で行われ、
やがて自分の価値観が形成されていきます。

脳は自分が信じる価値観だけに集中し、
信じると決めた道へ向かうための情報だけ
を集めるようになり、
それを記憶していきます。
それ以外の情報はすべて排除されます。
これは脳のRASという機能が行っています。
だからますます自分が信じる価値観は
強固になっていきます。
冒頭で、
「記憶」はよりよい思考をするために
存在すると書きましたが、
より良い思考は、
これまで蓄積されてきた「記憶」
の中から必要と思われるものが
前頭葉に引っ張り出され、
それらが組み合わされて
生れるものです。
すなわち思考とは、
脳の中の記憶と記憶の組合わせ
によってもたらされるものです。
だから脳の中に
目的や目標を達成するために
必要な「記憶」がより多く蓄積
されていく必要がありますし、
そのためには自分の目的や目標を
さらに数値化して明確にしていくことも
大切です。
すると目的や目標を実現するために
必要な情報だけを脳が認識してくれて、
それ以外のすべての情報を排除
してくれます。
だからより良い思考をするために
第一にすべきことは、
意識的に自分の脳に
自分の目的や目標を
しっかりと伝えることなのです。

今回は、思考しているときって、
脳の中で、
どのような「プロセス」で
考えているのか
についてお伝えします。
なぜ思考のプロセスを
ご紹介するかといいますと、
これが分かると、
もっといい思考をするには
どうしたらいいのか
がわかるからです。

私たちの思考って、
脳の中でどうやって行われているか
というと、
映像(イメージ)で行われています。
なぜなら映像(イメージ)は
情報量が多いからです。
そして、
思考するときには
4つの段階(プロセス)
に分かれて行われています。
まず、
①何か情報を受取ります。
例えば、
「決算書を見て売上が下がった」
などです。
すると、
②売上が下がったという情報と、
過去の売上に関係する記憶
とを照らし合わせます。
例えば、
「これは過去にはない下落だ」とか、
「過去に挽回した経験がある」とか
です。
すると、
①の受け取った情報と
②の過去の記憶とを
照らし合わせることによって、
③これからどうなるのかとか、
どうしようかなどなど、
今後(未来)について
予測しはじめます。
例えば、
「前回、売上を回復させたのは、
新しいニーズを見つけたからだ!
だから新しいニーズが大事だ」
とか、
「前に売上を上げようとして、
安売りしたけれども、
売上はあがったけれど利益に
つながらなかったから安売りはダメだ!!」
などです。
そして
③過去の記憶からみちびかれた
未来の予測に基づいて、
④これから何をするか?
やるか、やらないか、
やるならどのようにやるか
などについて判断します。
例えば、
「売上を回復させるために
新しいニーズを見つけよう!
でも安売りはしないでおこう」
などです。

この思考の4つのプロセスで分かることは、
人は未来をより良くしようと考えるときに、
過去の出来事(記憶)をよりどころ
としているところです。
つまり、
脳が思考するときには、
過去の記憶に基づいて行っているので、
より良い思考には、
「過去の記憶」が大事
であることが分かります。
過去の記憶とは、
自分が実際に体験したこと
だけではなく、
①本を読んだり、
②体験談を聞いたり、
③他の人がやっているところを見る
④ビデオを見る
e.t.c.
自分で経験したこと以外の情報
も含まれます。
以上のことから、
とにかく脳の中にある「記憶」を
優れたものにすることが、
より良い思考をするために
重要であることがお分かり
いただけたと思います。
変化の激しい時代にあって、
未来に向けてさまざまなことを
考えて行動していく必要がある
わけですが、
よりよい考えを導き出すには、
頭の中に自分の経験も含めた、
より多くのいろんな情報が
インプットされていることが
重要であることがわかります。
そして、
過去の記憶を使って、
よりよく思考するために
もう一つ重要なことは、
「目的」
すなわちどっちの方向に
向かいたいのかということ
です。
そこで次回は、
思考は「目的を達成するために
行われる」ということで、
目的の重要性について
具体的にお伝えしたいと
思います。

今回は、イメージ(空想)することで、
経営をよくしましょう!!
っていう話しです。
そうなんです、
イメージ・トレーニングは、
スポーツだけではなくて、
経営にも役立つんです。

アメリカのツパナー博士らの研究で、
イメージは脳の中でどのように
作られるのかがわかってきました。
一般的に過去のイメージは、
自分が体験したことを思い出し
ながら作られるということは、
容易に想像できます。
でも、
未来のイメージは、
まだ見ていない・経験していない
ことです。
一体、未来のイメージは
何を元につくられるので
しょうか?
ツパナー博士らが
MRIを使って調べた結果
分かったことは、
未だ経験していない未来の
イメージを作り出す脳の回路は、
すでに経験した過去のイメージ
をつくっている脳の回路と
同じということでした。
つまり、
未来のイメージも、
過去のイメージと同様に
自分が経験した過去のイメージを
元につくられていたのです。
これはどういうことかといいますと、
未来のイメージは、
過去のイメージをパーツに分解し、
それを新たに「組み直して」つくられている
からなのだそうです。
では、
自分が経験していないことは、
未来のイメージが描けないか
といいますと、
そんなことはありません。
本を読んだり、体験談を聞いたり、
他の人を見たり、映像を見たり
して蓄積された記憶を使って、
未来のイメージが描けます。
これは、
「なぜ稲盛和夫の経営哲学は、
人を動かすのか?」
脳科学者 岩崎一郎 著
に書かれています。
これが脳の中でつくられている
イメージの正体なんです。

ではでは、
ここからが本題ですが、
「イメージして、経営をよくする!!」
っていうのは、一体どういうこと
でしょうか!?
経営をよくするには、
ただひたすら過去の延長線上で
やり続けてもよくなりません。
時代が変化しているからです。
経営をよくするには、
よりよく「思考」する必要がある
ことはいうまでもありません。
では、
どのようにイメージの力を活用して
よりよく思考するのかといいますと、
本を読んだり、体験談を聞いたり、
他の人を見たり、映像を見たりして、
自分で経験したこと以外に、
たくさんの情報を使って、
自分にとってよりよい未来の
イメージを描きます。
そして未来のイメージは、
すでに実現しているように
リアルに描きます。
未来の姿を「今」に投影します。
例えば「売上を上げた」イメージを
繰り返し行います。
そして、
イメージしたあとに現状を振り返ると、
「売上が下がって、資金が不足している」
こんなハズではない!!
となります。
問題発生です。
なぜなら、イメージと現実に
大きなギャップが生じている
からです。
それがねらいです!!
イメージと現実のギャップが
大きければ大きいほど、
エネルギーやアイデアが
生まれやすいからです。
イメージって脳の中でどのように
作られるのか、
その仕組みを知ることによって、
よりよい未来のイメージを描き、
現状と未来のイメージとの
ギャップから
エネルギーやアイデアを
生み出していきましょう。
これが
「認知的不協和」の法則
といわれるものです。
次回は、
脳がイメージを使って考えるときって、
どんなプロセスで行われているのか、
4つの思考のプロセスについて
お伝えします。

イメージが人間のよりよい
パフォーマンスを生み出すのに、
どれだけ大きな効果を与えるのか
という研究についてお伝えし、
イメージの力がどれほど効果的
なのかについて科学的根拠を
示していきたいと思います。

オーストラリアの心理学者
(アラン・リチャードソン)が、
バスケットボールのシュートを
練習するのに、
イメージトレーニングを取り入れたら、
予想外に大きな効果があったという
実際に行われた実験をご紹介します。
まずバスケットをする学生を
3つのグループに分けました。
Ⅰ.毎日練習するグループ」
Ⅱ.2日間だけ練習するグループ
Ⅲ.2日間だけの練習と、毎日の
イメージトレーニングするグループ
の3つです。
そして、
20日後にシュートのテストをしたところ、
おどろいたことに、
「毎日練習するグループ」と
「2日間だけの練習と、毎日のイメージ
トレーニングするグループ」のシュートの
上達率がほぼ一緒だったのです。
スポーツ界では有名な実験なのだ
そうです。
「2日間だけしか練習しなかったグループ」は、
実力がほぼ変わらなかったことはいうまでも
ありません。
これは、
「自動的に夢がかなっていく
ブレイン・プログラミング」
アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ 著
で紹介している実験です。
イメージっていうと、
単なる空想であって、
何の影響もないと考えられがち
ですが、
この実験でもわかる通り、
大きな成果をえることができる
のです。

イメージは、
目標を達成したイメージと同様に、
目標を達成する「プロセス」の
イメージも大切であることが
分かった研究があります。
ニュージーランドのキャメロン博士ら
の研究です。
学生を4つのグループに分けて
4週間運動してもらいました。
Ⅰ.運動しているイメージをするグループ
Ⅱ.目標を達成しているイメージをするグループ
Ⅲ.運動しているイメージと、目標達成している
イメージの両方するグループ
Ⅳ.何もしないグループ
の4つです。
4週間後の結果は、どうなったかといいますと、
3番目のグループである、
「運動しているイメージと、
目標達成しているイメージの両方した
グループ」
がもっとも効果が高かったのです。
こうしたことから、
目標が「実現」したイメージにプラスして、
「達成」するためのプロセスや目的・意味も
一緒にイメージすると、
効果がより一層大きくなることが
分かります。
これは、
「なぜ稲盛和夫の経営哲学は、人を動かすのか?」
脳科学者 岩崎一郎 著 で紹介している実験です。
これらの研究の結果が、偶然のように思われる
かもしれませんが、
全くそんなことはございません。
イメージしているときの脳の動きは、
実際に体を動かしているのと同じ
動きであることが、
アメリカのオハイオ州のロス博士の
研究で分かっています。
6人のゴルファーにゴルフをプレーしている
姿をイメージしてもらい、
脳の活性を調べました。
すると、
実際に体を動かすときに活性化する脳の部位
(運動野など)が、まるで実際にゴルフをしている
かのように活性化していることがわかったのです。
さらにイメージの中でハンディを上げると、
実際に高いハンディでプレーするのと
同じように運動野などが活性化したのだ
そうです。
つまり、
心の中でイメージすると、
まるで現実にそれが起こっているように
脳が活性化するのです。
この話しも、「なぜ稲盛和夫の経営哲学は、
人を動かすのか?」脳科学者 岩崎一郎 著
に書かれています。
イメージして大きな効果があるのであれば、
こんないいことはないですよね。
これはなにもスポーツに限った話では
ありません。
イメージの力は、
経営にもしっかりと通用するはなしなのです。
次回は、
イメージがどのように経営にも役立つのか
についてお伝えします。


