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頭痛フォーラム2012の余韻を引きずりつつあっという間に1週間が過ぎてしまいました。

頭痛治療の大御所、独協医科大学 教授 平田孝一先生の講演で

     『睡眠と頭痛』

についてお話されました。


私の話も含めて、睡眠と頭痛についてお話します。



頭痛持ちの方の中には眠れない、寝ても寝た気がしない

など感じられる方もあり、朝方片頭痛発作のため目が覚めることを自覚された方も多いと思います。

日本人の不眠症は5人に1人は不眠症、頭痛の割合は4人に1人は頭痛を持っているのと匹敵するぐらい

不眠症があります。



日本人の睡眠時間は諸外国17カ国における18歳から64歳までの500人を対処に調査したところ6.4時間と

一番少なかったです。


しかし、これと片頭痛有病率は正比例するわけではなく日本人の片頭痛有病率は8.4%に対し、他国においては9%~15%と諸外国の方が高く、睡眠時間が短い日本において片頭痛が他の国と比べて多いとは言えません。



睡眠は記憶の固定、怪我の改善、体を休める、ストレスの発散や脳神経を休めるために

大切な役割を携わっており、てんかんの患者さんを例にとってみると、不眠が続くとてんかん発作を引き起こすこともあり脳細胞には睡眠することは非常に大切なことといえます。



そこで頭痛と生活習慣について調べたところ(産業医 横山先生談一部変更)

日本人において約13000名のアンケートで

男女睡眠時間 6時間未満、

          6時間以上  7時間未満

          8時間以上

の対象者において睡眠時間が6時間未満の男女において頭痛を訴える人が多く、

次いで男性においては8時間以上の睡眠を取られる方に頭痛を訴える方が多くみとめられる。

この結果より、生活習慣における頭痛のリスクとして以前より言われている、睡眠不足もしくは寝すぎが

指摘されます。

       

こと、片頭痛に注目して、片頭痛の中でも問題となっている、朝に片頭痛発作で目が覚める

(morning headache)については、朝方頭痛で目が覚めるという不快な

状態を経験され、学校や、勤務先を欠勤しなければならない状態となることもあり

非常に厄介な問題です。


朝に片頭痛発作が起こる時間帯は主に睡眠時の午前4時から午前9時の間に頭痛が出現します。


睡眠時の浅い睡眠(レム睡眠)と深い睡眠(深睡眠)で分けるとすると、深睡眠に頭痛が出現し

レム睡眠の際に頭痛症状を感じ、目が覚めると考えられています。


片頭痛発作の24時間前の前駆症状を60%の人が自覚し、

片頭痛の6時間前に高揚状態、過敏症状、空腹感、うつ状態

などいを感じることがあると言われ、これは視床下部付近の活動と密接な関係があると言われています。



視床下部は交感神経、副交感神経および内分泌機能を総合的に調節しているところで、

睡眠時には密接に関係しています。


片頭痛と睡眠障害の共存についてはまさに相互に働きかけ、悪化関係があるが、

脳幹、間脳、特に腹側外側中心灰白質と視床下部後部で睡眠と頭痛を司る部分での異常が

病態の根本にあると思われる。(De cock VC et al より抜粋)


まだまだ、片頭痛を克服することは出来ませんが、そのメカニズムと治療については

は少しずつですが分かりつつあります。




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今日は頭痛フォーラム2012 グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール

にて開催されました。


午前10時から午後15時過ぎまで、本当に熱い講演でした。


東北の震災の影響と、北海道の雪のためでしょうか昨年より若干参加される先生方が

少なかったのが残念です。


演題の内容としては、日本頭痛学会理事である坂井先生より『Headache Master Schoolの設立をし、世界に打って出る、頭痛に精通した医師100名をを育て上げる』という目標を出されました。


まさに坂井先生は今の日本の頭痛治療の現状をどうにかしなければならならないという熱い思いがひしひしと伝わってきます。


今回、注目した点としては慢性頭痛友の会 代表秋山さんのお話も頭痛治療に何を望み、頭痛専門医の地域による偏りのない社会を望まれているお話をされて、頭痛患者さんはかなり頭痛に対する勉強をされ、それなりの覚悟で頭痛外来を受診されていると言われ、我々頭痛治療をしている者として非常に身の引き締まる思いがいたしました。


頭痛外来をされている先生方4人が、それぞれ(ながしま脳神経外科・頭痛クリニック、秋葉原駅クリニック、東京女子医科大学清水先生、広南病院頭痛外来、西宮市立中央病院麻酔科)自分のスタイルで頭痛外来をしており

頭痛外来のをぜひ多くの先生方にしてほしいといわれ、採算も十分取れるとお話をされておりました。


しかし、私個人的考えとして、頭痛外来をしていて、採算はあまり合いません、採算を除外視して、患者さんが喜ぶその笑顔だけのやりがいだけでしています。


頭痛患者さん1人診察するより、インフルエンザの患者さんを診察する方が約3倍もコストはいいですし、頭痛診療は時間がかかり、命に直接かかわる様な頭痛を見逃すと訴訟になりかかねないこともあります・


頭痛外来をしている一部の有名な先生を除き今の保険診療で頭痛外来をしている多くの先生方は診療時間の長さ、危険な頭痛の対処へのリスク、コストからはあまり採算の合うものではないといえると思います。





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片頭痛で悩まれている患者さんの中には、頭痛症状の際、手のシビレや皮膚のチクチク感を感じられ、

頭痛専門でない病院でその症状を言うと、精神安定剤を処方されたり、

心療内科まで紹介されたりして頭痛症状が改善しないこともあります。



患者さんは頭痛以外にもつらい思いをされ私どもに受診されてくることがあります。



以前、お話しました、片頭痛発作が本格的にひどくなる前に顔に風が当たると痛いメガネやイヤリングが不快

カチュウシャや髪を結んでいるのがいやになるくしやブラシを使うと不快がある頭皮にチクチク感が出現するコンタクトレンズを取りたくなる、などといったものがありますが、これらは頭部アロディニア

と呼ばれています。


さらに脳が過敏になると、頭部だけではなく、手足のしびれや腕時計、ベルトが不快になる、肩の不快

こともあり、これらは頭蓋外アロディニアに分類されますアロデニア(異所痛)の出現が片頭痛患者さんの

約7割が症状を持っています。



アロデニアが出現してしばらくして、トリプタン製剤を内服しても頭痛症状が改善さないこともあります。



本来、片頭痛発作は、血管の拡張と炎症が脳幹部の三叉神経という顔面や頭部の知覚神経に伝わることで

起こる頭痛といわれています。



顔の知覚を脳に伝える三叉神経が片頭痛によって刺激されると、顔や頭皮など頭部の末梢が過敏に知覚して頭部アロディニアが起こります。

この末梢感作を通過して、片頭痛の情報が視床(中枢神経)に到達すると、感覚神経の痛覚需要の領域が拡大し、頭痛側と反対側の上肢を中心とした違和感が生じてきます。これが頭蓋外アロディニアです。



片頭痛患者の頭痛以外の不快な症状であるアロディニアが形成されると、トリプタン製剤は効きにくくなると言われて

います。




Bursteinによる報告では、アロディニアの有無でトリプタン服薬2時間後の頭痛消失率を比べたところ、

アロディニアがない患者では93%と極めて高い頭痛消失率が認められました。



一方で、アロディニアのある患者の頭痛消失率は15%であり、顕著な差が認められました。

片頭痛発症20分以内にはアロディニアの出現はないとされているため、アロディニア発現前の早期の段階でトリプタン製剤を服用することで頭痛発作が軽減されます。



アロディニアがある患者さんにおいては、服薬タイミングが重要となります。



アロデニアは本人の訴えも少なく、医師が聞かないと分からないことも多々あり

見逃されることがあります。



このブログをごらんになっている片頭痛持ちの方も是非、自分の頭痛発作の時、アロデニアがあるか、

もう一度振り返ってみてください。





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