先日のブログの続きです。




病棟看護師:入院後に、頭痛症状がひどくなりその後、嘔吐を1度おこしまし

         ご本人も頭痛が辛いようでした。


病棟に患者さんの具合を見に行くと、、、、、、

意識レベルがかなり悪い(鬱)

 私たち医療に関わっているものとしては意識レベルは

  JCS、GCS、ECSのスコアーにて 分類いたします。

看護師さんや、救急隊員は主にJCSスコアーのみで対応します。

がその意識レベルでもJCSⅢ-100、GCSで7点、ECSで100L

これはイカン!!


何が起こったのであろう????

再出血?

それとも急性水頭症??


全身状態のチェック、呼吸、血圧、、、

徐々に血圧が上昇してきているが、、何が起こっているのか

神経所見では瞳孔がpin holeになっているだけで、麻痺はなさそう。

とりあえず、頭部CTでチェックしなければ・・・・・・


CT室へGO!!


    

         頭痛からの扉-急性水頭症1   頭痛からの扉-急性水頭症2
脳の中心部に部屋があり髄液を産生している部屋で脳室というところ)

その部屋が拡大している、ようは急性水頭症をおこしている状態。。


よくよく違う角度の画像を見ると、、、


        頭痛からの扉-急性水頭症3

脳の中心部(中脳水道)に白いものが見えますね。

血栓が髄液の流れをせき止めてしまい急性水頭症を引き起こした様です。


脳の部屋(脳室)に管を入れ込み髄液を外に一時的に逃がしてあげないと

生命に関わることとなる。。。。。


手術の準備をし、看護師が意識レベルや麻痺などを確認していると


患者さんが『ウオーーーーー』と声を上げたかと思うと、意識レベルの改善を着たしました。


その後のCT



         頭痛からの扉-急性水頭症4

中心部の血栓が薄くなりほぼなくなっていることが分かりますでしょうか?

この患者さんは

手術は受けずに独歩にて退院となりました。その後血圧の薬はしっかりと飲んで

健康には注意されているようです。


今回、私が頭痛学会で発表した内容は


頭痛症状が経時的に変化してくる頭痛


症例を発表させていただきました。


頭痛がいつもと違う、また、鎮痛剤を内服しても改善しないようでしたら

是非、日本頭痛学会専門医に受診してみてください。


特に、急性期の危ない頭痛は脳外科、救命救急が得意とするところであります。




ランキングに参加してます私の.ブログに 訪ねて来て頂いた方は

下のバナー(↓↓↓)を押してください、よろしくお願いします.

     にほんブログ村 病気ブログ 頭痛・片頭痛へ


先日のブログの続きです。


頭部CTから帰ってきて驚き・・・・・・・・・・・


頭痛からの扉-脳室周囲の出血


   あっ・・・・・脳出血!!


いかんいかん、脳出血を悪化させてはいけないから

急いで血圧を下げなければ・・・・・・


その患者さんは高血圧がありましたが、自己判断にて治療を中断、放置しておったそうな。

いかんね~高血圧は万病の元なににね~

(血圧の高い方は自分はこうならないと思っているかも知れませんが、そんなあまくはないですね)


色々と処置をしてようやく血圧など落ち着き、


いそいそと患者さんのご家族と入院のお話をし、今後の起こりうる合併症など

お話させていただき、入院へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


その後も、救急外来に大勢の患者さんが

私も救急外来の患者さんを診察することが忙しく中々入院された患者さんの病棟までたどり着けず

少し心配な思いで業務をこなしておりました。(困った!!)





すると入院病棟の看護師さんから連絡が・・・・・・・・・・・・・・・・・・


看護師:『患者さんは頭痛症状が強いようで何回か吐きましたす。』


私:『おやおや???』


心配になり救急外来業務をそこそこに急いで病棟へ


 続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ランキングに参加してます. 訪ねて来てくれた方は

下のバナー(↓↓↓)を押してください、よろしくお願いします.

    にほんブログ村 病気ブログ 頭痛・片頭痛へ
    


今日の話題は手前味噌ですが、

このほど私が日本頭痛学会で発表した内容を数回に分けて一般の方にも

分かりやすくお話します。


頭痛専門医であり救命救急専門医でもある私にとって、慢性頭痛も大きな課題ですが、

避けては通れない危険な頭痛は救急病院では日常遭遇する頭痛でもあります。


そんな頭痛診療でもひやりと思われる症例を発表させていただきました。


患者さんは50歳代男性、出張のためビジネスホテルで宿泊をしていて壁にもたれてうたた寝をしてしまい

気がつくと頚部の寝違えたような痛みとこりを伴う頭痛を出現したため、売薬を内服。患者さんは

元来頭痛もではなく、頭痛を感じることはめったになかったそうです。


翌日も頚部のコリと、頭部全体の圧迫するような頭痛症状が続いておりました。


2日経ち頭痛症状も軽減していたため通常通りの生活をおくっておりましたが、3日になり

頭部全体の締め付けられるような頭痛症状が出現し症状が軽減しないため、私の外来

に受診。悪玉頭痛を否定するために頭部CTを施行となりまいた。


最初の印象とすると、善玉頭痛(1次性頭痛:緊張性頭痛だったり片頭痛など)をイメージしており

さほど私の心の中も緊急性が高くありませんでした。


しかし、頭部CTから帰ってきて驚き・・・・・・・・・・・


  

 続く、、、、、



ランキングに参加してます. 訪ねて来てくれた方は

下のバナー(↓↓↓)を押してください、よろしくお願いします.


    にほんブログ村 病気ブログ 頭痛・片頭痛へ