The man who would be Trump (2) | 英語学習雑感ブログ

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社会人、超難関大学の難易度レベル

 

 

第2パラグラフ

Next month its president, Jair Bolsonaro, faces an election that every poll says he will probably lose. He says he will accept the result if it is “clean and transparent”, which it will be. Brazil’s electronic voting system is well-run and hard to tamper with. But here’s the catch: Mr Bolsonaro keeps saying the polls are wrong and he is on course to win. He keeps insinuating, too, that the election could somehow be rigged against him. He offers no credible evidence, but many of his supporters believe him. He seems to be laying the rhetorical groundwork to cry ballot fraud and deny the voters’ verdict. Brazilians fear he could then incite an insurrection, perhaps like the one America suffered when a mob of Donald Trump’s supporters invaded the Capitol on January 6th 2021—or perhaps even worse.

 

 

第1文Next month its president, Jair Bolsonaro, faces an election that every poll says he will probably lose.

この文はnext monthが時を表す副詞句でM、its presidentからBolsonaroまでが同格でS、facesがV、an electionを先行詞としてthatから文末まで関係代名詞節で、thatの元の位置はlose の目的語で、先行詞と関係代名詞節両方を合わせてOという構造になっています。

「来月、ブラジル大統領ジャイール・ボルソナーロ氏は、あらゆる世論調査が、彼はおそらく敗北するであろうと述べている選挙に直面する」。

 

第2文 He says he will accept the result if it is “clean and transparent”, which it will be.

この文はheがS、saysがV、直後に接続詞のthatが省略されていてそのthat節がtransparentまで展開されていてOで、“clean and transparent”を先行詞としてwhichから非制限用法の関係代名詞節が文末まで展開されています。

「彼はその選挙が『公正で包み隠しがない』ならば、その選挙結果を受け入れるつもりであると述べているが、そのような性質のものに、次の選挙はなるであろう」。

 

第3文 Brazil’s electronic voting system is well-run and hard to tamper with.

この文の構造はかんたんです。

「ブラジルの電子投票システムはうまく運営されており、不正を働くことが困難である」。

 

第4文 But here’s the catch:

この文の構造もかんたんです。

「しかしここに落とし穴がある」。

このようにわざと具体性に乏しい表現をして、「具体的にどのようなことを意味するのか」という疑問を喚起して、その疑問を解消するような議論展開をその後に行っていることが確認できるので、topic sentenceであると判断することができます。

 

第5文 Mr Bolsonaro keeps saying the polls are wrong and he is on course to win.

この文はMr BolsonaroがS、keepがV、saying以下がCという構造でsayingの直後に接続詞のthatが省略されている構造になっています。theに複数扱いの名詞が着くことでall the pollsと書くのと同じ意味になっています。

「ボルソナーロ氏は、世論調査はすべておかしく、自分は選挙に勝利する予定であると言い続けている」。

 

第6文 He keeps insinuating, too, that the election could somehow be rigged against him.

この文はheがS,keepsがV、insinuating以下がCという構造になっています。Cを構成するinsinuatingとその目的語のthat節の間に、tooというdiscourse markerがMとして挿入されています。

「また彼は、今度の選挙は、自分に反対するように何故か不正に操作されうるであろうということもほのめかし続けている」。

 

第7文 He offers no credible evidence, but many of his supporters believe him.

この文はbutをはさんで重文構造になっています。believe himは、基本ですが「彼の言い分を信じる」という意味で「彼(という人間)を信じる」という意味ではありません。

「彼はいかなる信頼の置ける証拠も示していないが、彼の支持者の多くは彼の言い分を信じている」。

 

第8文 He seems to be laying the rhetorical groundwork to cry ballot fraud and deny the voters’ verdict.

この文の構造はかんたんです。

「彼は投票詐欺を叫んで、有権者たちの判決結果を否定するために、弁舌巧みな下準備をしているように思われる」。

 

第9文 Brazilians fear he could then incite an insurrection, perhaps like the one America suffered when a mob of Donald Trump’s supporters invaded the Capitol on January 6th 2021—or perhaps even worse.

この文は長さの割には、構造は複雑ではありません。

「ブラジルの人々は、ちょうどアメリカが、トランプ氏の支援者たちからなる群衆が2021年1月6日に連邦議会議事堂に侵入したときにアメリカに起こった暴動のような暴動を、彼が始めるきっかけを作りうる、あるいはおそらくはさらに悪いことを始めうるということを恐れている」。

 

 

ここで第2パラグラフは終了です。このパラグラフは、第1文から第3文がtransition sentencesで、第4文がtopic sentenceで、第5文から第9文がそのsupportであると判断することができます。

 

 

 

第3パラグラフ

One reason for worrying that Mr Bolsonaro might borrow a page from Mr Trump’s unprincipled playbook is that he has often done so before. He sows division: the other side are not merely wrong but evil. He dismisses criticism as “fake news”. His instincts are as authoritarian as Mr Trump’s: he waxes nostalgic about the days of military rule in Brazil. One of his sons, who is also one of his closest advisers, openly applauded the Capitol rioters. Mr Bolsonaro was one of the last world leaders to accept that Mr Biden had won.

 

 

第1文One reason for worrying that Mr Bolsonaro might borrow a page from Mr Trump’s unprincipled playbook is that he has often done so before.

この文はoneからplaybookまでがS、isがV、thatから文末までのthat節がCという構造です。borrow a pageは、ビジュアルなイメージを喚起しやすいように言葉が得られていますがplaybookに「脚本」というやはりビジュアルなイメージを喚起する意味があるので使われていますが、それらは本来の意味ではないということで裏の意味です。

もう一度はっきりといいますがborrow a pageは「1ページを借りる」という裏の意味です。本来のここでの意味は真似をするということです。playbookも「脚本」は裏の意味で、ここでの意味は戦略ということです。

「ボルソナーロ氏がトランプ氏の節操のない戦略のマネをするかもしれないと心配する理由の一つは、彼が以前そのようなことを頻繁に行ってきたからである」。

この文は「より具体的にはどのようなことを意味するのか」という疑問を喚起し、その疑問を解消するような議論展開をその後に行っていることが確認できるので、topic sentence(第2パラグラフの第4文から見るとsub-topic sentence)であると判断することができます。

 

 

第2文 He sows division:

この文の構造はかんたんです。

「彼は分裂のもととなるものをばらまいている」。

 

第3文 the other side are not merely wrong but evil.

この文の構造もかんたんです。

「つまり、相手側は単にふさわしくないだけでなく邪悪でもあるのである」。

 

第4文 He dismisses criticism as “fake news”.

この文の構造もかんたんです。この表現はfake newsは「まがい物の新しい情報」という基本的な意味があることを忘れてはいけません。新たな批判があると、「まがい物の新たな情報」と言っているのです。

「彼は批判を『まがい物の新あらたな情報(フェイクニュース)』として退けている」。

 

第5文 His instincts are as authoritarian as Mr Trump’s:

この文の構造もかんたんです。このinstinctsを「本能」という訳語を貼り付けて満足する日本人が多いですが、政治家としての振る舞いの傾向を行っているので、「本能」であるはずはなく、「生まれつきの行動傾向」です。

「彼の生来の傾向はトランプ氏の生来の傾向と同じく、独裁主義的である」。

 

第6文 he waxes nostalgic about the days of military rule in Brazil.

この文の構造もかんたんです。

「彼は、ブラジルの軍事政権時代を懐かしんでいる」。

 

第7文 One of his sons, who is also one of his closest advisers, openly applauded the Capitol rioters.

この文の構造もかんたんです。

「彼の息子たちの一人は、彼の最も親しいアドバイザーの一人でもあるのだが、あからさまに連邦議事堂を襲撃した暴徒を称賛した」。

 

第8文 Mr Bolsonaro was one of the last world leaders to accept that Mr Biden had won.

この文の構造もかんたんです。

「ボルソナーロ氏は、バイデン氏が選挙に勝利したことを認めるのが最後になった世界的指導者の一人であった」。

 

ここで第3パラグラフは終了です。このパラグラフは、第1文がtopic sentenceで、第2文から第8文がそのsupportであると判断することができます。