やっと家に帰り着いた。
私はまだ あの世界から半分戻れていないのだが、
大事なことに気がついたので
とりあえずその事を書いておきたい。
私はGIFTでこのプログラムを観たとき、
このメロディーを『いのちの名前』としてしか知らなかったので、歌詞がないのは『あの夏へ』だと教えてもらって、そうなのかと思っていた。
しかし、今日またSOIで観ることが出来て改めて、
このイメージの曲を映画の中で聴いたことがない、、、と思い、そういうアレンジで演奏されているものがあるのかな、と探してみた。
結果、これは『あの夏へ』ではなく
映画には使われなかった、
『あの日の川』だろう、という結論に至った。
皆さんが『ハク』のイメージでこの曲を捉えていたのは、恐らく正しいと思う。
『あの夏へ』は、追憶の曲だけれども
この音楽は明らかにそうではなく、『川』のイメージだ。
しかも、私は武部さんと同じアレンジのものは見つけられなかった。
武部さんは、羽生選手とオーケストラを入れるかどうか話し合つて、結果、ピアノだけでいこう、ということになった、と確かラジオで話していらしたと思う。
つまりこれは、羽生選手の伝えたいものに沿って
武部さんがアレンジしたものだと思う。
『水』は
全ての命の源であり、
同時に
人間の力の及ばない、恐ろしい力をも持つ。
最後のあたりの強い和音の所が、私にそれを思わせる。羽生選手が強く両手を前に押し、その後GIFTでは大きな波の砕ける様子を思わせる映像があったところだ。
ここの、このようなアレンジをーー和音は同じでも、このように強い表現にしたものをーー
私は他に見つけることが出来なかったのだ。
今日
私は、羽生選手の演技から、
『優しさ』とか、そういう類の人間の感情を
越えたものを、感じた。
と同時に、それは
透き通るほどに美しかった。
追記: 羽生選手自身が今日の取材でこの作品のこと を『あの夏へ』とおっしゃってましたね。
なので、記事を消そうかと思いましたが、私が今日観て感じたこと、それからこの音楽自体は『あの日の川』であることに変わりはないので、このまま残すことにしました。