東京二期会オペラ
![音符](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/086.png)
全5幕/イタリア語上演
フィリッポⅡ世:妻屋秀和
ドン・カルロ:城 宏憲
ロドリーゴ:清水勇磨
宗教裁判長:大塚博章
修道士:清水宏樹
エリザベッタ:木下美穂子
エボリ公女:加藤のぞみ
テバルド:守谷由香
レルマ伯爵&王室の布告者:児玉和弘
合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:レオナルド・シーニ
演出:ロッテ・デ・ベア
久しぶりに地元の横須賀芸術劇場へ。できた頃はピッカピカで眩しいくらいでしたが、30年以上たちずいぶんとすすけた感じになったなと。
年月を経て味わいが出る…というより、たんに古くなっただけ。きょうは4階バルコニーで見たのですが、後から付け加えたような手すりが著しく視界を遮り、休憩後は2列目に移動してしのぎました。
とりあえずガラガラ。2〜3割くらいの入りでしょうか。この後、札幌で2回、再来週に東京で4回やるけど大丈夫なんですかね。
きょうは日本プレミエなので、ごく簡単にご報告。
シュトゥットガルト州立歌劇場との提携による新制作の「ドン・カルロ」。
イタリア語5幕版ということなので、モデナ版かと思いきや、第3幕冒頭にバレエ音楽が挿入されるなど、イタリア初演版だった様子。
ただし、このバレエの場面、バレエはなく何やら子どもたちの宮廷ごっこ…みたいなものをやってました。
さらに音楽は明らかにヴェルディのものではなく、あれは何だったのだろう?プログラムに書いてあるのかな(今回は買わず)。
歌手陣は粒ぞろいでした。突き抜けた感じはなく小ぢんまりしてましたが、やはり木下さんのエリザベッタは1日の長がありました。まだまだヴェルディソプラノとしての存在感が際立ってました。
妻屋さんのフィリッポも安定感がありました。
シーニ指揮の東京フィルも立派な演奏。シーニはさすがの手腕です。
ただきょうは、どうにもこの劇場の巨大な空間が、ガラ空きの客席でいっそう広く感じられ、音楽も空虚に響いてしまいます。
演出のことは、東京公演での別キャスト組の後に書きますが、やはりこの空虚さを助長していました。
4時間以上に及ぶ意欲的な5幕版ですが、こうなると長さが気になり、引き締まった構成の4幕版の方がいいなぁと思いました。
別キャストで聴く予定の東京公演も楽しみですし、もっと緊張感のあるものになる気がします。