読売日響/カンブルラン 常任指揮者でのラストコンサート 2019.3.24 東京芸術劇場 | sakagumoのブログ

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会社員です。クラシック音楽と読書と温泉が好きです。あと万年百十の王だけど、楽しくゴルフ⛳をすることが好きです。
最近は筆不精がたたって、読む専門です。

読売日響 日曜マチネーシリーズ

指揮:シルヴァン・カンブルラン

ピアノ:ピエール=ロラン・エマール

♪ベルリオーズ/歌劇「ベアトリスとベネディクト」序曲

♪ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番

♪ベルリオーズ/幻想交響曲

 



2010年から9年に及ぶ常任指揮者としての最後の公演ということで、広い芸劇も満席の盛況ぶり。

 

「幻想交響曲のあとのカーテンコール時は写真撮影OK」も出るお祭りぶり。

 

幻想のあと、万雷の拍手の中、オケから「天国と地獄」序曲の後半部分が始まる。

 

男女2人ずつ(誰か分からなかったけど)、ボンボンを持って踊り始める。これがまた実に上手い。けっこう練習したのかな。

 

後方には「ありがとう。シルヴァン、また日本で会いましょう!」の横断幕もセット。

 

シルヴァンも途中からボンボンを持って一緒に踊る(どこかのオケの二番煎じだが)。

 

そして、オケから大きな真っ赤な花束をシルヴァンに渡す。明るく、からっと、笑顔でラストを飾る。何だか楽しいけど、涙が出てきた。

 

シルヴァンが読響に残した功績は大きい。多彩なレパートリーで大いに楽しませてくれた。

 

前後したけど、本公演も素晴らしい演奏。

 

最初の「ベアトリ・・」序曲は、幻想から焼く30年後の、ベルリオーズ最後の作品。幻想のような毒はなく、熟練の作曲技法が光り楽しい作風。

 

中間部の抒情的な部分の演奏が実に美しかった。

 

エマールが登場してのベートーヴェンの協奏曲。明快なタッチだけど、重さはなく、短調だけど、明るい感じ。緩徐楽章がしっとりしていて良かった。

 

後半メインの幻想交響曲。第1楽章、第4楽章と主部の繰り返し有り。

 

勢いにまかせない、しっかりとした作り込み。サウンドが華やか。べた足にならず、常にかかとを上げているようなフットワークの良さ。

 

デモーニッシュな感じが無いのはちょっと物足りなさも感じたけど、いかにもシルヴァンらしい、センスの良い洒落た幻想だった。

 

横断幕に書いてあったように、また日本に来て、読響を振ってもらいたい。

 

カーテンコールのところ、写真撮ったけど、ピンボケでした。