カヴァー・エピソード(イエスタデイ・アンド・トゥデイ-第3回) | ザ・ビートルズ完全日本盤レコード・ガイド

ザ・ビートルズ完全日本盤レコード・ガイド

THE BEATLES PERFECT JAPANESE RECORD GUIDE(BPJRG)を目指して、研究しています。

イメージ 1
LP「イエスタデイ・アンド・トゥデイ」(AP-80061:以下「YT」)の話題3部作の最終回です。
前回は定説を覆す話題でしたが直接日本盤レコードには関係はありませんでした。今回は大いに関係がある内容です。しかし、実物が存在するかしないかといったような話なので、気楽に読んでください。今回紹介するレコードは全てジョークですので・・・。
 
古くは雑誌「GOLD WAX」の連載に掲載され、その後、菅田泰治氏著「日本盤ROCK&POPSプレミア・レコード図鑑‘54~’79」(シンコーミュージック:2001年)にも再掲された「競盤風物詩」で、USキャピトルLPYT」が、日本でもブッチャー・カヴァーで発売されていたというスクープ記事?を取り上げていました。ブッチャー・カヴァーに日本盤「YT」の丸帯を付けた写真までも掲載していましたが、当然のことながら、これは菅田氏のジョークです。
 
ということで、私も、「YT」の丸帯ヴァージョンを作ってみました!(^^)!。しかし、ただ単にブッチャー・カヴァーに丸帯を取り付けただけでは面白くないので、右上にレコード番号「AP-80061」と「STEREO」の文字、左上にアップル・ロゴ・マークを入れて、日本盤として発売される場合の想定されるレイアウトで作ってみました。
本物の日本盤LPYT」もそうですが、左上のアップル・マークは帯で隠れてしまうので、位置的にあまりよくないですね。といっても、ブッチャー・カヴァーではその位置くらいしかアップル・ロゴを入れる位置はありませんが・・・。
 
ところで、ここからは別コーナー「幻のレコード」にも係ってくる内容ですが、「YT」の話の流れで、本コーナーで取り上げます。
LPYT」は、7010月の日本オリジナル発売時は、他のUSキャピトル編集盤6枚とともに丸帯が付けられて発売されました。73年頃に、ビートルズのLPが全てフォーエヴァー帯で再発された際、「YT」以外の6枚のキャピトル盤もレコード番号はそのままで、帯だけフォーエヴァー帯に変更して、発売されました。
しかし、この「YT」のみフォーエヴァー帯が見つかっていません。どうもこのタイトルだけ制作されなかったようです。理由は不明ですが、丸帯が生産過剰で在庫が多かったという詰も聞いたことはありますが、真偽のほどは定かではありません。
 
LPYT」はフォーエヴァー帯の変わりに、EMI2200円時代になってからも2200円表示の丸帯が制作され、丸帯で販売し続けられていたようです。2200円表示丸帯は、他のビートルズ・アップル関係のLPでも数タイトルで確認されており、同じUSキャピトル編集盤ではLP「ザ・ビートルズ・セカンド・アルバム」(AP-80012)にも、丸帯の2200円表示丸帯が存在します。
このLPの場合、2000円から2200円に値上がりした際、当初2200円丸帯が制作され、その後、丸帯の在庫が少なくなり、2200円フォーエヴァー帯が印刷されたと考えられます。ではどうしてこの2枚だけ、2200円丸帯が制作されたのでしょうか?また、その2枚の中で、何故「ザ・ビートルズ・セカンド・アルバム」だけフォーエヴァー帯が制作されたのでしょうか。やはり「YT」丸帯の在庫過剰が理由でしょうか。
 
現在まで確認はされていませんが、はたして、LPYT」のフォーエヴァー帯は存在するのでしょうか?これだけ情報社会が発展し、更には販売時期から相当の時間が経った現在まで存在が確認されていないということは存在しないのでしょう。
 
でも、もし存在するとしたら、おそらくこんな感じではないでしょうか。上述の、『「YT」のブッチャー・カヴァーが日本で発売されていた』、というスクープではないですが、『「YT」のフォーエヴァー帯、ついに発見!!』というスクープ情報を流すと、ビートルズ日本盤レコードの歴史が変わる大事件となるでしょうか?(少々大げさですね)(^.^)
イメージ 2