第507回 ダイナミックグローブ
11月14日(火)後楽園ホール 17：45開始
主催：帝拳
元WBC世界バンタム級チャンピオン、カルロス・サラテさんが初来日しました。この日の下田の相手ウーゴ・バルティダが、彼の選手なのです。
今日、どれだけたくさんの人がこの伝説のボクサーのサインをゲットしたことでしょう…。とても気さくで優しそうなこの方。手足が長くてスマートな体躯の持ち主で、多彩で硬質なパンチで70戦66勝63KO4敗という驚異の戦績を築きました。
<ﾒｲﾝｲﾍﾞﾝﾄ 124P10回戦>
○下田昭文(帝拳)WBCスーパーバンタム級6位
[TKO9R1'18'']
●ウーゴ・パルティダ(ﾒｷｼｺ)
再起4戦目の元世界チャンピオン・下田がタフなメキシカンを攻め切りました。初回、相手の右の打ち終わりに左ストレートをヒットしたサウスポー下田が、その後も再三左カウンターをヒットして試合を手動します。5回には左ストレートからの連打でダウンを奪い、8回には左ボディブローから右フックでダウンを追加。しかしこれが中南米からの初遠征だったメキシカンは、右ストレート、左ボディブローなど大きなパンチをだし続け、どこまでも試合をあきらめません。とはいえ、ダメージの蓄積は明らか。そんな相手に9回、下田がクリーンヒットを重ねたところで、レフェリーが試合を止めました。冠を失ってから1年4カ月。31戦27勝12KO3敗1分となった下田はリングの上で「もう一度世界をやりたい」とアピールしました。
<セミファイナル スーパーライト級10回戦>
●外園隼人(帝拳)日本スーパーライト級2位
[TKO８R0'31'']
○小原佳太(三迫)日本スーパーライト級3位
日本上位ランカー同士の超好カード。このところキレのあるパンチで5連続TKO勝利と絶好調の外園か、クレバーで当て勘もすばらしいホープ小原か。注目の一戦は予想にたがわず、一瞬も目の離せない緊迫の攻防が展開されました。初回。外園がワンツー、ボディ攻撃で先制したかと思われたラウンド終了間際。小原の左フックがクリーンヒットをみます。前半戦はしかし、互いに誘い合い、打ち終わりを狙い合う中で外園の右ストレートが目立っていました。5回から小原が仕掛けてペースアップ。6回は外園が左ボディブローを効かせます。ラウンドが進むほどキャリアの差で外園有利になるのでは、と思われた7回。終了間際に小原が右フックを機にコンビネーションをヒット。大チャンスをつかみました。が、ここでゴング。そして8回。「決めに行こうと思ったけれどやっぱり右をもらうのは怖いとビビッていました」という小原ですが、右アッパーを決めると一気に畳み掛けました。そして右フックがきれいに入ったところで、レフェリーが外園を救い出しました。驚いたのは、あれほどスリリングな試合が終わった直後だというのに、小原の喜び方がものすごく控えめで、インタビューにもものすごく冷静に答えていたことです。この落ち着きぶり、ただ者ではありません。小原はこれで8戦7勝６KO1敗。外園は20戦16勝9KO3敗1分に。
<第4試合 62.2㎏8回戦>
○佐々木基樹(帝拳)WBCライト級12位
[KO１R2'47'']
●フランス・ヤランガ(インドネシア) インドネシアライト級2位
佐々木、1年7か月ぶりのKO勝ちです。短躯のインドネシア人に、狙っていたワンツーがきれいに決まりました。
<第3試合 スーパーライト級6回戦>
○中澤将樹(帝拳)日本スーパーライト級12位
[TKO６R2'19'']
●松山和樹(山上)
細かく丹念に手を出す中澤に、大きなパンチを狙う松山。3回には松山が右アッパーで中澤をぐらつかせ、右のアッパー、フックで追い打ちをかけました。が、ここを耐え抜いた中澤は、序盤からよく出していたボディブローと右ストレートで立て直します。そして5回にワンツーを畳み掛け、最終6回残り1分、ストレートをまとめてレフェリーストップを呼び込んでみせました。中澤は1年以上ぶりのKO勝ち。戦績は14戦12勝5KO1敗1分。
<第2試合 スーパーフライ級6回戦>
喜久里正平(帝拳)○[判定3-0]●阪下優友(とよはし)
58-56×2 59-56
<第1試合 フェザー級>
末吉大(帝拳)○[KO２R2'31'']●望月太郎(新日本カスガ)
＜Photo by Hiroaki Yamaguchi 山口裕朗 ＞