WBA女子世界スーパー・フライ級タイトルマッチ
OPBF女子東洋太平洋スーパー・フライ級王座決定戦
11月12日(月)後楽園ホール 18時00分開始
主催:白井・具志堅
<メインイベント WBA女子S.フライ級タイトルマッチ2分10回戦>
○山口直子(白井・具志堅S)チャンピオン
[判定3-0]97-93 98-92×2
●フディス・ロドリゲス(メキシコ)挑戦者9位
※山口は初防衛に成功
山口は7月に天海ツナミから奪った王座の初防衛戦。迎えたメキシカンは腹回りが太く、ボクシングもスマートではまったくありませんが、パンチのテンポや避け勘にナチュラルな強さを感じさせました。静かな立ち上がりを経て、2回から山口は、ロドリゲスが放つそのスローながら異様に伸びてくる左フックをたびたび被弾しました。5回には右アッパー、左フックもヒットされます。6回まで、この日のチャンピオンは、このチャレンジャーを持て余している印象でした。山口のパンチが目立ったのは、7回からでした。右ストレートをクリーンヒット。9回にはいい角度の左フックも決まります。が、ダウンシーンはなく、フルラウンドが終了しました。「すごい手ごたえがあって、普通なら倒せてるはずのパンチを当ててるんですけれど、今回の相手は倒れないんですよね……」と山口。再三もらっているように見えた相手の左フックも、「効いた、っていうのはないですね…」と。試合中の様子から予想したほどは、顔も腫れていないし、戦った本人の感覚は、その言葉のとおりなのでしょう。ジャッジも明白に山口の勝ちとしてるのは、「有効打」と判断しなかったということでしょう。山口はこれで5連勝です。(宮田)
<第6試合 東洋太平洋女子S.フライ級タイトルマッチ2分8回戦>
○つのだのりこ(白井・具志堅S)OPBF2位
[判定3-0] 80-72 79-73×2
●稲元真理(熊谷コサカ)OPBF5位
※つのだが空位のタイトルを獲得
9月に42歳となったつのだが、JBCライセンス取得後3戦目でタイトルを獲得しました。どちらも初タイトルマッチでしたが、長い格闘家生活の中でキック世界王座も経験しているつのだが、稲元を圧倒しました。稲元も持ち前の粘り強さをみせましたが、つのだがエンドレスで放つ左フック、右ストレートにたびたびアゴを跳ね上げられました。つのだのスタミナは、まさに無尽蔵でした。(宮田)
<第5試合 114P8回戦>
●デンチャイレック・クラティンデーンジム(タイ)WBAフライ級10位
[TKO2R2'59'' ]
○江藤光喜(白井・具志堅S)
弟同様、怪我から約1年ぶりに復帰した江藤家の長兄がいきなり世界ランカーを迎えます。1ラウンド。頑丈そうな体躯でガンガン前に出てくるタイ人に、左ボディブロー、右ボディストレートを打ち込まれ、江藤は苦しい立ち上がりとなりました。が、江藤は果敢に攻撃の糸口を探ります。そして2回中盤、江藤の右アッパーがタイ人のアゴをとらえました。一気に畳み掛ける江藤。激しくパンチが交錯する中で先に江藤のグローブがキャンバスにつきましたが、ダウンの裁定はなし。ロープを背負ったタイ人がキャンバスに落下したところでレフェリーは初めてダウンを宣言します。再開後、江藤の左フックにアゴを打ち抜かれたタイ人がばったりと大の字に。再び立ち上がってきた相手に畳み掛け、江藤が世界ランカーをストップしてみせました。(宮田)
<第4試合 S.Fe6回戦>
江藤伸悟(白井・具志堅S)○[判定3-0 ]●高畑里望(ドリーム)
58-56 58-55 58-54
2009年東日本新人王戦以来の再戦。その時は江藤が引分け勝者扱いとなっています。江藤は怪我による1年近くのブランクを感じさせない立ち上がり。大きなパンチを積極的に狙う高畑に対して、江藤はよく見て間合いを測りながら左ボディブロー、左フックをヒットします。順調にラウンドを重ねる江藤は3回、左フックのカウンターでダウンを奪います。ところが、このあとのフォローの連打でスタミナを使い果たしたのか、4回からはがっくりとペースダウン。そんな江藤を高畑は左ボディブローで苦しめます。江藤も巧みにコツコツとアッパーや右フックで応戦しながら、後半戦を耐えしのぎました。
<第3試合 S.Fe4回戦>
高橋那央(白井・具志堅S)●[判定0-2 ]○三瓶数馬(協栄)
38-38 37-38×2
サウスポー同士の対戦。初回に高橋が左ストレートから右フックでダウンを奪います。が、2回は17歳三瓶がいいジャブを出して左につなげてポイントを取り返します。3回序盤は高橋が右アッパーから左ストレートで制し、その後も大きなパンチを出してアピールしました。が、三瓶の右ジャブや打ち終わりを狙った細かいパンチが支持されたのか、僅差で三瓶が勝利をつかんでいます。
<第2試合 B4回戦>
山本祐(宮田)●[TKO4R1'51'']○原有吉(白井・具志堅S)
サウスポーの原が微妙にタイミングを外してうつ左ストレートが当たります。山本の鼻血が目立ち、足元のバランスも悪くなった最終4回、原が左ストレートを立て続けにヒットしたところでレフェリーが試合を止めました。原は初KO(TKO)勝ちです。
<第1試合 B4回戦>
横山一喜(古口)○[TKO2R2'10'' ]●金城悠弥(白井・具志堅S)
懸命に手を出して前に出る金城に、横山の左右アッパーがよく当たります。2回に横山が右フックから畳み掛けてレフェリーストップを呼び込みました。