今日はフィリピンはLabor Day(労働者の日)で祝日です。
日本ではメーデーといいますが、これは英語のMayDayをカタカナ読みしたもので直訳すれば5月の日ですが、1886年の5月1日、アメリカの労働者たちが、労働環境の改善を求めて大規模なストライキを行ったのが発端とされる労働者の祭典、International Workers' Dayです。
しかしMayというとフィリピンでは‟Flores De Mayo”、5月の花祭り。
1カ月間続く、聖母マリアに捧げるフェステイバルです。
このフェスティバルの間、街には花の香りが漂いますが、フローレス・デ・マヨのハイライトはSantacruzan(サンタクルーザン)のパレードで、各地でこのようなパレードが行われます。
Sant Cruzanは聖なる十字架というような意味かと思いますが、ローマ皇帝コンスタンティヌス大帝の母である、聖ヘレナが真の十字架を発見したことを讃えて祝われるものです。
パレードはレイナ(王女)たちと翼の生えた白い服を着た8人の女の子たちが主役で、キャラクターを説明すると長くなるので省きますが、一番偉いのはコンスタンティヌス大帝の母であり、真の十字架の発見者であるReyna Elena (Queen Helena) レイナエレナ(ヘレナ女王)です。
こちらはうちの奥さんの宝物の写真。
キラキラ星を入れておりますが、本人は「あたしレイナエレナだよ」と言っております。
昔の写真をスキャナーで読み込んで加工しましたが大喜びです。
私は家が貧乏で親は貧乏暇なしでしたので、昔の写真など無く、ちょっと悲しいです。
しかし考えてみると、イエスがエルサレムに入り、ゴルゴタの丘で十字架に架けられたとされる紀元30年、ユダヤはローマの統治下にありローマの属州でしたし、もちろんキリスト教などありませんでした。
それがなぜに、聖ヘレナが真の十字架を発見したことを讃えて祝わうのか?
いつの間にローマ帝国はキリスト教になったのか?
疑問が湧きませんか?
じつはキリスト教はイエスの死後イエスの復活を信じる使徒たちによって生まれました。
そして迫害されたにも関わらずローマ帝国の各地に広まり、4世紀にはローマ帝国の国教となったのです。
アブラハムの宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)と歴史を見ると、宗教は世界を動かし歴史を作ったといえるかもしれません。
私も出来ればこのパレードを見に行きたいですが、もう難しそうです。
5月はフィリピンの一番美しい月といえると思いますが、今年は異常な暑さ。
そして今月は先月よりももっと暑いとのこと。
私のようなジジイはもちろんのこと、パレードの参加者は見物の人たちも厳しいと思います。