このところフィリピンは異常な暑さが続いているが、昨日のサンバレス州イバのHeat Indexは53°Cに達したとのこと。
昨日の各地のHeat Indexは次のとおりです。
出典:Heat index in Zambales’ Iba town soars to 53°C on April 28
Heat Indexは人体に対する影響から次のようにカテゴライズされていますが、53℃はなんとExtreme Danger(51℃超) です。
- Caution(27~32℃):長時間の露出や活動により疲労が生じる可能性があります。活動を続けると熱けいれんを引き起こす可能性があります。
- Extreme Caution(33~41℃):熱けいれんや熱疲労の可能性があります。活動を続けると熱中症を引き起こす可能性があります。
- Danger(42~51℃):熱けいれんや熱疲労が起こる可能性が高く活動を続けると熱中症の可能性が高くなります。
- Extreme Danger(52℃以上):熱中症が差し迫っています。
このため昨日と今日は全ての公立学校で対面授業禁止です。
また労働雇用省は、雇用主に対し、可能な限り柔軟な勤務形態を実施するよう促しています。
カビテ州では、州政府が今日から7月31日まで州4日勤務に移行しました。
また干ばつでコメ生産は27億1,000万ペソ(合計113,446トン)の被害を受けるなど、農作物や漁業への被害が広まっており、米国、日本、西欧諸国に対し、軍事協力にとどまらず、エルニーニョ現象が起きているフィリピンを支援するよう求めました。
またフィリピンでもすでに暑さによる死者が出ていますが、タイはもっと深刻なようで、すでに30人が亡くなっています。
タイ、年初からの熱中症死者30人 https://t.co/WjmAd4hjfD @newsclipより
— newsclip.be (@newsclip) April 24, 2024
また南アジアと東南アジア全域で猛暑と干ばつが発生しています。
日本は四方を海を囲われているため、大陸の国々のような激しい熱波や山火事、Wild Fireなどに襲われることが無く、温暖化防止や脱炭素に対して関心が薄く、否定論者も少なくありません。
しかし今年の夏は日本もどうなるか?
以上な猛暑となる可能性も無きにあらずでしょう。
何回も書いていますが日本の最北端よりもさらに北にあるヨーロッパの都市が温かいのは、メキシコ湾から暖かい水を運んでくる大西洋の海流のおかげです。
しかし北極やグリーランドの氷が解け海水の塩分濃度が薄まると、グリーンランド沖で沈み込んでいる北大西洋海流は弱まり海洋循環が大きな影響を受けます。
高緯度にも関わらず暖かいヨーロッパの気候は大きく変わるでしょうし、海洋循環は世界中の気候に影響を与えると思います。
北極は他の地域の2倍の速度で温暖化が進んでいますが、このまま放置できない深刻な問題です。
動画で解説「氷冠の融解」
— AFPBB News (@afpbbcom) April 28, 2024
地球の極地の氷冠が徐々に縮小している。北極では他の地域の2倍の速さで温暖化が進んでいる。特にグリーンランドの氷河は急速に縮小している。 pic.twitter.com/HOOVPmZEU5