午後2時35分の気温は35.2℃、相対湿度51%。
”Heat Index Calculator”で計算してみるとHeat Indexは41.6℃。
41.6℃はDangerゾーンで、テレビは「シニアは特に気をつけるように」と繰り返しています。
Caution(27~32℃):長時間の露出や活動により疲労が生じる可能性があります。活動を続けると熱けいれんを引き起こす可能性があります。
Extreme Caution(32~41℃):熱けいれんや熱疲労の可能性があります。活動を続けると熱中症を引き起こす可能性があります。
Danger(41~54℃):熱けいれんや熱疲労が起こる可能性が高く、活動を続けると熱中症の可能性が高くなります。
Extreme Danger(54度以上):熱中症が差し迫っています
そのためか嫁さんはしつこいほどに「ダイジョーブカ?」と心配してくれます。
我が家は今年は外壁に遮熱塗料を塗装しましたが、特に暑かったバスルームの室温はハッキリ体感できるほど去年よりも下がっています。
しかしこの暑さ・・・・・。
■世界の平均気温は過去最高を更新中
コペルニクス気候変動サービスの最新の気候速報によると、3月の世界の平均気温は14.14℃で、産業革命前の基準期間である1850年から1900年の平均気温に比べて1.68℃高くなりました。
これで10か月連続して過去最高を上回り、過去12か月の平均気温も産業革命以前を1.58℃上回る史上最高を記録しました。
2018年に発表されたHothouse Earth理論では、産業革命以前の気温のプラス2℃を超えると臨界点を超え、地球は制御不能な暴走を始めるとされます。
そしてパリ協定ではさらに厳しい1.5℃を目標値としており、2022年4月4日IPCC(国連・気候変動に関する政府間パネル)は「人類への深刻な被害や影響が出るかどうかの境界値とされる、産業革命前からの気温上昇を1.5度に抑えるためには、世界の温室効果ガス排出量のピークを遅くとも2025年よりも前にする必要がある」などと指摘する報告書を公表しています。
■気候変動対策に消極的な日本、4年連続化石賞
日本は温暖化の影響が比較的少ないためか、世論は脱炭素にあまり積極的ではないように思います。
そのためか昨年12月の国連の気候変動対策会議「COP28」では、民間のNGOから「日本が石炭火力発電所などを延命させ、再生可能エネルギーへの移行を遅らせている」として、4年連続の「化石賞」とされました。
■気候変動対策を怠る事は人権侵害とした欧州人権裁判所
しかし欧州は特に気候変動対策に強い姿勢で、仏ストラスブールの欧州人権裁判所(ECHR)は9日、スイス政府が気候危機への適切な対応を怠ってきたことは人権侵害にあたるとの判断を示しました。
"気候危機、「スイス政府が対応怠ったのは人権侵害」 欧州人権裁判所が判決 - CNN.co.jp"
■欧州の気候に大きく影響する北大西洋海流
世界の平均海面水温は2月と大きく変わらず過去最高水準を継続していて、高温傾向の大きな要因となっています。
中でも大西洋の水温が記録的に高い状況です。
日本最北端の宗谷が北緯45.52574度であるの対し、西ヨーロパ、例えばロンドンの緯度は北緯51.59348度と北海道よりもはるかに北に位置します。
それでも暖かいのはメキシコ湾からの暖かい大西洋の海流のおかげです。
しかし北極圏の氷が解け海水の塩分濃度が薄くなってしまうと、グリーンランド沖で沈み込んでいる暖流の北大西洋海流の流れは弱まってしまい、欧州の気候は大きく影響を受けてしまいます。
現在すで大西洋の海洋循環は影響を受けていますが、もし完全に止まったら西ヨーロッパは現在よりもずっと寒くなるしょうが、そこまで行かなくてもいろいろな影響が出るでしょう。
それもあって気候変動対策を怠る事は人権侵害にあたるというような判断が下されたと思いますが、温暖化防止、脱炭素に対する要求はしっかり意識しておかないと日本は国際社会から取り残されます。
EV嫌いの人達が当たり前のように言う「EVは火力発電所の電力で走るから脱炭素にならない」という主張も、脱炭素の観点からみれば「それならば火力発電所を減らせ」という事になり、対外的に通用する理屈ではありません。
次世代、次々世代の幸せを考えれば、環境保全は必須だと思います。