どうして日本人は「出来ない理由」を探して、出来る事でも妨げようとする人が多いのだろう?
交通が閉ざされ、また緊急を要する能登の被災地域への援助について、もっとヘリコプターによる空輸を活用すべしと言う意見が多くみられます。
しかし同時にSNSには「着陸する場所が無い」とか「危険だから出来ない」などの理由を付けて、ヘリコプターの空輸に反対する投稿も非常に多いように見えます。
しかしニュースを見れば分かるように実際にヘリコプターによる輸送や救援は行われている。
それをもっと増やして欲しいという声に対して、なぜ着陸が不可能であるかのように反対する人が多いのか私には理解できない。
さらに着陸が出来ない場所であればスリング輸送という方法もあるし、小さな物や人ならばホイストで卸したり吊り上げたりも出来ます。
CH-46 シーナイトなら4.5トン、 CH-47 チヌーク なら11トンの輸送が可能。
出典:被災地へ重機などのスリング輸送をする場合のヘリコプターやオスプレイの積載量比較
それさえも不可能な場合は投下という手もあります。
これは「航空法で禁止されている」と不可能であるかの様な声があげられるが、航空法には「 但し、地上又は水上の人又は物件に危害を与え、又は損傷を及ぼすおそれのない場合であつて国土交通大臣に届け出たときは、この限りでない。」との但し書きがりあり可能であるし、現に甲子園大会などの始球式でヘリコプターからボールが投下されており、法令上は問題ありません。
場所を選んでパラシュートで投下するというような方法も十分可能でしょう。
パラシュートで投下などとんでもないというかも知れないが、実際2013年のスーパータイフーン「ハイアン(フィリピン名ヨランダ)」の被災地に対して、米軍はC-130輸送機からフードエイドを投下しています。
さすが米軍さん、大胆です。
もちろんフィリピンの人たちは感謝のみです。
そして今では米国のパートナー国では救援物資投下は珍しくなくなったようで、クリスマスのプレゼントの投下も行います。
こういう事を紹介すると軍国主義だと噛みつかれるかもしれませんが、こちらはグアムのアンダーセン空軍基地からのOCDです。
南東太平洋の55の離島にプレゼントを配るようです。
@usairforce & partners prepare for DoD’s longest running humanitarian mission, #OperationChristmasDrop, during the 70th Anniversary at Andersen Air Force Base, Guam. The air drop delivers food, tools & clothing to more than 55 remote islands in the South-Eastern Pacific. pic.twitter.com/Q5yODVv7rT
— Department of Defense 🇺🇸 (@DeptofDefense) December 14, 2021
こちらは横田基地でしょうか?
クリスマス・ドロップ作戦(OCD)で空中投下する支援物資を梱包する各国の隊員たち。準備が着々と進んでいます。
— Yokota Air Base 横田基地 (@YokotaAirBase) December 5, 2022
2015年以降、米空軍が実施するOCDは、パートナー国が徐々に加わり、多国間で行われる人道支援・災害救助共同訓練へと発展してきました。#OperationChristmasDrop #横田基地 pic.twitter.com/ohtnyZLLc0
子供たちの声がスゴイです。
Sound on! People cheer as the mighty Hercules delivers #OperationChristmasDrop in Palau. Longest-running humanitarian airlift worldwide ✈️@PACAF @374AirliftWing @Andersen36WG @US_TRANSCOM @usairforce
— Menno Swart (@MennoSwart) December 14, 2020
🎄🎁🇺🇸🇵🇼🇯🇵 Via @ASIIADomenech pic.twitter.com/eKUyyFlx67
'Tis the season!@PACAF Airmen are flying for #OperationChristmasDrop, the @DeptofDefense's longest running humanitarian mission, packaging & delivering supplies to over 22,000 people & 55 remote islands in the South-Eastern Pacific.
— U.S. Air Force (@usairforce) December 3, 2021
Read more: https://t.co/zUizCG3vkp pic.twitter.com/DHjTRAxU2L
もちろん日本でも救援物資を空中投下しろなどとは申しませんが、柔軟に工夫を凝らせばもっと被災地の人々を助けることが出来るのではないか、もっと元気づけることが出来るのではないかと思います。
海岸が4mも隆起して港が使えなくなった能登半島、いかに航空輸送を柔軟に使うかが救命と復興のカギになるかと思います。
そのためにはできない理由を探してブレーキをかけるのではなく、被災地の人たちに寄り添って考え、「何かもっと出来る事はないか?、もっと助けられる事はないか?」と考えることが大切ではないかと思います。
そして自分自身は行動できなくても、声をあげてゆくことが大事だと思います。
「自分は被災地に行って助けること事など出来ないから何も言うまい」となるのではなく、「もっとこうして上げて欲しい」と声を上げてゆくことが被災地の人たちを助けることに繋がってゆくのだと思います。