バイデン大統領とNATOはプーチン大統領に、誤ったメッセージを送り続けてきたという事でしょうか?
「絶対に第三次大戦にさせない」「米欧軍は介入しない」、そして「飛行禁止区域設定せず」はロシアにとっては「経済制裁しか出来ない」とのメッセージになっていたのかもしれない。
そして経済制裁に対して、本来ならこれ自体も国際法違反で制裁されるべき、「ドル建て債務の返済はルーブルで良い」「撤退企業は没収する」などという大統領令に対しても、経済制裁以外なすすべ無しということでしょうか。
ロシアにすればどれほどエスカレートしようと米欧との軍事衝突はありえず、どんな手段を使おうとも、この戦争に勝てば正義という事かもしれません。
とうとうNATOの軍事支援基地も空爆を受けました。
状況好転は米欧の軍事衝突無しでは難しいかもしれません。
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動画: #ウクライナ 西部の軍事施設空爆で35人死亡、NATOは戦線拡大に警戒 pic.twitter.com/YLlPCMFmry
— ロイター (@ReutersJapan) March 14, 2022
ロシア国内でも戦争に反対する声は高まっています。
その一方で、プーチン大統領の支持率は高まり、77%超とのことです。
その原因は世代間の認識の差でしょうか。
インターネットで海外の情報に接し西欧化し、また戦争に反対している若者世代に対し、政府のプロパガンダを信じている親世代は、「戦争を仕掛けたのはウクライナ。これは防衛のための戦い」だと信じ、深刻な親子対立となっているようです。
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ロシアがウクライナを攻撃したと告げると、ロシアに住む母親は「違う。戦争を起こしているのはあなたの軍よ」と言ったという。 pic.twitter.com/xUkUM1HDnv
— ロイター (@ReutersJapan) March 13, 2022
こちらはモスクワで反戦活動をして12日間拘束された友人から電話で話を聞き、その内容をまとめたという人のツイッター。
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自分はとりあえず、モスクワほど取り締まりの厳しくない地方の故郷へと戻ろうと思う。ただ、自分の親はプロパガンダに毒されており、言い争いが絶えない。父親には「こんなことしたって何にも変わんねえのにバカじゃないのか」と叱られた。こうした世代間対立がロシアの多くの家庭で見受けられる。
— 猫本喜子 (@mandaiike_face) March 12, 2022
ロシア兵も12000人が亡くなっていると言われますが、そのお父さんやお母さんは息子は祖国の防衛のために戦い亡くなったと思っているのでしょうか。
悲しい事です。
また日本でも、ロシアのウクライナ侵攻が始まるまでは民主的で反戦的なメッセージを発信していたが、ウクライナ侵攻後は親ロシアのプロパガンダを発信し続けている人や団体もあり、もう誰も信じたくない気分です。
なお国連はロシアと中国が安保理常任理事国なので、強制力のある行動は何一つとれません。
常任理事国を加盟国の総意によって変えるべきだと思いますが、その道は閉ざされています。
そのためには国連憲章を改正しなければなりませんが、それには常任理事国の賛成が必要です。
もう絶望と悲しみしか感じません。
国連憲章の改正(https://www.unic.or.jp/info/un/charter/amendment/)
国連憲章の改正は、総会を構成する国の3分の2の多数で採択され、かつ、安全保障理事会の5常任理事国を含む国連加盟国の3分の2によって批准されて可能となる。