イランの地震 その1 | 夢老い人の呟き

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イラン南部でマグニチュード6.3の地震

 

昨日、現地時間午後3時37分、イランで地震がありました。

 

以下引用

An earthquake of magnitude 6.1 occurred only 11 minutes ago 60 km northwest of Bandar Abbas, Iran, the German Research Centre for Geosciences (GFZ) reported.

ドイツ地質科学研究センター(GFZ)によると、イランのバンダレアッバースの北西60kmでマグニチュード6.1の地震が、わずか11分前に発生しました。

The quake hit at a shallow depth of 10 km beneath the epicenter near Bandar Abbas, Hormozgan, Iran, early afternoon on Sunday, November 14th, 2021, at 3:07 pm local time.

地震は、イランのホルモズガーンのバンダレアッバース近くの震源地の下10 kmの浅い深さで、現地時間の午後3時7分に2021年11月14日の日曜日の午後早くに発生しました。

以下省略、引用終了

 

 

USGSで見ると震度はM6.3、震源地は震源地はホルムズ海峡のすぐ近くで、不謹慎ですがこの辺りは歴史的にも宗教史的にも地理的にも地政学的にも雑学ネタの宝庫です。

 

 
アラブと中東とアブラハムの宗教
 
まずUSGSの地図を見てペルシャ湾にそそぐユーフラテス川、ティグリス川からメソポタミアを思い浮かべる人もいるかも知れませんが、人類最古の文明メソポタミア、その次に古いエジプト文明、そしてモーセの出エジプトと、歴史と神話と宗教を追いかけてみると実に面白いです。
 
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教をアブラハムの宗教と言います。
メソポタミア神話、エジプト神話を見ると面白いですが、ユダヤ教以前の宗教・信仰は多神教で自然崇拝が多く、神話の神々は超常的な力を持ってはいますが好色であったり嫉妬深かったり、また殺し合ったりと実に人間的で、絶対的なモラルとは縁遠い存在のように感じます。
 
しかし唯一絶対神のユダヤ教の神ヤハウェは全ての創造神であるだけなく、絶対的な倫理です。
これはそれまでの宗教には無かった凄い事だと思います。
なおアダムとイブが食べた禁断の果実は「善悪の知識の木」の実。
いろいろな解釈がありますが、不完全な存在である人間ごときが善悪を判断するのを神は怒ったのかも知れません。
 
そしてアラブは元々はアラビア語の国々のことをアラブと呼び、政治的には ‟アラブ連盟加盟国”をいいますが、中東のうちイラン、トルコ、イスラエル、アフガニスタンはアラブに入りません。
従って今回の地震はアラブではなく中東の地震ということになります。
なお下の地図の青色の7ヵ国は最初のアラブ連盟加盟7カ国です。

 

 

 

核実験か?

 

次に今回の地震が核実験ではないかという憶測がされているようですが、これは地震波を見ればすぐに分かります。もし核実験であれば、とっくに情報が流れているでしょう。

 

地震には下の図のように初期微動といわれるP波と、主要動といわれるS波がありますが、核実験の地震波にはS波がほとんど無く、P波だけです。

図出典:アングル:北朝鮮の核開発、どこまで進んでいるのか

 

なおP波は縦波、S波は横波といわれますが、「P波は縦に揺れてS波は横に揺れる」と思っている人もいるかもしれませんが違います。

  P波(縦波) :波の進行方向と波の振動方向が同じ
  S波(横波) :波の進行方向に対して振動方向が垂直

文章で分かりにくい人は、次の実験をご覧ください。

 

 

そして中東といえば石油。

石油がどうしてできたかについてはいくつか説がありますが、なぜ中東に油田が多いかというと正に地球ロマンです。

アメリカ大陸の東側とアフリカ大陸の西側の形は似ていると思いませんか?

これと中東の石油には密接な関係がありますが、次回とさせていただきます。

図出典:https://www.jamstec.go.jp/sp2/column/05/

 

 

----続く----