ビッグマック指数2019(追記あり) | 夢老い人の呟き

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昨日の記事で紹介したように先進国で唯一賃金が低下している日本。

日本の平均年収は3割もアメリカを下回っています。

 

出典:賃金水準、世界に劣後 脱せるか「貧者のサイクル」

 

これが購買力平価にはどのように表れるか?


 

購買力平価(こうばいりょくへいか)

 

為替レートの決定メカニズムの仮説の一つ。

 

ある国の通貨建ての資金の購買力が、他の国でも等しい水準となるように、為替レートが決定されるという考え方。

 

あるモノが日本で120円、米国で1ドルである場合、1ドル120円であれば、120円(1ドル)は日本でも米国でも、それを1単位として購買する力を持っており、購買力平価が成立していることになる。

 

購買力平価の問題としては、「日本ではハイテク製品は安い・・・」というように、モノによって購買力を等しくする為替レートが異なることである。現在の状況では、消費者物価指数対象品目では1ドル=200円程度卸売物価指数対象品目では1ドル=160円程度が購買力平価とされている。

 

購買力平価のユニークな計算方法として、マクドナルドのビッグマックの価格に基づいた購買力平価があげられる。どの国においても全く同一の商品で比較可能な対象商品として優れているうえ、この商品の場合、農畜産物、工業製品、人件費、物流コスト、サービス費用等の多くの要素費用を含んでおり、財・サービス全般の平均としての購買力平価を表示するものとして優れてい る。

 

出典:野村証券 証券用語解説集

 

追記

ビッグマック指数から換算すると1ドルは約68円。

OECDの統計(https://stats.oecd.org/)では2018年度は1ドル= 101.373359 円となっています。

参考:購買力平価の見方  

OECD Stat(https://stats.oecd.org/)⇒①National Accountクリック ②Annual National Accountクリック ③Main Agguregatesクリック ④4.PPPs and exchange rateクリック

 

 

そこで購買力平価を簡便に見るためにビッグマック指数を見てみます。

ビッグマック指数

 

英国の経済誌「The Economist(エコノミスト)」が発表する、マクドナルドのビッグマックの価格によって各国の通貨の購買力、購買力平価を比較する指標をいいます。


一般にビッグマックは、ほぼ全世界で同一品質のものが販売されており、原材料費や店舗の光熱費、店員の労働賃金など、様々な要因を元単価が決定されています。このような仕組みから、世界各国の総合的な購買力を比較する際に、ビックマック指数は一つの参考基準となり、ビッグマックが安く買える国の通貨ほど過小評価されていることになります。

 

出典:iFinance

 

 

2019年発表のビッグマック指数は次のとおりです。

注)BMIは肥満度ではありませんチュー。米国を基準としたBig Mac Indexです。

出典:世界経済のネタ帳

 

こうやって見ると日本のビッグマックは安いです。

韓国はおろか、タイよりも安く、アメリカでは624円もするビッグマックが日本では何と390円で買えるのです。「日本は暮らしやすい良い国ですね~」と喜んで良いものかどうか・・・・・・。

 

 

同様にアメリカで624万円の車と同等の車が日本では390万円で買えるとしたら?

もちろん従業員の労働単価やテナント料が大きく影響するビッグマックと違って、自動車は生産設備や生産規模による生産性や部品調達価格等の要因がありますので、こんなに大きくは開きませんが、それでも同価格帯の車を比べれば日本車優位、おまけに左ハンドル車を日本で売れという方が無理でしょう。

 

 

しかし日本のBMIは-37.53。

アメリカのビッグマック価格は日本の1.6倍です。

日本の平均年収がアメリカを3割下回るにしても、この差は大き過ぎます。

 

牛肉やレタスやトマトがアメリカよりも安いとは思えません。

テナント料や光熱費も日本の方が安いとは思えません。

人件費以外にそんなに大きな要因があるとは思えませんが、いったいなぜ日本のビッグマックはこんなに安いのでしょうか?