アベノミクス失敗(物価目標達成時期を削除)を認めながら異次元金融緩和を続ける日銀の愚 | 夢老い人の呟き

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最近、インフレマインドとかトリクルダウンというような宗教的な言葉が聞かれなくなり、アベノミクスという言葉さえあまり聞かれなくなりましたが、物価目標の達成時期は削除されました。

これはアベノミクスの実質的な失敗を日銀が認めたとみて良いと思います。

日本銀行は27日の金融政策決定会合で新たな経済・物価見通しを示し、「物価上昇率2%」の目標達成時期について、「2019年度ごろ」としてきた表現を削除した。日銀は早期の2%達成を目指しているが、これまで6度も達成期限を先延ばしにしている。今回達成期限を削除して、今後の「先延ばし」の批判を避ける狙いもあるとみられるが、達成期限が不明確になることで「早期達成」との整合性も問われかねない。
(4月27日朝日デジタル「物価上昇2%」、達成時期の文言を削除 日銀決定会合より引用)

量的・質的金融緩和は、通称で「異次元緩和」、俗称で「黒田バズーカ砲」とも呼ばれ、日本銀行2013年4月4日の政策委員会・金融政策決定会合において導入を決定した金融緩和策をいいます。これは、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を、2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現するために、マネタリーベースおよび長期国債・ETF等の保有額を2年間で2倍に拡大し、長期国債買入れの平均残存期間を2倍以上に延長するなど、量・質ともに次元の違う金融緩和を行うものとなっています。また、その実施に伴う措置として、資産買入等の基金の廃止(長期国債の買入れに吸収)、銀行券ルールの一時適用停止、市場参加者との対話の強化を行うこととしました。 

iFinance量的・質的金融緩和/異次元緩和より引用)

 

2年程度で達成との目標で始まった黒田バズーカだが、目標達成時期を6回も先延ばしし、ついには達成時期を削除という事は、黒田さん完全にギブアップのようです。

 

 

異次元禁輸緩和継続のリスク

自民党内にも河野太郎議員「日銀出口戦略のリスク」 、野田聖子総務相 「無節操な異次元の金融緩和政策の転換を」 野田聖子総務相 自民党総裁選の政策に と、危機感を持っている方もいらっしゃいますが、出口戦略はなんとしてもソフトランディングさせねばならず、そのためには出来る限り早く手を打つ事が必要だと思います。

他の方々経済に疎いのか、はたまた党内ものが言えないのか、甚だ疑問です。

※出口リスクをさらに詳しく知りたい方は「日銀の異次元緩和~継続するコストと出口で生じる損失」をご参照ください。

 

「借金しているのは政府、貸し手は国民。日本の国債を買っているのは日本人だから、政府がどんどんお札を刷れ(日銀が国債を買え)ばよい」と仰る方が経済政策の舵を切っていますが、これは長期金利、日銀の損失、国債の信用を全く無視した理屈だと思います。(なお、麻生さんは日本国債の94%は日本人保有と言っておりますが、現在外国人の保有比率は10%を超えています)

 

野党は今こそ、セクハラ次官でなく経済政策で財務相の責任を追及して欲しいと思います。

こんな時に審議拒否をしていては野党の存在意義が問われ、存在感が無くなり、国民の眼には「反対するだけの野党」と映りかねない事を考慮した方が良いと思います。

 

 

長期金利と国債評価損

一般的に新聞などでは新規発行10年国債の利回りを長期金利として書きますが、国債の価格は入札で決まります。

額面価格表面利率は決まっている国債ですが、需要が高ければ入札価格は値上がりし(長期金利低下需要が無ければ値下がり(長期金利上昇)します

入札価格が決まる要因はいろいろありますが、異次元の金融緩和では日銀は利ザヤを上乗せして金融機関から国債を買ってくれますので、市場には需要があり長期金利は下がりますが、日銀が買い入れを止め、需要が減れば長期金利は上がります

 

2017年5月10日の衆院財務金融委員会で、日銀の黒田総裁が民進党の前原誠司氏の質問に答える形で「長期金利が1%上昇したら、日銀が保有する国債の評価損が23兆円程度に達する」 と述べましたが、(物価目標を達成し)市中金利が2%上がると長期金利3%上るという試算もあります。(スミマセン、出所が何かは忘れました)

いずれにしろ異次元金融緩和の出口で、日銀に数十兆円の損失が出ることは間違いなさそうです。

 

国債残高が増えるほどリスクは大きくなり、出口戦略でソフトランディングに失敗すれば国債の信頼が失われ国債価格は下落し、さらに影響が大きくなるだろうという事は想像に難くないところです。

資本金1億円の日銀、現在530兆円超の資産のうち450兆円超が国債の日銀、損失は誰が被るのか?

いずれにしろ出口リスク、損失を大きくする異次元金融緩和を継続するのは愚の骨頂としか思えません。

 

 

マネタリーベース、マネーストック、貨幣乗数

マネタリーベースおよび長期国債・ETF等の保有額を2年間で2倍に拡大し、長期国債買入れの平均残存期間を2倍以上に延長など、2013年4月から始まった異次元金融緩和。

 

マネタリーベースを増やせば市中におカネが回る、 「供給力を強化することで経済成長を達成できる」 というサプライサイド経済学の怪しさ。

しかし馬の水桶にどんどん水を注いでも馬は喉が渇かなきゃ水を飲まないのでは?

上の麻生財務相のビデオの2分35秒からを聞き直してください。

 

異次元金融緩和で日銀が国債を買ったおカネは銀行に入ります。

ところが2分35秒から麻生さんの言うように銀行借り手がいません

 

そこでインフレマインドとかトリクルダウンという事になるのでしょうか?

しかしパソナ会長であり 日本経済再生本部の「産業競争力会議」民間議員であり、内閣府に置かれた、国家戦略特区の特区諮問会議メンバー である竹中平蔵氏はこのように仰ってます。

 

 

経済は素人のヘタレ親父であっても、市場にデマンドが無いのに金融機関にカネをばら撒いても、市場におカネが回るわけないだろうと考えましたが、案の定、金融機関は日銀に国債を売ったおカネを日銀当座預金に眠らせたまま。

これをブタ積みといいますが、当ブログで最初にブタ積みという言葉をつかったのが2014-11-23 の「考えたくないシナリオ 日本から外国人労働者が消える日」ですので、それから3年半にもなります。

 

さて6年間の異次元金融緩和の結果を見るとこのようになります。

これを見ると如何にこの6年間で金融機関当座預金を貯め込んできたか分かります。

             日銀保有国債残高         日銀当座預金

2018年4月    451兆7424億8158万円      385兆8310億9594万円

2013年4月    134兆0476億1606万円       67兆6890億4401万円

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増加額        317兆6948憶6552万円     318兆1420億5193万円

 

如何にも素人っぽい、指を折って計算する(≡^∇^≡)ような野暮ったさですが、償還分があるとはいえ、銀行が国債を売却した分の殆どが、流通に回らず日銀に積まれている事が想像できるかと思います。

これをもっとスマートに表現する方法は無いかと探してみましたが、マネタリーベース、マネーストック、貨幣乗数で表せば分かりやすいかなと思います。

 

マネタリーベース

日本銀行券(現金紙幣)と貨幣(硬貨)の流通高 + 日銀当座預金残高の合計値
 

マネーストック

「金融部門から経済全体に供給されている通貨の総量」を示す統計。

具体的には、一般法人、個人、地方公共団体などの通貨保有主体(=金融機関・中央政府以外の経済主体)が保有する通貨量の残高

最も一般的なのはM2(現金通貨+国内銀行等に預けられた預金

銀行が民間企業や家計などに貸出しを行うと、マネーストックは増加し、世の中に出回っている通貨量が増えることになります。

 
貨幣乗数

マネーストックマネタリーベースで割ったもの。


つまり金融機関・中央政府に眠るお金が増えると貨幣乗数は下がります。
そこで貨幣乗数を計算して推移をグラフにすれば経済の実態の一端が見えると思いますが、私には無理。
(≡^∇^≡)
他人様のデータを拝借しましたが、1番直近までのものはこれでした。
                             ダウン

出典:憲政史上、もっとも貨幣乗数を下げた内閣

 

という事で異次元の金融緩和ではマネーストックは微増しかせず、市中におカネは周りませんでした。

しかし日銀当座預金を見ると、金融機関が眠らせているおカネは激増です。

もしインフレが始り、貸出が増え始めると、銀行は「カネはいくらでもあるでよ!」状態なのでインフレは加速するのではないでしょうか?

そうなったら今度は庶民に痛みを伴わずにインフレを制御できるか不安になります。

 

しかしナチスドイツ台頭のきっかけとなった、ワイマール共和国の天文学的インフレ率でも、資産家は痛みが小さかったといいます…インフレで資産も一緒に値上がりしますので。

しかし私のように換金資産を持たない貧乏人はインフレ直撃となります。

それを考えるとヘタレ貧乏親父にはデフレの方がいいかな?????なんて思ってしまいます。