親指を添えることの意義 | boulderer-v8のブログ

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アラ還クライマーの記録

前回書いたセミアーケ持ちに親指を添えることの原理についてちょっと考えてみました。

薄いホールドを固定するにはおそらくカチ持ちが一番理にかなってます。しかしその場合角度が限定されます。つまりカチ持ちした指先の方向の小さい範囲でしか効かないため自由度がありません。

 

例えば体の真正面(胸の位置あたり)にある薄い縦カチを保持る時を考えるとわかりやすいんですが、カチるためには手首の向きがかなり無理な体制になります。

でもオープン気味に持って親指をホールドに添えるとどうでしょう。めちゃくちゃ安定します。

これはピンチというより「第二種てこ」の原理で、親指を支点にすることにより作用点を正面に持ってきているのです。

そして支点の親指の位置と手の角度を変えることで作用点の位置をずらすことができるので、自由度が非常に高いのです!

ああ、なんで今まで気がつかなかったのだろう。そういえば強い人たちは悪いホールドを保持る時、必ず親指添えてた気がします。

しかし問題は力点となるよう指先をホールドの内側に押し付けていられる指力が必要です。指が開いちゃったら親指も剥がれてしまい支点を失いますから。早い話、ゴムでできた栓抜きみたいなものです。

 

ということで、しばらくはテープ課題・マンスリーは封印し、指(第二関節)強化に勤しみます。やることは単純で、

 

100度以上の壁で縦横斜めのあらゆる方向の薄くて(ピンチできるほど出てなくて)エッジのない(インカットしていない)ホールドを、(カチ持ちせず)オープン+親指添えで保持しまくる。

 

しばらくはこれだけやって指を強化して、それがどのくらい効果があるのかあとでまたレポートしたいと思います。