現実逃避二人組 その③ | 旦那さんが膀胱がんになりました

旦那さんが膀胱がんになりました

ある日突然「膀胱がん」と宣告された妻の見守り日記

熱海のマンションから賃貸に切り替えて

内見する約束を心待ちにしてました。

 

ずっとじゃないんです。

住み心地を確認するためのお試しです。

 

この時期に借りられれば、

お互いの母を呼んで温泉三昧や、

甥っ子や姪っ子もビーチで遊んでもらえます。

熱海の花火も見放題~

と、私たちの優雅な熱海ライフがふくらみます。

 

旦那さんは、会社の人にも言ったらしく

上司の人が車だすよ~と皆で行こう的な話になってます。

 

私もスタッフに、鍵貸すから好きなときに行ってもいいよ~と

自慢げに話しました口笛

 

とはいっても、生活するための必需品は揃える必要がある。

テレビはあっちの部屋にある見ていないものを持っていこう、

洗濯機と冷蔵庫は安いのでいいよね、

ベッドは膨らませて使うタイプのがドンキで売ってたね、

日用雑貨は100円ショップで買えばいいね

 

夢は膨らみました。

私たちの頭の中は、日々熱海で埋め尽くされていました。

 

内見のためにいざ熱海へ。

不動産屋さんに連れられて行ったのは、商店街の中にあるビルでした。

 

二階に上がって目に前に飛び込んできた

玄関ドアに度肝を抜かれました滝汗

 

玄関のドアは、部屋のドアでした。

鉄の扉みたいな厚いタイプではなく、

お部屋の中にある薄い木のタイプです。

しかも、下が5㎝ほど空いてます。

 

旦那さんは、「子供部屋のドアじゃないんだから」と

突っ込んでました。よほど動揺していたのでしょう。

 

気を取り直して部屋に入ると、それは情報通りの部屋でした。

カーテンレールがないとか、床がべたべたするとかありましたが、

窓も大きいし、エアコンもあるし、内装もきれいでした。

 

私たちをいっきに現実に引き戻ったのは、

前の住人が置いていったという

部屋の要所にあるコンバットです。

 

そう、出るんですガーン

 

Gです。

ゴキブリですドクロ

 

1Fがラーメン屋さんですから、

根絶は難しいとさらりと言う不動産屋さん。

 

そうでしょうよ。とうなずく私。

あきらめきれずにG対策を考える旦那さん。

 

どんなに部屋の中を対策したとしても、玄関の下が空いているんです。

「ようこそ、お帰りなさいませ、ご主人さま」と言ってるようなもんです。

 

帰りの新幹線の中、疲れすぎて眠る私たち。

 

あらゆる対策を考え、不動産屋さんとやり取りする旦那さん。

ある日、帰ってくると「良いものを見つけた、超音波でGを退治できる」と

鼻息荒く話す旦那さんと、どんびく私。

 

ちょっとした温度差ができましたショボーン

そうこうしているうちに日が経ち、不動産屋さんの

レスポンスが悪く、腹を立てる旦那さんもトーンダウンしていきました。

 

こうして、私たちの現実逃避の旅は終わりました。

楽しい夢を1ヶ月見させてもらったので、よしです!

 

さぁ、次は何を夢見ましょうか。

見守ります~