ちょっぴり安堵した故人の妹B・Cさん達…
それでも、故人の債権者達が存在しているのは事実です。
キルティング教室の元生徒さん達、
布と皮生地の仕入先、
家電屋さん、
公租公課関係先、
そして、家主さん…
放棄申述が受理されてもなお、不安材料は…
家主さんが故人の遺品をどうする積もりなのか、と云うこと…
家主さんの意向がどうしても気になるのです。
家主さんにすれば、
債権を踏み倒した相手の身内…
迷惑千万な話で、
幾ら相続放棄により「放免」せざるを得ないこととしても、
心穏やかになれる筈がありません。
B・Cさん達は、
手土産と幾許かの「気持ち」持参で、
先方へ伺ってみることに…
ところが…
予測は全くの検討外れで…
その家主さんは、あちこちに老朽化した賃貸物件を所有しているのですが、
空き家が多くて、その維持・管理で頭と「懐」を悩ませており、
「いや、いや、
家賃のことはいいから、とにかく管理がきちんと出来てたら~」
「前の庭? いいですよ、いいですよ、きちんと管理してくれさえしたら~」
「いつまでって? いいですよ、いいですよ、1年でも2年でも~」
(???!!!)
これから何年掛かるか全く予測はつきません。
現状維持の「手出し無用」の状態を続けていくのです。
時々、通風や虫干しをしてやり…
そこに浮遊しているのか、「成仏している」のか判りませんが、故人の霊とかに…
苦情を言ったり、グチをこぼしたり…
を暫く続けていくのです。
そのうち、何処かの債権者が「相続財産管理人」の選任を申し立てるかも知れませんし、
(それも「時効」までの辛抱です。)
家屋の倒壊で自然に回帰してしまうかも知れません。
まぁ、気長にです…