湧水を 集めて暗渠へ 真嘉比川 | 「沖縄病」の楽しみ方…?

「沖縄病」の楽しみ方…?

空港に降り立った途端に味わうまったりとした空気感が好き…
「また来たよ…」とついニヤリとしてしまう…
先日戻ったばかりなのにもう次の訪沖のことを考えている…
そんなあなたの症状を改善? 助長? いたしましょうかね~

名残惜しくも…
「宝口樋川」の緑陰に別れを告げて、
真嘉比川に沿って下っていくと…
(この辺りから「儀保川」は「真嘉比川」と云う名称に変わります。)
手漉き琉球和紙工房「蕉紙菴」(しょうしあん)があります。
鄙びた平屋建ての小さな建物ですが、
著名な和紙作家の工房なんだそうです。
 
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儀保川~真嘉比川流域を歩いてみると…
これらの「湧水」の恩恵を授かっている工房や工場が幾つか寄り合っているのが判ります。
本家「ちんすこう」の新垣菓子店…
玉那覇味噌醤油工場…
「宝口樋川」の共同取水場が象徴しているように、
「湧水」は人々の生活に不可欠なものであり…
今でもその関係が連綿と受け継がれていることが判ります。
 
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けれどもその光景は…
「金城川」と合流する「指帰橋」(さしかえしばし)の先でガラリと変わります。
この辺りまで来ると、
住宅密集地が迫っており、
かつて度々見舞われていた大雨による洪水被害を回避するために…
味気ないコンクリート川になっているのです。
付近の川では「暗渠」になっていたりして、
人々の生活から隔離された存在になっていますね。
(因みに、「真嘉比川」には「暗渠」となっている箇所はありません。)
 
「真嘉比川」は、「金城川」と合流して「安里川」へと名称が変わりますが、
付近では、
「十貫瀬」(じっかんじ)とか「長虹堤」(ちょうこうてい)とかの地名が残っているように…
那覇界隈には「水辺」に纏わる歴史が長いにも関わらず…
都市の中に埋没するように…
水の流れは「暗渠」へと人の目が届かない世界へ押し遣られ…
その因果は…
大雨の時に時々暴れ回ることで…
「あー、この道の下には川が流れていたんだ…」
と再認識させられる結果となるのです。